ストレス評価と対処法
ストレス社会と言われる昨今ですが、
「何をストレスと感じるかは人によって違うんじゃないの?」と思われる人も多いんじゃないでしょうか。
それでも、何がしかの基準を作ることはできるもので、
有名なものに「社会的再適応評価尺度」または、「ライフイベント法」とも呼ばれている評価方法があります。
今回はそのご紹介。
社会的再適応評価尺度(ライフイベント法)とは
日常生活に大きな変化をもたらすようなライフイベントを振り返って、
それぞれのストレス強度を数値化したものになります。
海外で作られたもので、しかも結構古い評価方法ではありますが、
今でもそれなりに有名で使いやすさはあります。
評価表のリストは以下のような感じですね。
それぞれの項目で当てはまる点数を合計していきます。
合計の点数によって、翌年に健康上の変化が起きる可能性が以下のように示されています。
評価の解釈について
ストレスは悪いものばかりではない、という話を以前しましたが、
リストの中に「休暇」が入っていることからも頷けますね。
つまり、
悪い出来事だけがストレスの原因になるとは限らない、という認識がとても大切です。
もう一つ、このリストを見て分かる通り、
さまざまな生活条件の変化がストレスとして挙げられています。
年度が変わって進学、就職したり、役職や新しいプロジェクトのメンバーになることもまた、ストレス源となっているんです。
例え自分自身には大きな変化がなくても、
家族が進学して就寝時間が変わった、職場に新人が入ってきて業務内容が変わったなど、間接的な変化に晒されることもあります。
無意識に受けている変化をストレスとして認識することがとても重要になります。
そして、
ストレスが軽度なうちに対処することが大切です。
3つのストレス対処法
ストレスを対処するための行動は「コーピング」と呼ばれます。
自分なりのコーピング手段を作っていくことが重要になりますが、
その際に、主に3つに分類されるコーピングを上手く使い分けることが推奨されています。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①問題焦点型コーピング
問題に対して、自身で努力したり周囲の協力を得る方法です。
新しい業務内容について勉強したり、勇気を出して先輩に相談する、といった感じですね。
②情動焦点型コーピング
問題を捉えている自分自身の感情に焦点を当てる方法です。
物事の捉え方(認知)は人それぞれのため、認知が歪んでいれば解決できる問題も解決できなくなります。
認知行動療法はここに当てはまる治療方法ですね。
③ストレス解消型コーピング
ストレス解消として多くの人が取っている行動ですが、大きく2つの種類があります。
1、気晴らし型コーピング
ストレス源から離れて気晴らしをすることで、ストレスを緩和する方法です。
家に帰ってきてビールを飲みながら好きなYoutuberの配信を見る、などがこれですね。
2.リラクゼーション型コーピング
心身をリラックスさせることで、緊張状態を和らげるコーピングです。
アロマオイルを使いながらゆっくりとお風呂に入る、などが当てはまります。
まとめ
ストレスは生きていく上で避けられませんし、完全に避けるべきものでもありません。
過剰にストレスを溜めこまないように自身でチェックし、コーピング手段を複数持っておくことが大切です。
多くの人が月曜日を憂鬱に感じるのは、コーピング手段が「気晴らし型」に偏っているからだと考えられます。
そういう意味では、心理学を学んで「情動焦点型コーピング」を使えるようになったのは大きい、と個人的に感じています。
ぜひ今日から、今までとは違うストレス対象法を実践してみてはいかがでしょうか?
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