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和紙の可能性

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和紙のこと、染めや工芸など和紙加工のこと、つづっていきたいと思います。
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#染め

出張屋上染め和紙教室

出張屋上染め和紙教室

書家の陽子さん(空奇)主催の出張染め和紙教室開催。
わがみやうめだ の店舗の入っているビルの屋上で
昨日賑やかに開催されました。

お天気にも恵まれて開放的な場での
それぞれ思い思いのパフォーマンス。

陽子さんの書道教室に通うメンバーの人たち
昨日がみんなほぼほぼ初対面🐱
陽子さんのお人柄と企画力。
集まったみんなの良きマナーと和紙や筆に対する想い
いい感じに融合して終わりごろには意気投合して

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最近の仕事

最近の仕事

いい感じでしょ。
染め方を工夫してます。
まず、色の墨で染めた和紙に薄いドウサ液を塗って
乾いてから柿渋に色墨を混ぜた染料で再び染めます。

最初の写真のお皿はベースにグリーンの墨
二枚目はベースに薄い赤色の墨を塗っています。

柿渋に黒弁柄を混ぜるとこんなふうに粒子の荒いベンガラの黒が
残って面白いです。

こちらには黒弁柄を入れず、色墨と柿渋だけでの仕上げ。
最後に水晶末を撒いて、独特の雰囲気

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ドウサ液の使い方♥️

ドウサ液の使い方♥️

柿渋を 和紙にそのまま染めたら とりあえず茶色になります。
いろんな色を染め重ねることにより奥行きが生まれます。
これは、石州紙にまず、青墨で色を付け
ドウサ液で模様を付け柿渋染めの染料を乗せたところ

全体に薄いドウサ液を塗っているので
染料がすぐにしみ込まずにいい感じに流れます。

今回は柿渋に黒弁柄を混ぜているので
その粒子がいい感じに残って模様を生み出しています。
そこに水晶末を振りかけた

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染め和紙実験

染め和紙実験

和紙の可能性を追求してます。
今日は柿渋を使った実験。

同じ和紙でも 下地のやり方で仕上がりが違ってきます。
今回は今までやってなかった 全体に薄いドウサ液を塗って
その上に柿渋をかけてみることにしました。

ドウサ液の効果で柿渋がしみ込まず、
染料が乾かないうちに干すと柿渋が流れて
面白い模様になりました。

生乾きの状態。
個人的にはとても好きな模様になりました。
これが奇跡の一枚にならない

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やりたいことが見つからない

やりたいことが見つからない

写真は 30X40cmの折敷(おしき)です。
東京の 和茜(わせん)さんからのご注文品です。

通勤途中にお日さまが昇るようになりました。
季節がゆるゆると過ぎていき新店舗もゆるゆると仕上がってます。
やりたいことがみつからない という人も多いと思います。
ボクも若いときはまさに そうでした。
それなりに 時が過ぎて今は 手仕事の面白さに 「はまって」ます。
モノつくりだけで 食べていくのはかなり

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本日の染め和紙

本日の染め和紙

石州の楮紙に 正麩糊で模様を付け 色墨で染めてみました。
個人的には とても好きな染め和紙に仕上がりました。

模様は刷毛で入れたのですが
糊が乾く過程で 糊の成分の濃い部分と、薄い(水気の多い)部分
思わぬ面白い効果が見れます。

これは 洗える和紙のお皿として仕上げます。
和紙は加工しやすく、染めたりも簡単にできて
自然素材なので 最後には土に還る。
使う時も軽くて落としても割れないので丈夫。

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今朝の染め和紙

今朝の染め和紙



こちらの紙は 神代和紙使用。
原料は楮で 岡山県新見市で漉いている紙です。

まず こんにゃく糊をたっぷり塗り、いったん乾かす。
色の墨で(今回はグリーンと紫)染め 乾かす。
仕上がりがちょっと平凡だったのでその上に 柿渋+グリーンの色墨を塗り、仕上げに石粉をふりかけ 部分的にミョウバンと重曹を撒きました。

