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その他(2000年〜2009年)

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雑誌等に投稿した原稿です(2000年〜2009年)
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#誹謗中傷

インターネット上の人権侵害問題を考える (2007年6月)

インターネット上の人権侵害問題を考える (2007年6月)

「炎上」「祭り」「発掘」

 サイバースペース上の人権侵害問題は、古くて新しい問題である。古いというのは、「ニフティ事件」(パソコン通信サービスのNIFTY-Serveの「現代思想フォーラム」という電子掲示板で起きた人権侵害問題)のように、インターネット普及前のパソコン通信の時代から存在している問題だからであり、新しいというのは、インターネットの普及や匿名電子掲示板の誕生によって問題が深刻化してい

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得るものを大きくする努力 (2007年2月)情報化レビュー

得るものを大きくする努力 (2007年2月)情報化レビュー

 新しい制度や仕組み、技術などを導入すれば、得るものもあれば、失うものもある。よくなるものもあれば、悪くなるものもある。したがって、何かを新たに導入する場合には事前に、得るものと失うものを十分に考えて導入の是非を判断し、導入した後は、得るものをより大きくし、失うものをより小さくする努力をすることが必要である。

 情報化についても同じことが言える。情報化によって利便性や効率が向上する反面、企業の機

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Human Rights Abuses on the Net (2007年10月)

Human Rights Abuses on the Net (2007年10月)

   The Internet, notably the World Wide Web, is taking root as a new means of media in Japan as is the case in the rest of the world. It is good that anyone is now able to transmit information easily

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「ウェブ言論」は人権侵害の無法地帯だ (2007年3月)

「ウェブ言論」は人権侵害の無法地帯だ (2007年3月)

 インターネット上での人権侵害が深刻化している。事件は、もはやインターネット上だけに留まらず、現実の生活に影響を及ぼすようになってきた。

 たとえば、あなたがブログに何気なく書いた一言が巨大な匿名電子掲示板である「2ちゃんねる」上で取り上げられ、そこにあなたを誹謗中傷するような書き込みが大量におこなわれて「祭り」と呼ばれる状況になり、「発掘」と呼ばれる作業によって、あなたの実名や勤務先、家族構成

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メディアとしてのインター ネット (『経済産業ジャーナル』 2001 March, no.359、2001年3月)

メディアとしてのインター ネット (『経済産業ジャーナル』 2001 March, no.359、2001年3月)

新聞、テレビ、インターネット

 インターネットは、その原点であるARPANETの時代からコミュニケーションと情報共有のために利用されてきた。特に、1991年に仕様が公開されたウェブ(WWW)は情報共有を目的に設計されたものであり、情報を広く提供するには極めて適している。実際に、新聞社、雑誌社、テレビ局といった既存メディア企業のほとんどは情報提供用のウェブサイトを立ち上げている。

 では、ウェブ

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