「私が世界NO.1セールスマンになるためにやった50のこと」 甲斐輝彦
「人は感動したとき7人の相手に伝達するといわれる。」
「私が世界NO.1セールスマンになるためにやった50のこと」 甲斐輝彦
この本は2011年に出版されたものですが、今でも印象に残っている言葉がありましたので、ご紹介させていただきます。
著者の甲斐輝彦さんは「売らなければ生き残れない世界」、ブリタニカ百科事典INCという「世界142カ国に支社のある会社」に所属していました。
こちらの会社が、スゴイ会社なんです。
どんな会社かと言いますと、固定給や基本給という報酬形態で人を雇わず、完全歩合制で代理販売契約するというのです。
その実態は、基本給0円!
今、そんな形態の会社があるのかわかりませんが。
要するに、売らないと給料がもらえない会社なんですね。
甲斐さんはその中でも武闘派と恐れられた
オフィス「666」に所属しました。
この「666」がこれまたスゴイのです。
起きるなり全員で5キロ~10キロ走るか、格闘技の練習を行う。
訪問販売の終了制限がない。
すべての会合における座席順は、営業成績順。
車で移動するとき成績が低い人は座席に座れない。
(なんとトランクに入れられる)
・・・・・その他・・・・・(こんなことが、あるの~~!)
ここまで読んでみて、こんな会社があったんだとビックリ!!
そこから、甲斐さんのテンポある文章にどんどん引き込まれ、ページがめくられていきました。
そんな過酷な現場で甲斐さんの営業成績は、2年目には世界1位になったということです。
「666」での経験を語るこの本は、ビジネスのツボを押してくれます。
僕がこの本を読む前に想像したのは、厳しいことだけが書かれているかと思ったんですけど、そうではなく、ビジネスはもちろん、それ以外の「人間との関わり」や「考え方」「行動」にとても役立つ本でありました。
心に残った言葉をご紹介します。
ビジネスに不可欠なコミュニケーション力ですが、人と人とが接するには言葉が重要です。甲斐さんは、話し方の型を身につけることが大切だと語っています。
これには、真似をすることが一番いいそうです。
学ぶは、「真似ぶ」からきたという話をよく聞きます。
それには
トップセールスマンのセールストークを録音して、徹底的に真似をする。これで格段にコミュニケーションスキルが上がるということです。
それから
「信頼」
「儲かる」や「儲ける」という漢字は、信じる者と書きますよね?
ビジネスには、信頼がとても大事です。
では、「信頼」されるにはどうしたらよいか?
甲斐さんは、「一貫性を維持することだ」といいます。
僕がこの本で一番読んで良かったと思ったのが、この言葉でした。
僕は「仕事の意義」はこうだと思っていたし、甲斐さんのビジネスの本質や成果もここにあるのではないかと感じたのです。
もうひとつ
その7人がそれぞれ5人に伝達し、その5人は3人に伝達する。(それ以上かもしれません。)
そうすると、1人を感動させることは
ビジネスや人間関係において、1人を大切にすることはとても重要であり、またそれが信頼につながり、その輪はしだいに大きくなっていくのでしょう。
たくさんの人を一度に感動させるのは難しいけれども、「目の前のたった1人の人を感動させられるように力を込めていきたい!」そう感じた本でした。
【出典】
「私が世界NO.1セールスマンになるためにやった50のこと」 甲斐輝彦 大和書房
いつも読んでいただきまして、ありがとうございます。それだけで十分ありがたいです。