アイデア作りのキモは「環境づくり」にある
良いアイデアを生み出し、提供できるという能力の価値は今後どんどん上がっていくと言われている。
そこでお聞きしたい。
アイデアが浮かばず困った経験をしたことはないだろうか?
この質問に対する筆者の答えは「NO」である。
基本的に筆者は、何かアイデアが欲しいときと願うと、その時の自分が思いつく限り最善と思われるアイデアを割とすぐに手に入れることができる。
これは筆者が元々持っている性質もいくらか関係あると思われるが、それよりも環境作りが重要なのではないかと考えている。
そもそも「アイデアが生まれる」とはどんなことか?
名著『アイデアのつくり方』ジェームス Wヤングによると、アイデアはゼロから生まれるのではなく、脳内に既に存在している全く別々の事物が組み合わさることによって生まれるそうだ。
非常にわかりやすい例として、スティーブ・ジョブスがiPhoneという人類史上、未だかつてないアイデアを生み出したことが挙げられる。
彼がいくら稀代のスーパーアイデアマンだったからと言って、ゼロからiPhoneを生み出したわけではない。
彼は既存の製品である携帯電話と携帯音楽プレイヤーを組み合わせることにより、超革新的な新製品を生み出したのだ。
アイデアが生まれる時、これと同じことが我々の脳内で起こっているのである。
と言うことは、アイデアを作りたい時はこれが起こりやすい環境を整えれば良いのではないだろうか?
アイデアが生まれやすい環境: 「三上」と「4B」
「三上」とは1000年以上前の中国の言葉であり「馬上」「枕上」「厠上」を表している。
これは北宗時代の詩人、政治家だった欧陽脩が文章を考えるために適した3つの場所である。
馬上:馬の上(現代では電車やバスなどの移動中と考えると良いだろう)
枕上:就寝前の布団の中
厠上:お手洗い中
文章を考えると言うのは非常にクリエイティブで、まさにアイデア作りと根幹を同じとする作業であるため、積極的にこのような場所に身を置くことはアイデアづくりにおいて有益であると考えられる。
「B4」は現代の欧米における考え方であり、「Bus」「Bed」「Bathroom」「Bar」の頭文字を取ったものである。
この場合のBathroomは風呂場だけではなくお手洗いも含まれることから、最初の3つは三上と同じと考えて差し支えないだろう。
最後にBarが仲間入りしているのなんとも欧米らしく興味深い。
これはおそらくBarそれ単体を指すと言うよりも「1人でお酒を飲む」と言う行為を意味していると考えられる。
三上や4Bに身を置いているとき、何を考えるでもなく、ただひたすらにボーッとしているときに、なんの前触れもなく突然アイデアが浮かんできた経験が一度くらいはあるのではないだろうか?
要は、こういう環境を意図的に作り出せば、脳内にすでにある全く別々の事物が突然ひとりでに結合し、新しいアイデアとなって生まれてくるのである。
筆者の場合: 風呂場は「無音」を絶対死守
冒頭で、筆者は割とアイデアが浮かびやすい方だと書いた。
筆者にとってアイデアが浮かぶ場所、それは絶対に風呂場だ。
しかも、シャワーでシャンプーやコンディショナーを洗い流しているときだ。
シャワーでシャンプーやコンディショナーを流しているとき、本当になんの前触れもなく、突然にアイデアが湧いて出てくる。
しかし、この時に無心でなければこれはアイデアは生まれてこない。
以前、YouTubeを自動再生し、聴きながら入浴していた時期があったが、この時期はアイデアが浮かぶようなことは一切無かった。
おそらくこれは、新しいアイデアを生むための脳内回路が他のこと(動画の内容を理解すること)に使われてしまっていたからだと考えられる。
これに気がついてからは入浴中は無音を絶対死守している。
(ちなみに、どんな感じでアイデアが生まれるかというと「天からのお告げ」が聞こえるような感じで、脳内に突然文字として見えるのである。
例えば「次の休暇の旅行はどうしようかな」と以前考えていたとして、入浴中は全くそんなことを考えていた無かったのにも関わらず、突然脳内に「デンマーク コペンハーゲン アルケン近代美術館」と浮かんでくる、と行った具合である。
これが仕事に関するアイデアであったり、悩んでいた人間関係の修復の糸口に関することであったり、先程のように趣味に関することであったり様々である)
最後に
さて、今回はアイデアが生まれやすい場所として三上や4Bを紹介した。
そして筆者の場合、アイデアが生まれやすいのは圧倒的に風呂場であり、そこは無音でなければならない。
しかしこれは筆者の場合であって万人がそうとは言い難い。
最適な環境は人それぞれ違うと思われる。
ぜひ、それぞれにとってとっておきのアイデア作りのための環境を見つけ、整えていただきたい
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