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土竜のひとりごと

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エッセイです。日々考えること、共有したい笑い話、生徒へのメッセージなどを書き綴っています。
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2023年6月の記事一覧

脱身体

脱身体

授業で黒崎正男氏の評論を読んでいる。ざっとこんな内容である。

身体は現代にとって大切なテーマであるゆえに高校の国語の授業においても大事なテーマとなっている。それは哲学者が身体について書く評論が教科書や入試問題に採り上げられるからだが、一方で、彼ら彼女らがこれから直面するAIの時代は、また別の意味で「身体」について考えてみなければならない時代でもある。

例えば授業は、「腹を割って話す」「恋に身を

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陰翳礼讃という迷路

陰翳礼讃という迷路

「陰影礼賛」は名著である。

ところがどっこい、授業でこの名著を扱うと生徒は一読、?(はてなマーク)になってしまう。
鴎外の「舞姫」の冒頭「石炭をばはや積み果てつ」などもそうだが、「明治は?遠くなりにけり」である。もはや、近代文豪の作品も彼ら彼女らにとっては遠い過去の「古典」でしかない。
谷崎もほとんど読まれなくなり、その名前を知っているかどうかも怪しい。

■だいたい、字が読めない。

のっけか

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草を取るおばあちゃん

草を取るおばあちゃん

車を走らせていると、前の車に時々「いいもの」を発見する時がある。

「これは何?」と思って信号待ちで撮ってみたのが次の写真。幼稚園にでも置くのだろうか?形は郵便ポストに似ているが、ポストのリサイクル?なのだろうか。

次は鎌倉に行く遠足のバスの前を走っていた車。高足ガニの料理に携わっている人の車か?

ちなみに内容をかいつまんでメモすると、「俺が高足ガニを語る時」と題して、俺と高足ガニとの付き合い

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引きこもる

引きこもる

コロナもすっかり下火になったと感じられる昨今だが、実は1月末にコロナに罹った。受験期にはかからないように、この2年、忘新年会も教え子の誘いも断って、相当に注意して過ごしていたのだが、見事に大事な時期に一週間休むことになってしまった。

振り返れば、秋口から、老化?ストレス?うまく唾が出ないのをガムを噛んで誤魔化していたら、歯茎がひどく腫れて痛み出した。歯医者に暫く通ったが原因はよく分からぬまま。そ

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