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ウクライナ戦争・私見メモ 烏賀陽弘道

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京大卒の元朝日新聞の記者。烏賀陽弘道さんの記事です。 実は軍事学を米国で学んでいる人。
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#NATO

ロシアが考える「勢力圏」はどこまでなのか 旧ソ連構成国は主権国家とみなさず   繰り返される軍事介入        独特の「主権国家」観は欧米とは異文化     ウクライナ戦争に関する私見12    2022年6月11日現在

ロシアが考える「勢力圏」はどこまでなのか 旧ソ連構成国は主権国家とみなさず   繰り返される軍事介入        独特の「主権国家」観は欧米とは異文化     ウクライナ戦争に関する私見12    2022年6月11日現在

「ロシアがウクライナに侵攻した。きっとすぐに隣国のフィンランドや日本に攻め込んでくるに違いない」。そんな恐怖が日本や国際世論に流れている。今回の論考は、その可能性を検討してみる。

2022年2月24日にロシアが隣国ウクライナに軍事侵攻したとき、国際社会の反応は「驚愕」を通り越して「パニック」に近いものだった。その反応のひとつが「ウクライナに攻め込むなら、わが国にもロシアは攻め込んでくるのではない

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ウクライナ戦争で世論はパニック   「非核三原則」「国連中心主義」「専守防衛」  すべて捨てよのショック・ドクトリン      ウクライナ戦争に関する私見11   2022年5月19日現在 

ウクライナ戦争で世論はパニック   「非核三原則」「国連中心主義」「専守防衛」  すべて捨てよのショック・ドクトリン      ウクライナ戦争に関する私見11   2022年5月19日現在 

(注)今回は「核シェアリング」はじめウクライナ戦争を契機に出てきた「日本の安全保障政策を転換せよ論」について検証してみた。本来はまったく別の原稿「ロシアが考える勢力圏とは何か」の「まえがき」として書き始めた。ところが、書いているうちにどんどん内容が膨らんだ。あまりに長いので、独立させることにした。本文に入る前にお断りしておく。
(冒頭の写真:NATOで核シェアリングされている米軍のB61-12核爆

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