ひらが ごう

つれづれなるままに そこはかとなくかきつくれば あやしうこそものぐるほしけれ

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つれづれなるままに そこはかとなくかきつくれば あやしうこそものぐるほしけれ

記事一覧

「どこでもドア」は僕を幸福にするか?

僕は1人旅をするのが好きです。 なので、どこでもドアがあったらなぁ、なんて考えながらガチャガチャドアを開けて色々な場所に行っている自分に思いを馳せたりします。 …

ひらが ごう
3か月前
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「個性と多様性」という罠

今日も目の前に広がる青空を眺めながら、盛大に鳴く蝉の声、小鳥の声を聞きながら家でぼーっとしています。ふと、文章でも書いてみるかという思いがよぎったので、溜まった…

ひらが ごう
3か月前
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〈究極のラブソング〉宇多田ヒカルの 『Play A Love Song』を考察する

『Play A Love Song』 作詞:Hikaru Utada     作曲:Hikaru Utada 傷ついた時僕は 一人静かに内省す 深読みをしてしまう君は 不安と戦う Hold me tight and don't le…

ひらが ごう
4か月前
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「死」— 組み変わる本質

今日も早朝サーフィンを終え、家でぽけーっとしております。僕は入れる日は朝夕サーフィンをします。朝は地平線の向こう側から昇る朝日を前に、海面に反射するゆらめき輝く…

ひらが ごう
4か月前
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「自殺」— そこに《意志》はあるのか?

今日は早朝サーフィンを終え、家で椅子に座り窓から見える山や海や空なんかを見ながら、ぽけーーっとしています。鳥がぴーちくぴーちく鳴く声なんかも聞こえます。とても心…

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5か月前
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スピノザ的「善」と「悪」が面白い!

今回もスピノザ『エチカ』より「善」と「悪」の概念について紹介をしたい。 まず始めに、自然状態において世間一般で用いられる善と悪という概念は存在しません。 これは…

ひらが ごう
5か月前
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「無知者」による誹謗中傷および嫉みについて

いきなりスピノザ『エチカ』からの引用からスタートします。ここで「神」という言葉が出てきて「ぬぅっ!」となるかもしれませんが、前々回書いたようにスピノザの神は、僕…

ひらが ごう
5か月前
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僕たちは「本質」をどうとらえているか — コナトゥスという概念について

今回もスピノザの『エチカ』より、「コナトゥス」というスピノザの有名な概念についてづづっていこうと思います。 「コナトゥス」とか聞くと、また哲学者が小難しい言葉使…

ひらが ごう
5か月前
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「完全」と「不完全」という概念について

今回はスピノザの「エチカ」より、完全、不完全という概念についてつづってみたいと思います。 「エチカ」には「神」という単語が出てきて、宗教的なものを想起してしまう…

ひらが ごう
5か月前
「どこでもドア」は僕を幸福にするか?

「どこでもドア」は僕を幸福にするか?

僕は1人旅をするのが好きです。

なので、どこでもドアがあったらなぁ、なんて考えながらガチャガチャドアを開けて色々な場所に行っている自分に思いを馳せたりします。

しかしどうでしょうか。

はたしてどこでもドアは旅好きの僕を幸福にしてくれるでしょうか?

答えはNOです。

どこでもドアであらゆる場所に行けたとしても僕の心は結局のところ、本当の意味で満たされることはないからです。

なぜか?

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「個性と多様性」という罠

「個性と多様性」という罠

今日も目の前に広がる青空を眺めながら、盛大に鳴く蝉の声、小鳥の声を聞きながら家でぼーっとしています。ふと、文章でも書いてみるかという思いがよぎったので、溜まった思考をつづっていきたいと思います。

最近よく聞く「個性」といった言葉。一体何を意味しているのか?

