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システマ東京note

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システマ東京代表北川貴英が執筆するシステマ関連の随筆、ヒントなど。
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#武術

ハイレベルな身体に触れる遍歴Part2 某武道編

ハイレベルな身体に触れる遍歴Part2 某武道編

某武道。

システマに似ているとしばしば言われる某武道。それについてなんの段位も持っていないのでおおっぴらに語ることはできない。ただ著名な先生には何名かお会いし、ご指導を賜ったこともある。その経験はやはり今に役立っているし、武道について理解を深めるうえでも大きな助けとなった。ただかなり踏み込んだ話になるので有料設定で。

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見えないものを証明してみせよ

Twitterに質問箱というのを設置している。

まあ寄せられる質問の大半はおそらく質問箱側が用意したであろう、botみたいなものなので、答えていない。

でも稀に寄せられる、フォロワーからの質問には全部答えるようにしている。

その中に「システマには試合がない利点がある反面、定量化できないという難点があるのでは?」という質問が寄せられた。文面も丁寧だし、個人的に気にしている問題でもあったので、暑

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アイソレーションと武術とドトール

アイソレーションと武術とドトール

最近、システマ東京で取り組んでいるアイソレーション。

身体の各部がバラバラに動くようになると、動きが速くなる。

攻撃があたり、防御が間に合うようになる。

これは「同時進行」によるものだ。

人は二つ以上の要素が同時進行すると、途端に捕捉が困難になる。

アイソレーションによって体がバラバラに動くようになると、同時進行する要素が増える。

それまでざっくりとした一つの動きだったのが、複数の要素

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Libraで新しいクラス始めます

Libraで新しいクラス始めます

むかし、「オレたちひょうきん族」でさんまとたけしがカスタネットマンというネタをやってました。

出て、出て、休んで、休んで、出て、休んで。
ねえ、来週どうするの?

まさにいまのLibraにおけるシステマクラス。

特に夏から秋にかけてはセミナーの運営や海外研修が続くため、開講日が穴だらけになります。

なんだか参加者の皆さんにも、若林さんにも申し訳ないなあと思っていたので、Google Cale

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敗北というリラックス

敗北というリラックス

緊張と恐怖心は結びついている。

だからリラックスは、怖い。

その怖さを通り抜けることで、抜ける力みというものがある。

経験的にも一段階深くリラックスできるようになる時には、うっすらとした恐怖心が伴う。これがない時は、一時的なかりそめのリラックスである可能性が高い。

動きが頑なに変わらないケースを思い返してみると、共通して腰に独特のこわばりがあり、これがなかなか抜けない。立とうという力が強す

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末端ワーク 伸びる&捻る

末端から動く。末端から伸びる。末端から引かれるように。

末端からねじれる。末端で生じたねじりの運動が全身に波及するのを丁寧に味わう。

ミカエルがインターナルワークとか言い出した時に、提示したのが末端ワークだった。

このときは何かミカエルが大事な大転換をしそうだったので、9月の国際セミナーに参加してその2ヶ月後に再度、モスクワに行く予定を立てた。9月の国際セミナーでは末端ワークについて学び、二

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初めてシステマセミナーに参加する方のためのFAQ

初めてシステマセミナーに参加する方のためのFAQ

システマセミナーへの参加が初めての方、または初めての参加を検討されている方のためのFAQです。

Q. システマの経験がないのですが、参加できますか?

A. もちろん可能です。セミナーにはインストラクターも多数参加していますので、彼らが初心者をサポートしてくれます。事前に最寄りのグループでの練習に参加したり、書籍やDVDで予習しておくとなお良いでしょう。

Q.システマの練習を初めて間もないので

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システマクラス3等分理論

システマクラス3等分理論

プライベートレッスンとグループレッスンを合わせて毎日何クラスも練習している。その全クラスにおいて常に考えているのは、「どうしたらコスパを最大化できるのか」ということだ。

金額はそれなりに設定する。でもそれ以上の価値を絶対に提供する。

そう自分に課しているからだ。

試合もなく帯もないシステマでは上達を測る客観的な指標がない。でも見る人が見れば、「動きの改善」という明らかな変化がある。数量化した

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なぜノンコンタクトワークなのか

なぜノンコンタクトワークなのか

セミナーを主催する時、大きく気を配ることの一つがテーマだ。

自分自身が興味をもち、参加者たちのレベルを引き上げ、なおかつインストラクターの持つ智慧を深く引き出せる。それが良いテーマの条件なのだけど、これがなかなか難しい。

今年のセミナーでは何をリクエストしようか。

そう悩んでいたのだけど、DVD制作の打ち合わせの最中に「ノンコンタクトワークがいいんじゃないか」と思いついた。

システマの動画

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「テンション」のミカエル的定義

モスクワから帰って来ました。
今回の滞在は10日間。年に一度の国際セミナーと前後の本部クラスに参加して来ました。両者で大きく雰囲気が異なります。セミナーはお祭り的な感じなのに対して、レギュラークラスは日常という感じ。私がインストラクターになった後は、どんな風にクラスをリードすれば良いのか試行錯誤していました。それで本部のレギュラークラスに参加して、普段ミカエルがどんな風に教えているのかを観察するこ

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ちょうど良いデモンストレーション

ちょうど良いデモンストレーション

デモンストレーションは難しい。

システマの動画検索をすると、YouTubeとかでごつい外国人男性どもがぼかすか殴り合っているようなのがたくさんヒットするけど、あれはどうなのだろう。あれを見て「システマやろう」と思うのは、だいぶ変わり者なのではないか。僕も含めて。

大多数は「え、怖そう」とひいてしまうことだろう。

でも本当にシステマを届けなくてはいけないのは、この「怖そう」とか「痛そう」と思っ

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