数学Ⅲ積分の攻略[積分方程式編]
こんにちは。
今回は、「積分方程式」を解いてみたいと思います。
合わせてこちらもご覧ください。
では、勉強していきましょう!
まず、積分方程式を解く4つのポイントを確認しましょう。
① 定数区間は文字におく
② 変数区間は微分する
③ 元の変数$${x}$$は$${\int}$$から出す
➃ $${x}$$に都合がよい値を代入する
(1) $${f(x)=x-\displaystyle\int_{0}^{2}f(t)dt}$$のとき、連続関数$${f(t)}$$を求めよう。
解説
$${\displaystyle\int_{0}^{2}f(t)dt}$$は定数区間なので、文字において対処します。…ポイント①
$${a=\displaystyle\int_{0}^{2}f(t)dt}$$…①とすると、$${f(x)=x-a}$$であり、$${f(t)=t-a}$$
これを①に代入すると、$${a=\displaystyle\int_{0}^{2}t-a dt}$$
$${a=\left[\dfrac{t^2}{2}-at\right]_{0}^{2}}$$
これを解いて、$${a=\dfrac{2}{3}}$$
よって、$${f(x)=x-\dfrac{2}{3}}$$(答え)
(2) $${f(x)=\displaystyle\int_{1}^{x}xlogtdt}$$の導関数$${f'(x)}$$を求めよ。
解説
元の変数$${x}$$は$${\int}$$から出します。…ポイント③
$${f(x)=x\displaystyle\int_{1}^{x}logtdt}$$として、$${x}$$を$${\int}$$から出しておきます。
$${\displaystyle\int_{1}^{x}logtdt}$$は変数区間なので、微分して対処します。…ポイント②
$${f'(x)=\displaystyle\int_{1}^{x}logtdt+x\left(\displaystyle\int_{1}^{x}logtdt\right)^{'}}$$
※$${\left(fg\right)^{'}=f'g+fg'}$$
=$${\left[tlogt-t\right]_{1}^{x}+x\left[logt\right]_{1}^{x}}$$
=$${xlogx-x+1+xlogx}$$
=$${2xlogx-x+1}$$(答え)
(3)$${xf(x)=x^3-2x^2+\displaystyle\int_{2}^{x}f(t)dt}$$を満たす$${f(x)}$$を求めよう。
解説
$${\displaystyle\int_{2}^{x}f(t)dt}$$は変数区間なので、微分して対処します。…ポイント②
$${f(x)+xf'(x)=3x^2-4x+f(x)}$$より、
$${xf'(x)=3x^2-4x}$$となり、$${x≠0}$$のとき、$${f'(x)=3x-4}$$
$${\displaystyle\int_{}^{}f'(x)dx=\dfrac{3}{2}x^2-4x+C}$$
ここで、$${C}$$を求めるために、$${x}$$に都合がいい数字を代入します。…ポイント➃
$${x=2}$$を代入します。
※$${\displaystyle\int_{2}^{2}f(t)dt=0}$$になるから…。
$${2f(2)=8-8+\displaystyle\int_{2}^{2}f(t)dt=0}$$より、$${f(2)=0}$$
よって、$${f(2)=\dfrac{3}{2}・2^2-4・2+C=0}$$より、$${C=2}$$
つまり、$${f(x)=\dfrac{3}{2}x^2-4x+2}$$(答え)
これは、$${x=0}$$のときも条件を満たしますね。
(4)$${f(x)=\displaystyle\int_{x}^{x^2}logtdt}$$のとき、$${f'(x)}$$を求めよ。
解説
変数区間の問題なので、いきなり微分します。…ポイント②
$${\dfrac{d}{dx}\displaystyle\int_{h(x)}^{g(x)}f(t)dt=f(g(x))g'(x)-f(h(x))h'(x)}$$…☆を利用します。
$${f'(x)=logx^2・x^{2'}-logx・x'}$$
=$${4xlogx-logx}$$
=$${(4x-1)logx}$$(答え)
☆の公式を利用すると一瞬で解けます。
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