柿渋の流れた後が いい感じかなと思います。

こちらは 初めて使ってみた紙。
原料は

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糊を塗り染め和紙を作る

糊を塗り染め和紙を作る

和紙という平面に奥行きがどうにか出るように染色できないかといろいろ工夫して実験してます。
今までは 主にドウサ液を使っていましたが こんにゃく糊、正麩糊を使うとどうなるのかやってみました。

まずは 横野和紙黒弁柄 に 正麩糊をランダムに塗って乾かしてから柿渋に黒弁柄を混ぜた染液で色付けをしてみました。
むら染めになり 少し奥行き感が出たと思います。
石粉を撒いたり ミョウバンで少し変化を付けたり

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大きなタペストリーの作り方

大きなタペストリーの作り方

今日は大きなタペストリー染めるところのレポートです。

今回は備前焼のような雰囲気でということで用意した染料は柿渋。
赤いほうはベンガラを混ぜて。
黒い方は 松煙を混ぜています。

        先日つないだ紙にまず赤色のほうを塗ります

       刷毛をぐるっと回転させて円を描きます。
       これは備前焼の牡丹餅をイメージして。。。

        次に黒を入れていきます。

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大きなタペストリー

大きなタペストリー



幅80cm 高さ150cm の 大きな間仕切りを作ってほしいというお客さまからのご注文が入りました。
和紙の大きさで 一番一般的なのが幅90cm 長さ60cmです。
大きなサイズのタペストリーを作るときには紙を つなぐ必要があります。

今回用意したのは ブータンペーパー。
三枚つなぐと ちょうどいい大きさになります。

つなぐ紙を二枚重ねて 竹ヘラで水を付けまっすぐに水切り(喰い裂き)にしま

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墨染めが面白い💖

墨染めが面白い💖



色墨を使って墨染めをしています。
今までとちょっとやり方を変えて、まず全体的に色墨を入れ 乾かないうちに他の色墨を乗せる。また 同じ色を重ねる。
ぼけぼけの模様はドウサ液によるものです。

その後 全体にローラーで ドウサ液を模様付けして色墨を重ねたり、柿渋に色墨を混ぜたものを重ねたり

紙によって発色が違ったり、しみ込み具合が変わったりして 面白いです。

         タイトル画像は 

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染め和紙の箱

染め和紙の箱



あらかじめ ドウサ液で模様を付けていた楮紙に色の墨で着色し

  墨が乾かないうちに 揉み加工をし

      それを広げたら

このような揉み紙ができます。
これは半紙を入れる大きな箱に貼りました。
箱つくりの様子は 後日レポートする予定です。

タイトル画像は ペットの りんちゃん(♀)
ウロコインコです。
ゆるりと 良き一日をお過ごしください。

  〒700-0822 岡山市北区表町

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月の形のお皿を貼る

月の形のお皿を貼る

8月4日の記事に書いた 月の形のお皿出来上がるまでを今日は記事にします。→ https://note.com/tsuyoume/n/neeb02590f2ee

紙取りをした和紙に正麩糊(小麦粉を炊いた糊)を付け

お皿本体のほうには 木工ボンドを付けます。
これは 水洗いをするという使い方をするので 万が一にも 水洗いしたときに浮かないように という考えでやってます。

貼り合わせます。

表か

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洗える和紙のお皿 海外へ☆彡

洗える和紙のお皿 海外へ☆彡



インドのムンバイの 日本総領事館で洗える和紙のお皿使っていただいているというご報告を受けました。
今年のお正月に 岡山天満屋デパートの 催事岡山贔屓 二人展でお買い上げいただいたお客様が実際にインドで使っている様子の写真を、先日お店にご来店いただき見せてくださいました。

こんなイメージですね。
「手入れもしやすいし 使いやすい」
使ってくださっているシェフの うれしい感想。

こちらは 同じ

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