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統合失調症-病棟記録

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私は、統合失調症です。その発症・入院・退院までの記憶と、精神科病棟の中で出会った人々のことを綴ったマガジンです。
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2020年7月の記事一覧

【閉鎖病棟】④毎朝パンを食べる方法

【閉鎖病棟】④毎朝パンを食べる方法

朝食は、コメ派?パン派?

私は、パンが好き。
だけど、ここの朝食は毎日コメだ。

閉鎖病棟での生活も、ひと月位すれば慣れたものです。ここでの生活は、悪くもなく。
しかし、決して快適でもなく。

そういうものだ。

という意味での「慣れ」かもしれません。

治療は順調。

初期は、薬の副作用が酷く出る時もありました。
ピタリとくる薬に出会うまでは、ストレスの日々でした。
(このことは、また別の機会

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【閉鎖病棟】③断捨離みたいなもの

【閉鎖病棟】③断捨離みたいなもの

入院してること、
ちゃんと話してないけれど。

そんなの、誰も気にしてない?

ちょっと体調を崩して、入院してるんだ。お見舞いなんて、いらないから。
閉鎖鎖病棟の扉は常に施錠されています。
誰も自由に外へ出る事はできません。

例え、医師から外出許可が出ている場合でも。
外出時の施錠管理は全て看護師が行います。

だから、精神科病院に入院している患者に会いに行く場合は、「お見舞い」というよりも「面

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【閉鎖病棟】②寝床と風呂場と公衆電話…

【閉鎖病棟】②寝床と風呂場と公衆電話…

人生初の入院。

それが、精神科病院だなんて。
ちっとも想像していなかった。

4人部屋。
カーテンで仕切られた、私だけの空間。
私が入院することになった精神科病院は、少し前に建て替えを済ませたばかりのようでした。

他の病院と何ら変わりのない外観。
広々と、新しい匂いのするロビー。
一見すると、精神科病院だとは誰も気付きそうにない。

そんな、印象を受けました。

病室にある全てのベッドが窓に

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【閉鎖病棟】①ひとつ前へ進むこと

【閉鎖病棟】①ひとつ前へ進むこと

今まで、
よくも平気でいたものだ。

こんなにも、騒々しく息苦しいところに。

入院は、急性期症状の改善を目的として。最低でも3ヶ月、長ければそれ以上。私の入院に関して。

「娘さんは、しっかりしている。
 十分に、回復が望めるでしょう。」

担当医師は、こう話していたそうです。

私が母と、この精神科病院へ来たのは、確か。
つい先日、30歳の誕生日を迎えたばかりの日で。

暑くもなく。
寒くもな

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私の統合失調症の治療について。寛解へのステップは、思えばここが始まりでした。

私の統合失調症の治療について。寛解へのステップは、思えばここが始まりでした。

寛解は限りなく回復に近づくもの。

例えば、
私の場合はこんな感じ。

統合失調症には、「完治」という概念がない。だけど、それは絶望的という意味ではありません。
自分の病気について。
私が、きちんと理解できるようになるまでには、少し時間がかかりました。

精神科病院に入院することになった私は、しばらく保護室で過ごしていました。
ここは、とても不思議な空間で、その時の感覚は今でもよく記憶しています。

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