特に学校などでは「自分の個性を開花させよう!」などの文脈で使われ、今の子供たちは嫌というほど教育の指導の一環として言い聞かされてきたのでは

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〈究極のラブソング〉宇多田ヒカルの 『Play A Love Song』を考察する

〈究極のラブソング〉宇多田ヒカルの 『Play A Love Song』を考察する

『Play A Love Song』

作詞:Hikaru Utada     作曲:Hikaru Utada

傷ついた時僕は
一人静かに内省す
深読みをしてしまう君は
不安と戦う

Hold me tight and don't let go
Why we fight I don't know

他の人がどうなのか
僕は知らないけど
僕の言葉の裏に他意などないよ

長い冬が終わる瞬間
笑顔で迎

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「死」— 組み変わる本質

「死」— 組み変わる本質

今日も早朝サーフィンを終え、家でぽけーっとしております。僕は入れる日は朝夕サーフィンをします。朝は地平線の向こう側から昇る朝日を前に、海面に反射するゆらめき輝く光の道に導かれるように沖に向かいパドルをし、夕方は山や海面を鮮やかに彩る夕焼けを眺めながら岸に向かいパドルをして帰ります。
大きく深呼吸をすると、周りの全てがグニャっと溶け込んでしまったような何とも神秘的な気分になります。サーフィンは僕にと

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「自殺」— そこに《意志》はあるのか?

「自殺」— そこに《意志》はあるのか?

今日は早朝サーフィンを終え、家で椅子に座り窓から見える山や海や空なんかを見ながら、ぽけーーっとしています。鳥がぴーちくぴーちく鳴く声なんかも聞こえます。とても心が安らぎます。僕の中の小さな喜びのひとときでもあります。

ということで文章でもつづってみようと思います。

今回もスピノザ『エチカ』より、興味深い部分を紹介していきたいと思います。

題名にある通り、スピノザは「自殺」というものをどうとら

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スピノザ的「善」と「悪」が面白い!

スピノザ的「善」と「悪」が面白い!

今回もスピノザ『エチカ』より「善」と「悪」の概念について紹介をしたい。

まず始めに、自然状態において世間一般で用いられる善と悪という概念は存在しません。

これは少し考えれば分かることだと思います。

自然界にはそれ自体として善いものとか、それ自体として悪いものは存在しないとスピノザは言います。

はい、その通りです。スピノザ様。

しかし

「は? 善悪なんてあるわけないじゃん。」

では身も

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「無知者」による誹謗中傷および嫉みについて

「無知者」による誹謗中傷および嫉みについて

いきなりスピノザ『エチカ』からの引用からスタートします。ここで「神」という言葉が出てきて「ぬぅっ!」となるかもしれませんが、前々回書いたようにスピノザの神は、僕たちが考える神の概念とは全く異なりますので、拒否反応を起こさずここではさらっとスルーしてください。

「無知者」というのは外部から何か「働き」を受けると、こぞってゴキブリのように動き出すけど、それがなくなった途端に何もなかったかのようにいな

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僕たちは「本質」をどうとらえているか — コナトゥスという概念について

僕たちは「本質」をどうとらえているか — コナトゥスという概念について

今回もスピノザの『エチカ』より、「コナトゥス」というスピノザの有名な概念についてづづっていこうと思います。

「コナトゥス」とか聞くと、また哲学者が小難しい言葉使いやがって、と思う方もいると思います。僕も心の底からそう思います。たまにイライラします。しかし、哲学者は既存の言語で表現することができないことを、言語化し概念化するというのが仕事でもあるのです。そして実は僕たちも普段から小難しい言葉を何も

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「完全」と「不完全」という概念について

「完全」と「不完全」という概念について

今回はスピノザの「エチカ」より、完全、不完全という概念についてつづってみたいと思います。
「エチカ」には「神」という単語が出てきて、宗教的なものを想起してしまうかもしれませんが、僕たちが普段使っている「神」という概念とは全く異なります。スピノザの「神即自然」はむしろ自然(宇宙)科学的です。論理物理学者のアインシュタインも「スピノザの神は信じる」と言ったほどで、相対性理論もスピノザから多大なインスピ

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