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日常

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猫と、ごはん。なにげない日々のこと。 デザインの仕事のこともすこし。
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#冬

冬の日誌

冬の日誌

今年ほど、新年という実感のすくない年ははじめてで、なんとなく冬の空気に押し込められているような、静けさや暗さの方につよく引っ張られる感じがつよい。なぜなのかは不明。

正体不明の不安に駆られることは時々あるけれど、ひさびさに、おっとこれはいけねぇ。というかんじ。なぜだろうか。

人より自信があるわけでもないし、人より自信がないわけでもない。そして人と比べることに何の得もないことはとっくにわかってい

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ぽつりぽつり、そして冬の選書

ぽつりぽつり、そして冬の選書

京都の空気はもうすっかり冬の冷たさになった。各地はどうなのだろうか。そしてわたしのきもちはなかなか焦っている。

事務所の引っ越しを年末にひかえ、大量の紙もの文具や本を丁寧に、しかし迅速に箱詰めする作業は骨が折れる。

日ごろPCの前に座っているだけの人間なので、しゃがんで立つだけでめまいすらするし、身体のこんなところにまで筋肉があるのかと思うようなところが筋肉痛で、ひーひー言いながら、次の日には

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新しいテーブルと、柚子の砂糖漬け

新しいテーブルと、柚子の砂糖漬け

『灯台守の話』を読んでからというもの後ろ髪引かれる思いで、すこしでも近しい空気感のものを読みたい…と、静かさと海辺の気配を感じる、堀江敏幸さんの『河岸忘日抄』を手にとる。

いつだって憧れていたのは、日々なにかに怒ったり笑ったり泣いたり、人間味のつよい、生きているかんじのする人だ。

抑揚のすくない、凡庸な自分がいやになることも学生の頃は多かった。

でも、堀江さんの本を読むと、自分で自分を肯定せ

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