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月乃
2024年8月21日 10:14
椛だったか、桜だったか。何か模様の入ったガラスの引き戸だった。その昭和レトロガラスと呼ばれるガラスは、今はとても貴重なものらしい。私にとって、トラウマのようなそのガラスの存在は、いつまでも記憶の一番奥の引き出しに眠っている。両親が離婚して、母と弟と3人で暮らしていた頃。六畳二間の狭い借家にそれはあった。ある暑い夏の日。朝早くに目が覚めて、いつも隣に寝ているはずの母がいないことに気
2023年7月22日 12:23
今日はふと、父のことを考えていた。長年、自動車業会で働いていた父。三年前に定年退職し、今は再婚した奥さんの実家の神戸でタクシー運転手をしている。言葉数は少なく、いつも穏やかで優しい人。怒られたことは一度もないし、怒っているところを見たこともない。とは言っても、父とは生まれてから9年しか一緒に暮らしていないから、もっと長く一緒にいられたら…もしかしたら、怒られること
2022年8月31日 22:40
湿った薄灰色の空のにおいちょっとだけ強気な風が通りすぎる午後はものすごーく、眠くてほんの少しだけうとうとした。。色のない夢を見た内容はあまり覚えてないけど、小さなわたしが泣いている夢だったわたしは、昔から泣いちゃいけない。って思っていて気づいたら、泣くことができない人間になってた嬉しくても悲しくても痛くても怖くても人前では絶対に泣かなかった我慢強い子