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テニス上達メモ158.グルメリポートが伝える集中の本質と、青山学院強さの理由


▶食べて見ないことには味わえない

 
昨日の『テニス上達メモ』の補足です。
 
テレビを見ていると、グルメリポートの番組が多いなあと感じます。
 
「どこそこの何々が美味しい!」と、有名芸能人がリポーターとなって伝えてくれます。
 
そこからスピンオフした話です。
 
昨日ご紹介した、『フリーズする脳』(NHK出版刊)の著者である、脳神経外科専門医の築山節医学博士による、「集中力は、それ自体を上げようと思っても上げられない」という説明は、このグルメ番組の本質を突いているのではないかと思います。
 
つまり私たち視聴者は、それ自体を味わおうとしても、直接食べてみないことには、絶対に味わえない
 
これは集中力は、それ自体を上げようとしても上げられない、すなわち味わおうとしても味わえない間接的な働きかけと、同じと言えます。
 
味わうためには、再びタイトル回収するならば、「ダイレクトに集中せよ!」となります。
 
すなわち、直接食べてみなければ、絶対に味わえません。
 
そして集中とは、「眼耳鼻舌身意(げんにびぜつしんい)」のどれかひとつに認識を定める力ですから、「集中=味わう」という点で、直接的に食べてみないことには絶対に集中力は上げられないと説明できます(関連記事「これが『集中の王道』」)。
 

▶直接的だから「旨い!」


私の強がりかもしれないけれど、どんなに高級な食材の料理だとしても、自分の畑で取れた旬の白菜を煮込んだシンプルスープ、あるいは蒸しただけのかぼちゃも、直接的に味わえるから、勝るとも劣らず「旨い!」と感じます!(関連記事「畑にバボラの『エクセル』はない」)
 
直接的に上げられない集中力を上げようとするならば、それはグルメリポートの番組を見て「味わおう!」と試みる蜃気楼に等しい……。
 

▶集中はどこにある?

 
0.1秒前の音はもう聴こえないし、0.1秒後の味はまだ味わえません。
 
まさに「もう」と「まだ」の狭間の「今」に、集中があります
 
それと同じようにテニスなら、集中力を上げようと思考へ間接的に働きかけるのではなくて、五感を通じてボールの回転を直接的に見るのです
 
バウンド音やインパクト音を直接的に聴くのです。
 
それが、集中。
 

▶「夢の箱根駅伝、今走ってんだよ!」

 
ところで青山学院大学陸上競技部・原晋監督が、確か7区の佐藤圭汰選手に「夢の箱根駅伝、走ってんだよ!」と監督車から声をかけました。
 
これは、私たちに置き換えれば、「夢の人生、今走ってんだよ!」と言い換えられはしないでしょうか?
 
人生は、夢のようなものかもしれません。
 
輪廻転生を信じるか否かはさておき、仏教では人間界に生まれるのは「超ラッキー」と位置づけますからね。
 

▶今と安心は「仲良しペア」

 
しかも今日という日は、「人生でいちばん若い日」(関連記事「追伸2・今日がいちばん若い日」)。
 
未来を煩えば、不安とセットです。
 
今に集中して安心を積み重ねていくその先に、「運のいい人生」が開けるのだと思います。
 
今と安心は「仲良しペア」だからです。
 

▶追伸・青山学院、箱根駅伝、強さの理由

 
駅伝は、誰がどこを走るかなどの戦略が必要なチームワークとはいえ、実際に選手同士が携わる実務といえば、「襷の受け渡し」くらいに限られます。 
 
ネットでは、「野球やサッカーなどの団体競技と異なり、駅伝はチーム戦とはいっても各個人が走る競技だから、単純に考えると選抜された学生連合が強いのでは」という合理的な意見も見受けられました。
 
それでも青学がこれだけ強いのは、こういうとスピリチュアルに聴こえるかもしれないし、それを否定するつもりもないけれど、青学ファミリーみんなの発する「波動」が、お互いにリスペクトし合っているという「脳科学的な理由」によるからではないでしょうか。
 
もちろん、各選手の走力や持久力、精神力などの高さも言わずもがなだけど、監督や寮母さんほか、ご父兄を含むファミリーとしての「絆」が波動を通じて同調しているのだと思います。
 
そういうチームは、強い。

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(テニスゼロ)
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero