テニス上達メモ023.速けりゃいいってもんじゃないスイングスピードの話
基本的にパワーとコントロールは、相反するトレードオフの関係です。
ですからスイング系のショットでは全速力ではなく、コントロールの制御が効く、余裕・余力を残した自身にとって70パーセント程度の力や速さのスイングスピードで打つのが吉。
自分の全力を越えた120パーセントの力で打とうとすると、やはりミスを重ねやすくなるでしょう。
特にヤンチャな男子、やらかしがちではないでしょうか…!?
ラファエル・ナダルはスイングスピードが速いから、スピンがかかって安定するといっても、アマチュアが下手に真似てビュンビュン振り回せば、むしろ不安定になりかねません。
かといって、セーブすればするほどよいかというと、そうとも限らない。30パーセントにすればより安定するのかというと、そこまで単純化はできなさそうです。
セーブしすぎてしまうと、今度はまた違った打ち方の感覚が必要。
弱くしすぎると、ボールがガットに乗らなくなるなどの弊害が生じます。
自転車で細い1本橋の上を渡るとき、全速力でペダルをこぐとバランスを崩しますが、こがなすぎても、やっぱり安定しないというイメージです。
特に強調しておきたいのは、テニスは短距離走などと違って、速さを競う競技ではないということ。
速いボールを打ったら2ポイントもらえるルールではないのです。
コントロールの制御が効く範囲内にパワーをセーブしつつ、タイミングよくボールを捉える。
むしろゆっくり振っているのに飛び出すボールは速い、というほうが、ショットは安定するし、プレーにも精神的にも、余裕が生まれます(※注1)。
その時々の状況に応じた、ナダルならナダルなりの、ご自身ならご自身なりの(特にヤンチャな男子は速すぎる傾向にありッ!)、自分にとって余裕・余力の感じられる最適スイングスピードでプレーしてみると、新たな可能性を見出せるに違いないでしょう。
※注1
「余裕」「余白」「余力」を残す。
「いつも全力」というのは、聞こえはいいかもしれませんが、一方で、下手クソです。
恋人に全力で愛を伝えると、重たがられます。
パワーバランスに差がある恋愛は、成就しにくいはずです。
空間にも「余白」があると、対応力が上がります。
収納スペースがギチギチでは、もう新しいモノを収めるスペースがないですし、出したり入れたりするのにも時間と手間を費やして、対応力・対応スピードを、著しく損ないます。
モノを取り出すのに、手前にあるものをよけてから、奥のモノを取り出すことの愚。
余白スペースがあれば、探しモノもすぐ見つかります。
というか、探す必要もなくなります。
スケジュールにも「余白」があると、安心できます。
「予定がギチギチ」というのは、ビジネスパーソンにとって聞こえはいいかもしれないけれど、下手クソです。
トラブルやアクシデントへの備えができていません。
たまたま用事がなくて暇を持て余すのではなくて、あえて予定を入れない日をスケジュールに組み入れれば、人生のイニシアチブを掌握できます。
「何もない日」。
心身のリセットがかない、結果的に全力を費やさなくても、さらに高いパフォーマンスが発揮されるしだいです。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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