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一級建築士二人の自邸にまつわるエトセトラと 建築士の姉に設計してもらった「夫婦でホイホイシリーズ」は必読
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夫婦でホイホイ🏠④(家シリーズ)-石井

夫婦でホイホイ🏠④(家シリーズ)-石井

 家を建てる前に、私の生まれ育った家を少し紹介します。
家づくりには家族構成がとても重要です。

 実家には子ども部屋が2つしかなくて、3人兄弟でしたが同性の姉と1部屋2段ベッド。よ〜ぉく喧嘩しました。私は5歳離れた妹だったので力や口では負けるので、もう姉と距離を取るには部屋から出るしか方法はありません。
 廊下に布団を敷いて1週間寝ました。めちゃくちゃ邪魔な場所でした。家族の動線のど真ん中。両親

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夫婦でホイホイ🏠③(家シリーズ)-石井

夫婦でホイホイ🏠③(家シリーズ)-石井

 全く家の建て方は分からないまま、土地だけ購入してしまった私達夫婦。とりあえず家を建てるなら、住宅展示場か!?と、見学にいきました。

 大きくて立派な家がズラリ…。スリッパ履いて、ピカピカの床をパタパタと歩く。ネクタイと名札をぶら下げた、仕事が出来る風の方に案内されて、にこやかな時間が流れて、お値段にひっくり返りスゴスゴと分厚いパンフレットと帰宅しました。

 最新設備だし、耐震性もバッチリ。間

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夫婦でホイホイ🏠②(家シリーズ)-石井

夫婦でホイホイ🏠②(家シリーズ)-石井

 競売物件と分かってから、色々調べました。どこで購入できるかといえば、裁判所!!
 そして裁判所には、競売物件ばかりが掲載された分厚い冊子があります。
大阪中の物件が載っていて、あり得ない価格でした。もう、ワクワクして色々見に行きました。住所だけを頼りに訪れると、繁華街の裏のラブホテルとラブホテルの間の土地だったり、ある時は、山の斜面のみ、みたいな事もありました。ガッカリというより、面白かった。

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着る空間 (家シリーズ) / SP花園

着る空間 (家シリーズ) / SP花園

家は「一生でいちばん大きな買い物」といいますが、建築士やっててよかったなー!と心底思ったのが、自分の家を建てた時でした。
だって、家は「自分で作れる最高に贅沢な工作」だったから。
1000万以上もかけて、作りたいものを町中に公然と作れるわけで。

まあ、愛子さんが書いていたように、仕事そのものはなかなか大変なので、
自分の家作りは”究極のご褒美”みたいなものかも💛
もちろん設計料はタダだし、妙な

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妄想の答え合わせ(家シリーズ)/CAP松村

妄想の答え合わせ(家シリーズ)/CAP松村

建築設計の醍醐味は妄想に妄想を重ね、あーでもないこーでもないと、空想しまくれること。

これは、小さい頃の空想遊びの延長のようなもので、ひとりで(時には仲間と)どっぷりと思案できる贅沢な仕事だと思う。

いい空間に空想の中で出会えたときは、私って天才!!って踊るような気持ちになる。

で、そのまま数日寝かすと、あれ?こんなやった?と冷静になり、客観的にもなり、またまたあーでもない、こーでもない、と

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夫婦でホイホイ①🏠 (家シリーズ)/‐石井

夫婦でホイホイ①🏠 (家シリーズ)/‐石井

結婚して、一年後くらいに夫婦で神戸に遊びにいったんです。
帰りがけに社会見学という名目で、芦屋の六麓荘という大豪邸を見に行こうとなり、ポンコツカーで高級住宅街に踏み入りました。
 そこはドラマさながら圧倒的な大豪邸だらけで、高台に行けば行くほど、海外の高級車がズラリと並んでいました。
 二人で興奮しながら、どの家に住んでみたいかなど話をして、お手伝いさんと執事のお給料はどうするなど、妄想して、身の

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I LOVE ビュー💚 (家シリーズ)/ SP花園

I LOVE ビュー💚 (家シリーズ)/ SP花園

私はいちおう建築士ですが、40過ぎまで『自分の家を建てたい』という欲求がぜんぜんありませんでした。
そもそも土の上に建つ一軒家に住んでみたいと思わなかった。
私にとってその頃いちばん大事だったのは「ビュー」です。
当時住んでいたマンションが10階の角部屋で、周りに高い建物がなく、視界がぱあっと開けていて気持ち良かったんです。
空と、遠い町並みと、その向こうの山々。目に障るものがなかった。

そん

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