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【エッセイ】書き続けるためのモチベーション維持法

もう一度、同じ文章を書いている。同じ言葉を並べ、同じ思いを綴る。でも、何かが違う。何も変わっていないのに、すべてが変わった気がする。

言葉の海を泳ぐ

朝、目覚めると、まず机に向かう。パソコンの電源を入れ、新しいドキュメントを開く。画面に浮かぶ真っ白な空間。そこに言葉を埋めていく作業。毎日繰り返す儀式のようなものだ。

エッセイを書き続けるというのは、まるで海を泳ぐようなものかもしれない。広大で、時に荒々しく、時に穏やかな海。その中を、ただひたすら泳ぎ続ける。岸辺は見えない。目的地すら分からない。それでも、泳ぎ続ける。

なぜ泳ぎ続けるのか。それは、泳ぐことそのものが目的だからだ。泳ぐことで、自分の存在を確かめる。泳ぐことで、世界とつながる。泳ぐことで、新しい自分に出会う。

エッセイを書くことも同じだ。書くことそのものが目的であり、意味であり、喜びだ。だから、書き続ける。たとえ、誰も読んでくれなくても。たとえ、世界が変わらなくても。

でも、時々疲れる。息が上がり、手足が重くなる。そんな時は、少し休む。海面に浮かんで、空を見上げる。深く呼吸をして、体を休める。そして、また泳ぎ始める。

エッセイを書く時も同じだ。行き詰まったら、少し休む。本を読んだり、音楽を聴いたり、散歩に出かけたりする。そうすることで、新しいアイデアが浮かんでくる。新しい言葉が見つかる。

そして、また書き始める。少しずつ、一歩ずつ、前に進む。それが、エッセイを書き続けるコツだ。

言葉の重さを感じる

エッセイを書くということは、言葉と向き合うということだ。言葉には重さがある。一つ一つの言葉が、それぞれの重さを持っている。その重さを感じながら、言葉を選び、並べていく。

時には、ぴったりの言葉が見つからない。何度も書き直し、消しては書く。そんな作業を繰り返す。でも、それは苦痛ではない。むしろ、楽しみだ。言葉と格闘する時間が、私には必要なのだ。

言葉を選ぶということは、自分自身を選ぶということでもある。どんな言葉を使うか、どんな表現を選ぶか。それは、どんな自分でありたいか、ということと同じだ

だから、エッセイを書くことは、自分自身を形作ることでもある。書くたびに、少しずつ自分が変わっていく。成長していく。それが、エッセイを書き続ける大きな動機の一つだ。

時々、書いたものを読み返す。昨日書いたもの、先週書いたもの、去年書いたもの。そこに、自分の軌跡を見る。変化を感じる。成長を実感する。

そして、また書く。今日の自分を、言葉に託して。明日の自分を、言葉で探して。

言葉のリズムを刻む

エッセイを書くということは、リズムを刻むということでもある。文章には、独特のリズムがある。そのリズムを感じながら、言葉を紡いでいく。

短い文と長い文。軽い言葉と重い言葉。明るい表現と暗い表現。それらを組み合わせて、リズムを作る。まるで、音楽を奏でるように。

そのリズムが、読む人の心に響く。感情を揺さぶる。思考を刺激する。だから、リズムを大切にする。

毎日書くことで、そのリズムが身につく。体が覚える。指が覚える。心が覚える。そうして、少しずつ、自分らしいリズムが生まれてくる。

そのリズムを保つために、日々の習慣が大切だ。決まった時間に、決まった場所で書く。そうすることで、書くためのリズムが生まれる。そのリズムが、言葉を呼び寄せる。

時には、そのリズムが崩れることもある。書けない日もある。言葉が出てこない日もある。でも、それは恐れることではない。むしろ、必要なことかもしれない。

リズムが崩れることで、新しいリズムが生まれる。停滞することで、新しい動きが生まれる。だから、書けない時期も大切にする。その時期を、次の飛躍のための準備期間だと考える。

そして、また書き始める。新しいリズムで、新しい言葉を紡ぎ出す。それが、エッセイを書き続けるための、もう一つの秘訣だ。

エッセイを書くということは、自分との対話でもある。過去の自分、現在の自分、未来の自分。それらの自分と対話しながら、言葉を紡いでいく。

その対話の中で、新しい発見がある。気づかなかった自分の一面を見つける。忘れていた感情を思い出す。そんな体験が、エッセイを書く喜びでもある。

だから、書き続ける。たとえ、世界が変わらなくても。たとえ、誰も読んでくれなくても。自分のために、自分と対話するために、書き続ける。

そうして書かれたエッセイは、きっと誰かの心に響く。同じように悩み、同じように苦しみ、同じように喜ぶ誰かの心に。そう信じて、私は今日も言葉を紡ぐ。海を泳ぎ、リズムを刻み、自分と対話しながら。

それが、エッセイを書き続けるための、私なりのモチベーション維持法だ。簡単なことではない。でも、やめられない。やめたくない。なぜなら、それが私だから。

終わり



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