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歴ログ-世界史専門ブログnote版-

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はてなブログ「歴ログ-世界史専門ブログ-」のnote版です。 https://reki.hatenablog.com/ はてなブログに掲載していた記事の転載・再編集版を公開して…
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#戦争

寡兵が大軍を打ち破った「超大逆転勝利」

寡兵が大軍を打ち破った「超大逆転勝利」

日本史の「超大逆転勝利」と言えば、桶狭間の戦いでしょう。兵の質も量も指揮官の能力も圧倒的に今川勢有利だったのに、それを若き織田信長が完全にひっくり返してしまう。日本の戦国の戦いの中で最もドラマチックな戦いと言えます。

それに勝るとも劣らない「超大逆転勝利」は世界史にもたくさんあります。その中でもとびきりの逆転劇をピックアップしてみました。

1. ロンゲワラの戦い1971年、東パキスタン(バン

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1936年アメリカの反戦運動「『未来の戦争』の退役軍人」

1936年アメリカの反戦運動「『未来の戦争』の退役軍人」

「未来の戦争の退役軍人(Veterans of Future Wars)」は1936年にアメリカで起こった学生運動・反戦運動です。

不況の中で第一次世界大戦の退役軍人が「特権的な扱いを受けている」ことに不満を持った学生たちが、「未来の軍人である俺たちも優遇される権利がある」と皮肉った主張を言ったことが始まりです。

そしてこの運動は予想外の盛り上がりを見せることになります。

1. 「未来戦友会

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軍人として活躍した王の「庶子」たち

軍人として活躍した王の「庶子」たち

昔の王様はとにかく子だくさんでした。

死亡率が高かったからとか、信頼できる子をたくさん作っておきたいとか、子は多ければ多いほどいいという価値観とか、色々な理由はあったでしょうが、そんなわけで正妃以外の女性ともたくさん子を作りました。

側室や妾など正妃ではない女性から生まれた子は庶子と呼ばれ、時には本流の王を排除して王位に就くこともありましたが、王にはなれないことのほうが多いです。

そして中に

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世界史を変えたかもしれない“IF”の話

世界史を変えたかもしれない“IF”の話

歴史を学んでいると、どうしても「もし、この時こうなっていたら今の世界はどう変わっていただろう」と想像を膨らませてしまうことがあります。

もし明智光秀が本能寺の変を起こさなかったら

もしオスマン帝国がウィーンを攻略していたら

もしナチスが対ロシア戦を開始しなかったら

このような本当に一歩選択を変えれば、のちに全然違ったケースになったかもしれない出来事の話です。



1. イギリスが宇宙

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あまり知られていない、戦争がきっかけで生まれた製品

あまり知られていない、戦争がきっかけで生まれた製品

Header Photo from http://www.bananalogic.net/omg/cat-tank/

インターネット、携帯電話、電子レンジ、缶詰、GPS。

これらは皆共通点があります。すべて軍事技術の民間転用という点です。

軍事技術の研究を怠ることは、自国の防衛を放棄するようなもので、他国に技術で先んじられパワーバランスが変わってしまうし、いったん研究を止めてしまうと再開する

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