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「楽したい」という発想がイノベーションや内部統制を育む

これも過去記事のハイライトです。
日系大手から外資に転職した経験があります。
この記事は、過去の経験で得た教訓を記事として落とし込んだものです。
これもパクられた記事の一つ。
パクった人は、どうも能力不足なんですが、なにか社会に不満があるようです。それで、私の記事をパクって、社会はおかしい!と言っています。言葉にできない人は脳に欠陥があるか、勉強不足かどちらかです。この方はおそらく脳に欠陥があると思います。

元記事を読んでみたい方は下のURLで無料で読めます。

では、以下本文です。

内部統制が出来ない日本


アベノミクス第三の矢は、新幹線や原発など今できる分野を伸ばそうとするばかりで、これから伸ばさなきゃいけないIT通信分野を既得権を壊してでも伸ばそうとすることを一切しなかった。でも、今できる分野と言ってもブラック労働でブルーワーカーをこき使って職人化させて属人化させた分野でした。日本で新幹線を作っている現場の技術者は凄い職人技を持ってるそうです。でも、業務を意図して属人化するのは日本独特のやり方です。

日本はITやらルールによって内部統制を行い、システマティックに製造業を進化させてきたわけではありません。神戸製鋼や三菱電機では驚くような品質不正が明らかとなりました。どこかのジェネリックメーカーでは薬を作るのに業務が属人化して原料の配合を誤って人的被害がでる事態に至りました。日本人は、統制とか制御とか、そういうことを頭を使って、規則として、システムとして牽制が働くような仕組みを導入してやることが異常に苦手です。その果てに起きたのがJR西日本の脱線事故であり福島の原発事故です。なぜなら、内部統制にはその前提としてリスクマネジメントがあるからです。リスクの洗い出しがまずあり、それが起きないようにシステマティックに業務を統制するわけですからね。
日本人はそのリスクの洗い出しから嫌がる。それが日本です。経営者や管理職が自分たちにto doが出来るのを嫌がるのがこの国なんです。組織で上に立ったらあとは部下が勝手にやってくれる社会である日本では、上の人間は問題が起きた時にいかに上手く逃げきれるかということだけを考えています。だから、リスクマネジメントなんてしないわけです。マネジメントできてないと自分たちのせいになるからです。だから洗い出しから嫌がる。

日本にはドイツ・SAPやアメリカ・オラクル、IBMのような世界的なシステムベンダーがいない。わたくしいつも言うんですが、SAPはドイツ観念哲学が生んでオラクルやIBMはアメリカのプラグマティズムが生んだのではないでしょうか。システム開発っていうのは思考を純粋に抽象化する作業に似ています。これからの時代は、その思考の抽象化が得意な民族が勝つのではないかと思います。過去を振り返れば、日本が思想面で世界の潮流を起こしたことはありません。つまり、思考の抽象化が勝負になる今後の国際競争において日本が勝てることはありません。
日本でこれを真面目にやってるのはアニメ業界くらいでしょう。宮崎駿のアニメとか攻殻機動隊のようなアニメです。アニメのクリエーターの方が思考の抽象化が上手いって、日本の産業界はいったいどうなってるんでしょうか?人を採用する基準や、そもそも大学の入学基準や学校のカリキュラムが間違えているんじゃないでしょうか。優秀な人がみんな零れ落ちていっている可能性があります。もしかしたらバカを選んで大企業が採用してしまってる可能性すらあります。

私が言っているのは抽象的な思考を使って社会が前に進むことです。日本人はすでにあるものをパクって再現したり、付加価値を付け加えるということは得意なんですが、既得権を壊して新しいシステム的な概念を取り入れたりそれによって業務を統制したりということができない民族です。パクることは思考の抽象化ではありません。

