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外国語会話がうまくなりたければタクシーを活用しよう

今回のお題は「外国語会話がうまくなりたければタクシーを活用しよう」。

一体なんのこと?と思うかもしれません。

外国語の会話を上達させるには、とにかく練習あるのみ。
ですが、それを実現するには、ひたすらしゃべれて、自分の話を聞いてくれる相手が必要です。
でも、そういう相手を見つけるのは案外難しいんですよね。

私は、かつてメキシコシティに住みスペイン語を学んでいた時期があります。
この時に自分の会話スキルを試したり、磨くためにやっていた効果抜群の方法を今回は皆さんにシェアしたいと思います。

なんでタクシーなのか?

当時の私は語学学校にも通っていたし、言語交換パートナーもいたのですが、それ以外でもスペイン語を練習したいと思っていました。

そんな中、自然と見つけたのがこの方法。それは、「タクシーの運転手さんとひたすらスペイン語で会話すること」だったのです。

メキシコシティは治安の問題上、Uberなどのタクシーを使う場面が非常に多い都市でした。
ですので、友達と出かけたり、映画に行ったりするたびにUberを使うとなると、ほぼ毎日乗ることもありました。

しかし、問題はメキシコシティの渋滞。
短距離の移動でも信じられないくらい長い時間がかかることがあるのです。

そこで、その時間をいっそのことスペイン語練習に使えばいいじゃないか!と考え、私は毎回タクシーに乗るたびに、自分のスペイン語を試すためにも運転手さんと会話練習することにしたのです。

会話のはじめかた

そもそもメキシコシティに住んでいる日本人女性というのがなかなか珍しかったようで、ほとんど毎回タクシーに乗るたびに「どこから来たの?なんでここに住んでるの?」と聞かれました。

この時に、私は「本当のメキシコを知りたい。アステカやマヤ文明、食文化、芸術、建築、文学、音楽まですべてに興味があるの。だから、まずはスペイン語をここメキシコで学んでる」と答えていました。

すると、ほとんどの運転手さんの表情がパッと明るくなり、「それは素晴らしい!メキシコへようこそ!」と会話が盛り上がり始めたのです。
そして、そこから運転手さんのおすすめや地元の人しか知らないような情報を色々と聞きだせるようになったのです。

その後、私はタクシーに乗るたびに、毎回運転手さんに色々な質問をするようになりました。
「メキシコシティで一番美味しいタコス・アル・パストールってどこ?」「なんでメキシコ人ってはっきり「ノー」を言わないの?」
「このスラングってどういう意味?」
「この季節に美味しい果物って何?」などなど。

もちろん、友人に尋ねても良い質問だったのですが、私は人によって違う答えが返ってくるだろうと考え、あえてタクシスタ(タクシー運転手の意味)のセニョールたちに質問するのを楽しむようになりました。

このように質問したり、会話を楽しむうちに、自然と語学教師以外のストリートのメキシコの人々と会話ができるようになっていったのです。

大事なこと①:相手に尊敬の念を持つこと

私は毎回、タクシーに乗るときに、「こんばんは!こんなにすぐ迎えにきてくれてありがとうございます!」などと挨拶し、絶対に横柄な態度をとらないように心がけていました。
メキシコは、何よりも礼儀(cortesia)が大切な国。
礼儀あってこそ、楽しい会話がはじまります。
ですが、メキシコに限らず世界共通で、運転手さんには尊敬の念を持って接したいものです。

大事なこと②:個人情報は明らかにしすぎない

もちろん話が盛り上がったりすると、ついつい個人的な情報を話したくなるかもしれません。
ですが、相手はあくまでも初対面の運転手さんですので、適度にプライバシーとマナーを守って会話をすることも大切だと思います。
特に治安の悪い国などでは、要注意です。
ですから、トピックとしては「食べ物」や「スラング」、その国の文化などの雑談が最適です。

大事なこと③:万が一電話番号などをきかれたら

運転手のセニョールから電話番号を聞かれることが何度かありましたが、その度に「超マッチョでヤキモチやきなボーイフレンドと一緒に住んでる」などと説明し、相手のプライドを傷つけずにやり過ごせるようにしていました(笑)。
マチスモが定着しているラテンの国などではよくあることです。
ですが、とても重要なことですので、賢くやり過ごすのが良いでしょう。
パニックにならないのが重要です。

大事なこと④:会話レベルがある程度安定してからトライ

なお、タクシーの運転手さんとの会話ができるようになるレベルは、おそらく中級以上だと思います。
よって、習い始めで全く会話ができないというレベルの場合は、もう少し上達するのまで待つのが良いでしょう。

大事なこと⑤:自分の発音が通じているか試す良い機会ととらえよう

タクシーでの会話は、タクシスタのセニョールといった普通の人々に、自分の言葉がきちんと通じているかを確かめる絶好の機会です。
会話の流れがスムーズにいかないようであれば、自分の発音や話し方に改善の余地があることが痛感できるはず。
外国語マスターまでの道では、このような痛い経験も必ず経験するものです。
そういうものだとあらかじめ覚悟しておくと、気持ちが楽になります。

ベルリンのタクシーでもドイツ語練習中

私は今はドイツの首都ベルリンに住んでいますが、こちらでたまにタクシーに乗ると、やはり運転手さんとの会話がとても良いドイツ語練習になっています。
先日は、なんと日本文化が好きで松尾芭蕉を愛読しているという運転手さんの車に乗り合わせました。
私はドイツ語で仕事をしているわけではないので、このように長時間ドイツ語だけで会話する機会はあまりありません。
よって、とても貴重な体験となっています。

旅ができるようになったら

今は思うように海外旅行ができない状態ですが、旅ができるようになったら、ぜひ外国の地でタクシーの運転手さんと交流してみてください。
もちろん、運転手さんにとっては仕事中ですから、マナーと尊敬の念はお忘れなく。
他では聞けないような裏話や特ダネ情報が得られるかもしれませんよ。

そして、Tandemのアプリを使えば、世界中のあらゆる言語のネイティブとつながって、会話練習が可能です!
ぜひトライしてみてくださいね。

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