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三島は心のプロテイン
太宰と三島についての個人的な感想を書こうと思う。すべてを書こうとするとものすごい文量になってしまうので、そしてそれを書くほどの熱量はないので、ここに書くのはほんの一部ということになる。最近、太宰の文章を読んだときに、やっぱり自分はあまりこの人の文章を受け付けないなと思ったので、そのあたりの所感をつらつらと書き連ねるつもりだ。
三島が初めて太宰と対面した際、面と向かって「僕は太宰さんの文
「telecine」
十年前、わたしは恋をしていた。
16㎜フィルムの荒い粒子の向こう側、白くぼやぼやとした世界のなかで、わたしはきみを追いかけていた。
きみと過ごしたのはせいぜい一年と少しで、そのうちの半分はわたしの片思いだったのに、わたしにはそれが、何よりも長く濃い一年だったような、そんな気がします。それはきみと過ごしたからというのはもちろん、わたしがまだ本気でカメラをやっていたからです。あの頃、わたしは夢を
「よっちゃんの飛行機」
飛行機が飛んでいた。
胸がすくような清々しい青空の中で、それはまるでおもちゃみたいにちっぽけだった。そこに数百の人が乗っているなんてとても信じられなかった。
その飛行機を無意識のまま目で追っていたのはどうしてだろうか。世界ではぐるぐると常にたくさんの飛行機が飛び交っているはずで、僕の目に入る飛行機も数えたらきりがないほど、そしてすぐに忘れてしまうほどあるはずだった。それなのに僕はその一