現在のほとんどの業務システムはもう何十年も前にERPという概念を取り入れています。トランザクションやモジュール間の連続性を重視し相互にデータを牽制させて内部統制を実現するシステムですが、これを嫌がる人が山ほどいます。一部の業務だけは仕方なく入れてやってる企業も多いようです。他は相変わらずの日本的な職人作業です。ERPはそもそもシステム的に業務プロセスを牽制して内部統制することによって会社としてミスや不正が起こるリスクを減らすという発想なのに、それが理解できない人ばかりで、めんどくさい!意味がない!余計に業務が煩雑になる!といういう人々が多数出てきてしまうのです。日本ではブルーワーカーもホワイトカラーもみんな職人なのです。(小規模な企業の話をしているのではないです。)
それで、そういう職人が会社の中で異常なほど権力をもってしまって、さすがに放置できなくなった管理職やらがIBMなどのベンダーに業務の標準化を依頼するのですが、仕事を教えたくない職人さんが怒り狂って作業の邪魔をしまくって、結局、ベンダーが標準化ができないと、なぜか会社がそのベンダーを訴えるなどというアクロバットなことが起きるのが日本社会です。自分たち管理職が部下のややこしい職人に吐き出させばいいことを、システムのベンダーにやらせようとするのです。上司が部下に命令できないんです。それをなぜか外部業者にやらせようとする。これは日本ではよくあるパターンらしく、ベンダーから恐れられている最悪の業務のようです。本当にわらっちゃいますよね。

日本では上に立つ人が部下に命令することすらできないんです。上司にごまをすって管理職になった人が多く、調和重視型でおだてて人に仕事をさせるのは得意なのですが、職務命令ができない。そもそも、それに慣れてない人が多い。だから、思うように部下が動かないといやらしくいじめたり一人で煮え切ってしまって爆発してパワハラしたりということになってしまうのです。日本では部下がセルフスターターで動くことを上司が要求するのですが、こんなアホなことはないです。スタッフにすらそんなことを要求する会社ばかりのようですね。普通に考えれば、これは指揮命令が出来ない管理職に問題があると思います。
まあ、このあたりは一般論です。人間ですので細部ではもちろんどの会社でもスタッフはフレキシブルです、基本は。

実は、指揮命令が出来る管理職をしっかりと配置することも組織論であり内部統制の一つです。日本企業は、組織として人を統制するということもできない。上で話したように業務も統制できない。日本では人的内部統制をなぜしっかりHR(人事部)がマネジメントしないんでしょうか。日本の人事部という部署は何をやってるのかさっぱりわからない謎の部署ですね。日本は新卒でまっさらな人材を登用するのですから、人事部がもうちょっとしっかりと個々人のキャリアパスを真剣に考えて無敵のソルジャーに仕立て上げることも可能だと思うんですが、中年になるともう使えなくなって、それに対して責任を負っているはずの人事部がリストラを検討するなどというバカなことになっているようです。私は日本の一般の会社組織において、この人事部というのはかなりの癌組織だと思っています。人事部は、いろんな業務に精通したエキスパートのような人材が集まって、社員のキャリアパスを真剣に考えた方がいいのではないでしょうか?一方、外資ではまるで考えが逆で、ジョブ型で補充型ですので、中途でも人が動きやすい面はあります。でも、私は日本型も人事部さえしっかりしてればかなり上手く機能すると思います。日本企業の既存のシステムのコンセプトってよく考えたらそんなに悪くないものも多いです。そりゃそうですよね。日本人気質にそもそも合ってるから組織として生まれてるんですから。すべては必然です。抜本的に変えるより今ある制度がなぜ生まれたのかをよくよく考えて賢く組織をリフォームすべきだと思います。なんでも欧米型にドラスティックにチェンジは考え物だと思います。

とにかく、キーワードは内部統制(インターナルコントロール)だと思います。日本は戦前から軍人勅諭や作戦要務令、戦陣訓など、精神論ばかりで各論がないのは戦後も同じです。海外がシステマティックに内部統制を行い、気楽に仕事をしている状況とは逆で、職人が常に目をギラギラさせて業務を見張っている状況なのです。だから日本はギスギスした職場が多いと思います。組織論としてマクロで人的資源を統制(管理)することができないので、職場に絶対に目をギラギラさせて業務を監視しているパワハラ体質の変な人がいます。あの人はすぐにトイレに行く!トイレからなかなか帰ってこない!30分おきにたばこを吸いにいく!こんなことをいつも愚痴ってる変な人がいます。なんと、日本には大企業でもスタッフのPCの画面をこっそり覗いてスタッフが何をしているかをチェックしている人がいるそうです。驚くべきことです。これは本当の話なんですよ。
外資ではそんな人はすぐに首です。気持ち悪いですから。そんなことを言ったり、やったりしている人は頭がおかしいのですが、日本ではこういうことを言ったりやったり出来てしまう人が正論側だと思われています。本当にアーネスト・サトウは「服従の習慣」なんてすばらしいことを言ったと思います。本当に日本人にぴったりフィットした文句です。

