20240419「旅するごとに」
旅するごとに
変わって行って
どれを見て
どれを躱し
拾えないものをも
わたしに預け
糧とする
幾らばかりを持って
少しずつ減らしていく
足りなくなったら
また足を伸ばし
栄養を蓄える
見聞きしたものを
全部は憶えてはいないように
どこかで保存されうる
小さな欠片
どんなものでも存在している
眼差しの静けさで
朝を待って
夜を過ごす
眠ったままの夢を
小削ぎ落として
夢を喰む
地味を開き
そこここを平らげ
また別の所に種を撒く
報われないとしても
成長段階を示し
振り向きつ