「こんにちは」 「こんにちは」 「久しぶりです」 「久しぶりです」 「元気そう!」 男、タバコを咥える。 「元気そうだね」 女、男を一瞥し、手元に視線を戻す。 「は…
私の脳の遥か遠くに揺蕩うひとひらは 花弁かもしれないし ちり紙かもしれない ずっと そこで揺蕩い続けてくれ それだけでただ美しい むせかえるような芍薬の香りに思う
僕がもしその本の1ページを破いて丸めて ポケットに入れてずっと持っていたとしたら 彼女は僕が持っていることを 許してくれるのだろうか もしかしたら 探してくれたり…
昨日、夜、夢を見た。 眠ってしまった覚えはない。九月に入り、気持ちのいい風が吹いていたから、クーラーを付けずに窓を開けた夜だった。寝床に入って、息を吐き、…
morin
2023年6月15日 20:56
「こんにちは」「こんにちは」「久しぶりです」「久しぶりです」「元気そう!」男、タバコを咥える。「元気そうだね」女、男を一瞥し、手元に視線を戻す。「はい。元気です。プロポーズされました」「えぇ!」「そうなんです」「えーそうなんだ」「そうなんです」「へぇ」男、酒を飲む。それに続き、女、酒を飲む。「うんまぁ、嘘なんですけど」「あ、嘘なんだ」
2023年4月25日 17:44
私の脳の遥か遠くに揺蕩うひとひらは花弁かもしれないしちり紙かもしれないずっとそこで揺蕩い続けてくれそれだけでただ美しいむせかえるような芍薬の香りに思う
2019年11月15日 09:14
僕がもしその本の1ページを破いて丸めてポケットに入れてずっと持っていたとしたら彼女は僕が持っていることを許してくれるのだろうかもしかしたら探してくれたりしないだろうか
2019年10月15日 01:45
昨日、夜、夢を見た。眠ってしまった覚えはない。九月に入り、気持ちのいい風が吹いていたから、クーラーを付けずに窓を開けた夜だった。寝床に入って、息を吐き、窓辺を見た。それから、あぁ、そこに今年買えなかった風鈴があればなと思った記憶がある。透明なガラスに、青いペイント。か細くても耳に通る音がキラキラと鳴る小さめのものが理想。 去年持っていたものだ。綺麗な風鈴だった。イベントで使って、家