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20240711「何度目かの一滴」

いつものように
いつものことで
違う毎日
わたしがわたしであるうちで
わたしがわたしでないまでには
ずいぶん遠く
寄せて戻り
ふわふわとしながら
それでいて
確かに刻んでいる
少しずつ零し
なくなるまでは
空回りだとしても
ポンプを働かせておこう
わたしのどこかで
気付いている

同等の出来事
他者の懐
在るようで潜りつつ
また深く沈む
眠りの最中
夢の浮遊
雲を覆い
ぷかぷかと寝そべっている
流されつつ
どこかに漂着
そこに落っこちて
地味を得る
生活の極意
風土の真髄
それらも忘れて
またその他の命をいただいている

勿忘草の頃合いで
舞い戻るのは
循環の渦
水に打たれ
穿つ季節に
何度目かの一滴が
頬を伝う
誰彼の表情を見ては
見ないふりでいるのは
わたしも泣いてしまうから
今日も見て見ぬふり
湿り気を纏い
良くも悪くも
各々の振る舞いで
差しのべるのは
そっと触れること

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