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尾登雄平(世界史ブロガー・ライター)
2024年5月25日 19:00
戦争に行ったことはないので詳しくはわかりませんが、「いつ撃たれるか分からない」という緊張状態に常に置かれるのは、想像を絶するものに違いありません。もしかしたら今この瞬間、狙撃兵に狙われていて、次の瞬間に頭を撃ち抜かれるかもしれない。実際に歴史上の凄腕スナイパーはそのようにして音もなく近寄り、的確に敵兵の体を撃ち抜き続けた。味方からするとこんなに頼りになる存在はありませんが、敵からすると「悪
2024年5月1日 19:00
「911テロ」はこれまでアメリカが受けた「敵対勢力」による攻撃の中で最大のものでした。大規模な被害が出たことに加え、911が新しかったのは敵対勢力に「正体がない」こと。「ここを叩けばいい」という敵の本丸が存在しないのが、21世紀の戦争です。それまで実は何回も「敵国」による本土攻撃は決行されていますが、正直大した被害は出ていませんでした。そのような歴史的経緯があったので、テロ後アメリカは今起こ
2024年4月12日 19:00
これは米西戦争後に米メディアが告発した「腐った牛肉缶」に関する記事の一文です。戦争中、陸軍兵士たちに支給された牛肉缶は極めて品質が悪く、その肉を食べたせいで「多くの兵士が病死した」とされました。20世紀初頭の全米を揺るがした食品スキャンダル事件です。1. 蚊、マラリア、そして牛肉缶スペインを排除してキューバを掌握する主張は、もともと経済界を中心になされていましたが、世論の主意見ではありませ
2024年3月17日 19:00
日本史の「超大逆転勝利」と言えば、桶狭間の戦いでしょう。兵の質も量も指揮官の能力も圧倒的に今川勢有利だったのに、それを若き織田信長が完全にひっくり返してしまう。日本の戦国の戦いの中で最もドラマチックな戦いと言えます。それに勝るとも劣らない「超大逆転勝利」は世界史にもたくさんあります。その中でもとびきりの逆転劇をピックアップしてみました。1. ロンゲワラの戦い1971年、東パキスタン(バン
2019年7月6日 00:13
不敗神話が語り継がれる伝説の将軍人は「強さ」に惹かれます。戦いの世界では「勝ち」は絶対的で、勝負に一度も敗けたことがないということは、その人物の絶対性を証明するものとなります。歴史上にはその生涯で「一度も敗けたことがない」という人物が多くいます。それが伝説なのか、全部の戦いで勝利していたのかは今となっては証明することは難しいですが、不敗神話が語られるほど人々に熱狂的に支持されたのは間違いな