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20240811「眠れない夜には」

眠れない夜は
眠らないでおこう
夜の虫たちは
今日も奏でているから
きっと大丈夫
来る日を重ね
その音を響かせ
眠らない夜を越える
何度も寝返りをして
別の事を頭に巡らせ
見えない月や星たち
密かに口を塞いではいるが
そこにあることは知っている
あれこれの仕業
捉えきれない事象
思い出す出来事を散りばめて
夜をひっそり過ごす

いつ眠ったのかは
どうにもわからないが
うつらうつらの
羊を喰んで
もふもふの綿飴を
ぷかぷか浮かべ
心地いい夜を誘い
越えられない柵を
薙ぎ倒してもいいのだと
自分に許しを与えておこう
空を経由するのなら
それすらも不必要で
のんびり鼻提灯でも割りながら
ここがどこなのかさえ
どこでも構わないくらいに
眠りの虜
薄暗がりでは別の夢を見ている

未だ暗い内なのに
鳥たちが歌い出している
ちょっと早いが
その生はもっと早いのだろう
今の内にやっておくことが必要
そんなことわかっているはずの
それでも未だ眠りの途中
眠れないのに眠っているのは
はたして何がどう関係しているのか
わたしのどこかを散策するが
遠く近くの微睡みで
布団で泳ぎながら
深く潜って行く
行ける所までの深海に触れて
ゆっくり浮上する
呼吸が戻ったついでに
更に上昇するのかもしれない

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