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日光かわず庵雑記帳

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作家・たくき よしみつ のWEB日記『のぼみ~日記』(https://nikko.us/nikki/)の中から、コラム的なもの、時事問題的なものを選んで再編集し、集めました。
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2021年8月の記事一覧

2016年リオ五輪のときに書いた日記

2016年リオ五輪のときに書いた日記

5年前の日記(2016年8月13日)に、「オリンピック雑感」と題したオマケの文章がついているのを見つけた。今読むと大変興味深い。そのまま転載してみる。

オリンピック雑感リオデジャネイロオリンピック、「ほんとに開催できるのか?」なんて言われつつ、なんだかんだで開幕。
開会式を見る限り、ずいぶんよくやっているなあと思う。
恒例化している開会式のショー(?)では、自国の歴史の暗部である奴隷制まで出して

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パラスポーツの奥深い世界

パラスポーツの奥深い世界

この開会式のどこが賞賛される?パラリンピック東京大会が始まっている。
開会式を見たが、あまりにもひどくてコメント不能だなぁ。
とにかく無意味に長い。グダグダ、ダラダラ、中身薄っぺら。ショーをやるなら、もっとカチッとしたものを淡々とやってほしい。
うわべだけの「多様性」とか「偏見や差別のない社会」とか、そういうのを詰め込もうとしているのだが、付け焼き刃、上滑りで、「ショー」としての質を高められないま

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ああ、デルタ株

ああ、デルタ株

気がつくと、日本は新規感染者数で世界のトップ10入りを果たしているようだ。
極端に検査数が少ないのに新規感染者が多いというのだから、実際の感染者数は一桁多いだろう。
で、現在、その90%以上がデルタ株だという。

今はデルタ株と呼ばれている変異株(当初は「インド株」と呼ばれていた)が日本に入ってきてしまったのではないか、と一部のメディアが書き始めたのはいつだっただろうと振り返ると、今年の4月終わり

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赤とんぼ+(plus)

誰もが知る名曲『赤とんぼ』(三木露風・詞、山田耕筰・曲)を「補作」して、分かりやすい内容にする……という、大胆なことをやってみたのが2年前のこと。
2年経って、もはや私の中の『赤とんぼ』は完全にこれになっており、この曲の世界観も、原作を邪魔することなく、うまく補完できたと思えるようになった。
100年後にも、この曲を口ずさむ人がいたらどれだけ素晴らしいことか……。そのために、録り直してYouTub
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進駐軍兵士が残した戦争孤児たちとトマス先生の関係を知り驚く

進駐軍兵士が残した戦争孤児たちとトマス先生の関係を知り驚く

NHK Eテレで放送した ハートネットTV「ぼくらは“戦友”だった~ボーイズ・タウンの子どもたち~」 に、トマス先生(元・聖光学院 学院長)が映っていた、という情報をFB経由で得て、再放送を録画して見た。

トマス・トランブレ先生は、私が聖光学院在学中にお世話になった恩師である。今年3月に89歳で亡くなった。

番組は、

戦後の混乱期、進駐軍の兵士と日本人女性との間に生まれ、孤児となった子どもた

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シ から始まる

2019年に書いた『シから始まる』を録り直してみた。
今回は気合いを入れて、ギターは久々に Conde Hermanos を持ち出して、マイク録りの生音無加工で使用。
エフェクトもイコライザーもかけず。やっぱ高い楽器はちゃんとした音で収まるのね。しかも「下手にエフェクトなんかかけるんじゃねえ」って主張しているような気がした。コンデ兄弟の亡霊?
……ん? まだ死んでないのかな。コンデ兄弟は。
兄弟で
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五輪難民選手という存在

五輪難民選手という存在

五輪貴族(ヤクザ?)やら利権政治家やらに税金いっぱいむしり取られ、命の危険もありながらやった大運動会でしたが、少なくとも爆弾は落ちてこなかったし、暴動も起きませんでした。日本って平和でしょ、今のところはなんとか……というアピールが全世界にできた?

それだけではあまりにも3兆円だの4兆円だのと言われる出費に見合わないので、せめて、選手たちが身体を張って見せてくれたドラマに、いろんなことを学んでみた

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小説『まえだっちとわたし』を読み返してみた

小説『まえだっちとわたし』を読み返してみた

以前『まえだっちとわたし』という短編小説もどきを書いたことがある。(https://nikko.us/17/136.html)2017年のことで、きっかけはもちろん「まえだっち事件」だった。
書き終えて、なんだかな~、手慰みというか、あまりにも「弱い」な~、という気持ちが残ったのだが、最近、小山田圭吾事件がきっかけでポチして取り寄せた「何処に行っても犬に吠えられる」という冊子の中身を読んで、その「

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