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教育のはしくれ

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塾産業の中で教育などと偉そうには言いませんが、父親として息子たちと向き合ってきた一人としての体験と意見。時代的に早すぎた「イクメン」としての背景から、言葉を零してみます。
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2024年3月の記事一覧

思い込み

思い込み

今月8万円小遣いをもらった。気が大きくなってどんどん使ったら、最初よりも4万円減ってしまっていた。いくら使ったのだろうか。
 
もうすぐ五年生になる、勉強好きな面々。分からない。大きな声で4万円、などという。後にもうすぐ中三生となる生徒たちに同じ質問をしたが、これも4万円という返答。私は驚いた。
 
進学塾に勤め始めたころの勢いから、年々言語能力が落ちていることは分かっていた。だが、この数年、それ

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完璧にしなければ

完璧にしなければ

英語の授業に、ついて行けているでしょうか。無理だったら英語の授業を受けるのをやめようかと……。
 
最近塾に入った生徒の母親が悩みを相談してくる。担当は私である。実に意外だった。その生徒は熱心であり、よくできるからだ。確かに小学校では、聞いたり話したりというのは近年よく指導されている。教科となっているから、きちんと教えられている。ただ、小学校ではライティングについてはあまり強く指導していないようで

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「きが」って何ですか

「きが」って何ですか

自分もまた子どもだった。ものを知らない、というのは、子どもにとって恥ずかしいことではない。大人もまた、たいして知っているわけではないのだから。
 
だが、知る・知らない、については、当人の経験というものが大きく関与している。たとえば住環境についても、マンション暮らしをしていたら「縁側」も分からないし、「軒下」というものが何なのか、知らないかもしれない。福岡では、トタン屋根の小屋でもなければ、「氷柱

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大学受験で思い出すこと

大学受験で思い出すこと

高校受験は、福岡では基本的に、あと公立高校入試を残すこととなった。大学入試は大きな山を越えたが、今後の合格発表により、それぞれの学生の今後の道が決定されてゆくこととなる。
 
高校生として、私は真面目に勉学をしなかった。音楽が楽しかった。かといって、腕前は何もなかったが、作詞作曲はお遊びのように続けていた。もしいまの時代に私が高校生だったら、ずっと能率のよう仕方で、見かけだけは高度なものができてい

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