別の記事でも書いてますが、日本は戦争をするのにも精神論ばかりで、戦場では兵站(ロジスティクス)無視で、末端の兵士はネズミやミミズ、モグラを現地調達して生で食べていて、果ては、それでも食べ物がないから人間まで食べてたんです。ニューギニアでは敵兵に限り軍令で食人が許可されたんです。知らない人がいますけど、ニューギニア戦線では軍令で食人が許可されました。このことが最大のタブーであるため、太平洋戦争史におけるもっとも過酷な戦場であるにもかかわらず、ほとんど報道がされない戦線です。日本兵は太平洋の島で滑走路をスコップで造らされたんです。一方、アメリカはジャングルの奥地でも缶詰が配給されて、神父のミサまで行われていた。滑走路は重機を輸送してあっという間に作っていました。

日本企業は太平洋戦争の戦時体制と同じです。人間の体質ってそんなに急に変わりません。日本企業はロジスティクスなしに兵士にミミズやモグラを食べさせてた大本営と同じような会社が山ほどあります。ロジカルではないのです。論理がない。精神論が多いのです。有休もとりにくく、出勤時間がほとんどの企業でフレキシブルではない。会社を休むのに、おなかが痛い、熱がでた、子供が急病で、などとプライベートな理由を説明しなければならないそうです。それで、私のようなものがこうやって意見すると、じゃあどうすればいいんだ!と逆切れするのです。論理性がないから、論理とはなにか?という話から始めなければなりません。ソクラテスやプラトンのところからです。無知の知からなのです。さすがにそれは知ってるだろうと思ってたら、それすら知らないからもうお手上げな人も多い。もう滅茶苦茶個人のレベルが低いんです。これは、本質論という意味で言っています。詰め込み勉強をして専門知識は皆それぞれあるんですが、ちょっとそこからそれると、万人に共通していると思われる論理性や教養が極端に欠落している人が異常に多い。リベラルアーツがまるでないのです。そもそも、なんで生きてるの?って人が多い。なんで仕事してるの?なんで生きてご飯食べてるの?って訊いても、きっと答えられないでしょう。実はそういう問いが本来の内部統制の意味に繋がるんです。

話しが少しそれましたが、結局のところ内部統制は観念的なモノの考え方が出来ないと難しいのです。職人にやらせるのではなく、俯瞰して、全体として統制し、ミスが起こらないようにして、どうやったら皆が楽になるか、ということを考えることから内部統制は始まります。

重要なポイントは、内部統制は人間が楽をしたいという発想から生まれるということです。日本では上に立った人が、おれも苦労してきたんだ!と部下に同じ苦労を押し付ける変な人ばかりなので、今後数百年たっても無理でしょう。部下もミミズやモグラを食わされても我慢できてしまうからです。そもそも論を言うと、疑問に思うことが社会を変えていきます。ソクラテスがそうだったでしょう?何かの授業で一番最初に習うじゃないですか。ソクラテスが何をやってたのかくらい知ってますよね?我慢するばかりで何も疑問に感じなければ、社会は変わりません。
恐ろしいことに、日本人には社会に疑問を持ち、楽になりたい、人生を楽しみたいという発想がまるでないのです。このような性質を、アーネスト・サトウは「服従の習慣」と言い、ベネディクトは「恥の文化」と言いました。これは日本人の社会規範・精神性がもたらすセルフ奴隷精神です。すなわち、日本人に資本主義は無理です。だって、これが武士道の精神なのですよ。武士道は資本主義と相反します。なんでこの国は新渡戸稲造をお札にしながら資本主義やってるのでしょうか。根本的な矛盾に気が付いてない人が多いです。私から見れば頭がちょっとおかしいレベルです。でも、日本人を操作している為政者はすごく賢くてこういう日本人の精神性を上手く利用して日本人を奴隷にしているんですよね。本当に単純な民族です。

