聴覚情報処理障害だけど販売員で1位 克服できなくても慣れればなんとかなる
こんばんは、経営者のこうたです。
以前私は、相貌失認について記事を出しました。
今回の聴覚情報処理障害とは、聴力そのものは問題ないのに、人の言葉が聞き取りにくい難聴の一種です。
業務上の会話でも聞き返してしまうことが多く、お客さんによっては3〜5割が聞き取れません。
最近はマスクのせいでより聞き取りづらくなりました。
会話がメインの販売員にとって、相貌失認よりも厄介な病気と言えます。
1.聴覚情報処理障害とは
・聞き返しや聞き誤りが多い
・雑音など聴取環境が悪い状況下での聞き取りが難しい
・口頭で言われたことは忘れてしまったり、理解しにくい
・早口や小さな声などは聞き取りにくい
・長い話になると注意して聞き続けるのが難しい
・視覚情報に比べて聴覚情報の聴取や理解が困難である
学校の先生が教室中に聞こえるように発した内容はハッキリと聞こえます。
しかし周囲がガヤガヤしていたり、もごもごとした話し方をしたりされるとほとんど聞き取れない。
1(いち)と8(はち)を完全に聞き分けることができず、声量が一定以下になると「何か話している」くらいしか理解できません。
テレビ番組は字幕必須。
でもアニメは聞き取れます。
たまにボソッといったセリフは聞き取れませんが、アニメキャラがボソボソとしゃべることはほとんどないからです。
さすが声優さんですね。
最近のイヤホンは高性能になってある程度助かるようになりましたが、電話がすごい苦手です。
症状を自覚したのは高校生くらいからでしょうか。
学生期間はほとんど人と会話をしていなかったので、そこまで大きな問題として認識していませんでした。
コンビニでアルバイトをしていたので、その時に少し困った記憶はありますが、その程度。
社会人になって本気で困り、自他ともに認定された次第です。
2.回答パターンは決まっている
販売員としてトークは必須です。
私は9:1で自分が話すので、実はそれほど話を聞く機会は多くありません。
とはいえ、販売員にとってヒアリングは必須の要素。
今はマスクをつけ、パーテーションもあるので本当に聞こえない。
お客さんからの質問や相談は聞こえるのです。
伝えたい気持ちが強いので、基本的に声が大きくなるからですね。
しかしこちらの質問に対する返答は、ボソッとしていて聞こえない。
おそらく私が対策をしなければ、仕事にならず販売員を辞めてしまっていたでしょう。
対策は簡単です。
販売トークなんて、一連の流れが決まっています。
お客さんの疑問も決まっているし、こちらがヒアリングする内容も決まっている。
その回答の選択肢すら決まっています。
音は拾えるので、自分が予測している回答の音と当てはめて理解するだけ。
イエスかノーかくらいは首の動きや表情で分かりますしね。
今まで聞いたことのない疑問を投げかけられる、回答をされることは1ヶ月に1回あるかどうか。
別に全く聞こえないわけでもないので、大半を予測でカバーできれば常人と何も変わらない販売が可能です。
3.雑談を予測する思考力
とは言っても、お客さんも雑談を投げかけてきます。
声が大きな人はともかく、そうでない人の突然の雑談はマジで何も聞き取れない。
これは友人や職場の人との雑談でも同じです。
友人なら何度も聞き返せますし、そもそも聞き取りにくい事情を知っているので問題ありません。
しかし、職場の人となると何度も聞き返すのは憚られます。
そんな時、雑談の内容を予測します。
内容そのものではなく、話の方向性を把握するのです。
適当に流していい会話か。
真面目な会話か。
イエスノーの質問か。
細かい内容を求める質問か。
この辺の内容を把握してかつ、聞き取れなくても音と会話の方向性から内容を予測し、適当に回答します。
突然振られた雑談は、6、7割方適当に聞いて流しています笑
相手の反応から、おそらく求めていた回答とズレたこと言っちゃったんだなと感じる時もしばしば。
でも中身のない会話なのでお互い気にしません。
4.伝えたいこと
重要な時に会話ができればいいので、全てを聞き逃さず会話をする必要はありません。
当事者だからこそ言えることですが、こういうのは気にしすぎるから苦しむのです。
会話の大半は無意味なものなのですから、気にせず流すことが大切。
相貌失認も聴覚情報処理障害も、他者には理解されにくく、症状が分かりにくい部類のものです。
それでも販売員としてやっていけますし、全国1位になることもできます。
外国へ行けば必死に聞き取る努力をし、伝える方法を考え、その場に適応していきます。
それと同じです。
仕事でもたまに言えることですが、ごまかす力って重要です。
お互い、がんばりましょう。
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