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エッセイというか日々の戯言

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絶え間なく進む日々の中で、感じたことなどを綴っていこうかと。
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#エッセイ

無駄な努力か? 2020年の振り返り。

無駄な努力か? 2020年の振り返り。

 2020年もあと僅か。
 世間が東京オリンピックに染まって、街を歩けば例年以上に外国人とすれ違う。メダルの数に一喜一憂して、スターが生まれるはずの一年だった。でも気付けば、全世界が別の、得体のしれないウィルスと戦う羽目になった一年。きっと世界史には確実に掲載されるだろう。一年前に想像していた景色とは、明らかに異なっていたし、初めて触れる肌触りに戸惑い、真偽不明の情報に踊らされるなんて夢にも思って

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7月12日(日)の戯言。

7月12日(日)の戯言。

ジーンズの股部分が破れた。
そのことに気付いたのは一昨日の会議中で
その姿で仕事していたのかと思ったら溢れ出す羞恥心。
(まぁ誰も見ちゃいないから、自意識過剰なのですが)
このジーンズを履き始めたのは確か高校時代で
ざっくりと計算して15年間の付き合いになる。
高価なものではない、ユニクロで買ったやつだ。
過去への執着でも思い出のあるものでもなかった。
だた、そこにあったから履いていたのが本音。

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6月7日の戯言。

6月7日の戯言。

 ドラマ「拝啓、父上様」に出てくる梅宮辰夫や奥田瑛二のような余裕のある渋い大人に憧れている。
 でもそういう憧れを見直すときは大抵、情緒不安定だ。なぜなら現状ではなく、未来の姿をぼんやりと想起しているからだ。本来ならば、ゴール地点を設定したら、スモールステップを考える。それが正しい筋道だと思う。けれど、憧れの姿だけを追いかけている。これは良くないサインだ。 
 情緒不安定。これに関しては、今に始ま

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4月19日の戯言

 変な方向に跳ねた寝癖と無精ひげを蓄えた風貌で、コーヒーを飲みながら、タバコを吸って、読書に勤しむ。お気に入りのバーに置いてあるような椅子に座り、HIPHOP流す休日を過ごしていると、断捨離的なことを考え始める自分に気付いてしまう。
 何が必要で、何が不必要なのか。
 考えなくても良いことを考えてしまう程度に、余裕ができた頭の中を俯瞰しながら、部屋に差し込む日差しを眺めている。暇。その一言で回収で

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ちょっとした戯言。

仕事帰り、ロードバイクに乗りながら
ぼんやりと考え事をしていた。
「何故、小説を書いているのか?」
誰かにこの問いをされた時に
ボクはまっすぐな返答ができないことに
背を向けず、直視することにしてみた。
「30歳までに人生の方向性を決める」
竹内真氏の「風に桜の舞う道で」という
名作青春小説の一節に感化されて
公言していたけれども
10年という時間を漠然と過ごして
気付けば30歳になっていた。

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記憶装置。

久し振りに見た写真に僕はいない。
当たり前だ、シャッターを切ったのは
誰でもない僕なのだから。
そして、実感する。
シャッターを押す瞬間
僕は写真を撮るという行為と共に
記憶装置としての役割として
存在を保持していたということを。

noteで連載していた青春小説
「ハイライト」の主人公のように
僕は常に誰かの姿を切り取ってきた。
それは自分に自信が無くて
椅子取りゲームの要領で
自分の居場所みた

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2019年1月19日(土)の戯言。

2019年1月19日(土)の戯言。

今年で平成が終わる。
個人的には20代も終わる。
社会規範で論じれば
子供の頃、遠かったはずの
大人として生きていることになる。
実感は湧かないけれども。

六連勤を終えての休日は
何とも言えない夢で目覚めて
ひどく気分が悪いスタートだった。
疲れているのか或いは
無意識が何かを訴えているのか
そんなことは当事者にだって
分からないけれど、空は青空だった。
今日はセンター試験だとか
全く無縁のイベ

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成人の日。

今日は成人の日。
去年或いは今年の3月までに
二十歳になる世代は
地域のホールや体育館に集められ
大規模な同窓会を行ない
夜には飲み屋で騒ぐことが
認められているような日だ。
学生が多く住むアパートの一角にある
僕の部屋は、いつにも増して静かだ。
みな、地元にでも戻っているのだろう。
静かな夜は貴重で、素晴らしい。
今年も逮捕者が出たニュースもあるようで
新成人のバイタリティーが
少しばかり羨まし

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娯楽。

娯楽と聞いて、人は何を思うのだろうか。
気にしたことは今まで無かったけれど
娯楽について考え始めたら浮かんできた疑問だ。
「仕事や勉学の余暇にする遊びや楽しみ」
これが辞書による意味である。
余暇の時間を埋める何かということだろうか。
それは間違いなく十人十色だし
その人の個性を浮き彫りにする篩のようだ。

学生時代、毎日のように部活に拘束されており
休日の過ごし方なんて、人生での重要項目を
勉強

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もうだめだと思うのは過去への執着だ。

如月と言う月を指す言葉。

漢字も読み方もボクは好きだ。

けれど寒さに極端に弱いから苦手でもある。

なんだか上手くいかないな、なんて思いながらも

気が付けば、如月も中旬へと差し掛かっている。

明日は、エビで鯛を釣るイベント……

いや、女の子が意中の相手に告白することを

後押しする謎のイベントが控えてくる。

マスメディアでは、不必要に特集を組んでは

変わり映えのしない映像ばかりを流し

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考えろ。考えろ。考え抜け。

友人の結婚式に行って

二週間程度が経過した。

金沢に行ってきたんだけれども

職場にお土産を買う程度には

社交性が伴っているので

お土産屋さんのおススメを

購入して、職場に提供した。

「金沢に自転車で行ったの?」

職場の人に何度も言われたのは

意外であり、自分の色に変化が

生じていることに気が付く。

自転車で遠くの場所に行くという

個性が浸透しているんだな、と

少しばかり感

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走るの好きか?

明けましておめでとうございます。

2017年になりました、酉年です。

なんて言ってみても今日は1月10日。

もう年末年始のニュースは勢いを失い

代わりに新成人の話題にすり替わっている。

箱根駅伝も高校サッカーも過去の話です。

今は成人式で暴れる若者と取り上げたり

急性アルコール中毒の恐怖を伝える

ニュースばかりで溢れ返っていましたね。

ボクの成人式、それはもう七年も前の話。

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「冷静な観察者」

吐く息が白く着色される様子を見つめていると

今年も終わりの足音が聞こえてきそうな気がする。

クリスマスやら年末年始やらで騒がしく

浮足立っているようにすら感じてしまう街並みは

眩しくて、鮮やかで、目障りで、鬱陶しい。

そして自分が持っていないものを突き付けられる。

ボクは寒いのが苦手だ。そして冬も苦手だ。

言い訳を呟き、本質から目を背ける。常套手段だ。

寒いから嫌いではなくて、多分

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浪人。

三十までにこれからの方向性を決める。

そんなことを決めたのは確か十九か二十の時

きっかけは小説のセリフだ。

確か、その時は九階の教室の後方に座り

水曜二限のつまらない大学の講義をBGMにして

物語の世界に魅了されていたのは

今になっても鮮明に思い出せる褪せない記憶。

チェーンの古本屋で手に取ったのは偶然だった。

けれど背表紙に書かれた内容紹介に惹かれたのは

もしかした

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