最近、無理やりイノベーションを起こそうと、多少、休みも取りやすくなったり、副業もOKになったりしているようですが、根本に誤解があります。人間が、楽をしたい、さぼりたい、人生を楽しみたい、という人間としての基本的な発想を抱く先にイノベーションがあります。つまり、疑問を抱き文句を言えることの先にイノベーションがあます。でもこれは、体育会系の武士道精神、「服従の習慣」がしっかりと染みついているに日本では無理です。部下が上司に意見できない社会でイノベーションが生まれるわけがありません。もちろん、このことを理解してメソッドとして企業経営に解決策を取り入れるのはアリですが、日本社会として国家として復活することはもうありません。といいますか、そもそも日本は明治から英国の、戦後は米国の傀儡で、一回でも自分の力でのし上がったことはありません。

さて、この内部統制(インターナルコントロール)の思想は共産主義と相性がよかったんです。共産主義っていうのは特に観念的なイデオロギーで、そもそも頭の中でいろんなことを統制できるという発想から来てますからね。だから、中国が飛躍したんです。私はそう考えています。もちろん、毛沢東から鄧小平にかけて、改革開放への路線変更が大きなターニングポイントだったのですが、まず、中国はそこで変わった。社会が問題を前にして変われたということが大きいですね。社会に反省といいますか、社会をよりよくしていこうという動機があります。疑問を抱いて社会を変えようとすることが出来た。少なくとも、政権内に国家を良くしていこうという動機があったのです。日本には全くないですが中国にはあったということです。

それで、わかりやすい例でいうと、最近の自動運転AI技術ならカリフォルニア州のドライバーレスの免許を持っているメーカーは中国とアメリカの企業に二分されています。中国の物凄い追い上げです。バイドゥのプラットフォーム・アポロは有名ですが、バイドゥ以外にも多くの巨大ITがAIをけん引しています。沢山あります。一方で、VWもシステムのプラットフォーマーとしてかなり力をつけてきているようです。ドイツ人は昔っから観念的な思考が得意です。ヘーゲルもマルクスもドイツ人でした。AIというのは発想が極めて共産主義的です。中国がAIが得意なのは必然です。中国、ドイツ、アメリカがAIで頭角を現すのは当たり前の必然なんです。その背景には、歴史的な背景があります。国民の素養、論理性もあるし、それを生み出す社会システムがあります。日本がいきなり副業OKにしてイノベーションが直ちに生まれるわけがありません。

日本は業務システムスですらプラットフォーマーになれてないのに、自動運転AIでプラットフォーマーになれるわけがありません。この分野で勝負させられたらもう絶対に勝てません。今後も勝てることはありません。絶対にもう無理な段階に来ました。既得権社会、体育会系社会、武士道社会では社会をストリームライニングする抽象的思考力やAIが育つわけがありません。

日本は、政治家も、企業経営者も、一般の人々も、社会が合理化、効率化されるのがいやなのです。でも、ここまで古い体制に固執するのはもう体質で、良い悪いの問題じゃないと思います。これが日本人の良い所でもあると逆転の発想で行くしかないと思います。速やかに資本主義や科学主義を放棄して、平安時代くらいにもどってはいかがでしょう?真剣に思います。自然環境に全く負荷をかけず、歌を詠ってそれで楽しかった時代に戻るのは全く悪くないと思います。

さて、われわれはこれからどうすべきでしょう?

みなさん、不毛な競争に突進して世界初のゲノム編集動物が出回りまくる国になってますが、この国の人は頭大丈夫でしょうか?
農薬使用量世界一、食品添加物使用量世界一、放射能汚染食品を食べて応援する国世界初、ゲノム編集動物流通世界初、ステルス遺伝子組み換え食品多数、、、私はこういうのはうんざりなんです。


結論:鎖国した方が良い。いますぐにすべき。
これが結論です。私は日本は鎖国に近いような形でやっていけばいいと真面目に考えています。戦争に負けて人間牧場にされているのでそういうわけにはいかないんでしょうが、本当に、今の形でのグローバル競争は完全に日本人向きではありません。日本が勝てることはもうありません。

以上です。


2022.11.25 おかしな日本語を少し修正
2023.2.18 おかしな日本語を少し修正