【徹底解説】「蚊」に刺されるとなぜかゆくなるの?夏に向けて知っておきたい基礎知識。
夏といえば「蚊」が出る季節ですよね!
そのせいで夏が嫌いな人もいるのではないでしょうか?
そんな蚊の嫌なところといえば、刺されると赤く腫れあがり、かゆくなることです。それは蚊が何か悪い菌を入れているのでしょうか?
今回はそんな「蚊にさされ」と「かゆさ」について解説していきます!
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そもそも「かゆみ」とは?
かゆみは、「引っ掻きたくなるような不快な感覚」とされています。
長いこと「かゆみ」は「痛み」の弱い反応だと思われていましたが、両者は全く別の役割があり、発生の仕組みも違うということが分かりました。
その根拠として「かゆみ」を感じる神経は皮膚の近くのみに存在し、臓器にはないことがあげられます。これにより、「かゆみ」は皮膚をひっかくことで異物を取り除くための生体防御反応ということができます。
確かに、かゆみを感じると爪で無意識に掻いてしまうので、まんまとやってほしい行為をしてしまっていると思い知らされます。
この掻くことによる「痛み」が「かゆみ」を抑制することにつながることが分かっており、とても合理的な体の仕組みを見ることができます。
しかし、掻けば掻くほどかゆくなっていくこともありますよね。それは、皮膚の表面が傷つくことにより、普段は気にならない服の繊維やほこりがひっかかり、かゆさを誘発するという悪循環になっています。
「かゆみ」は冷やすことや集中を違うことに向けるなど、ひっかかなくても解消されるので、ぜひ意識して掻くのを控えてみてください!
蚊は最も多くの人を殺している生き物?
蚊は最も多くの人間を殺している生き物と言われることがよくあります。それは、蚊が伝染病を媒介するからです。実際、年間75万人が蚊がもたらした伝染病で亡くなっています。
マウスを使った過去の研究では、注射針で病原体を体内に入れるよりも、蚊によって病原体が入った場合の方が、重症化リスクが高いことが分かりました。
最近の研究では、蚊に刺されることによって、刺された部位の付近だけでなく、血液、骨髄など体のあちこちの免疫が7日にわたって働いていることが分かりました。メカニズムは不明ですが、蚊の唾液という、一見無害のように感じる異物が、実は想定以上に体に悪影響があるということです。
蚊に刺されたらどうして腫れるの?
蚊に刺されてかゆくなり、赤く腫れるのはどうしてでしょうか?
それは蚊に血を吸われたからではなく、吸う過程で蚊の「唾液」が体の中に入ってくるからです。
なので、蚊におなか一杯吸わせることで、最後に唾液も一緒に吸ってもらい、かゆみを和らげることもできるそうです。
そもそも蚊が人間のことを刺すのは、血を吸うためです。しかし、蚊は他の動物の血がないと生きられないわけではありません。普段は他の虫と同じように花の蜜などを吸って栄養を補給していますが、お腹に卵を持ったメスはより栄養を獲得するため、動物の血を求めて飛び回ります。
蚊に刺されの仕組み
蚊に刺されると人下には、「即時型」と「遅延型」の二種類の反応が現れます。
即時型の反応は刺されてすぐ始まり、数時間後には治まります。この時、マスト細胞と呼ばれる細胞が蚊の唾液を異物として感知し、ヒスタミンという物質を出します。このヒスタミンはかゆみを知覚する神経を刺激する物質であり、蚊に刺されてかゆいと感じます。それと同時に刺された付近の血管が拡張し、血管内の血しょうが患部へ染み出すことによって、ぷくっとした腫れが生まれます。
遅延型の反応は、数時間から翌日に始まり、長くて1週間続きます。これは主に血管内の白血球が刺された付近に染み出すことによって起こるものです。白血球は、蚊の唾液という異物に侵略された皮膚を治すために少し遅れて駆けつけ、炎症を促す物質を放出します。炎症は防衛のための正常な反応ですが、これにより血管膨張による赤み、また痛みやかゆみの神経を刺激すると言われています。
実はかゆみの神経を刺激するものに関しては、ヒスタミンのような有名な物質以外はよくわかっていない分野です。また、アトピー患者やアレルギーなど異常な反応もよく見られる分野です。そんなかゆみと今のところ私たちは仲良く付き合っていかなくてはいけないようです。
熱で治療
アメリカの研究では、虫刺されの場合、「熱」を集中して当てることにより、血管の血流がよくなり、アレルギー反応が速やかに良くなるというものもあります。
これを応用して熱と振動で虫刺されを治す家電も生まれており、多方向からの治療が試みられています。
このようにわからないことも多い「蚊」や「かゆみ」ですが、汗や体のにおいを抑えて、清潔感を保つことや、かゆみの悪循環の事実を知っているだけで生存確率は上がりそうですね!
*蚊にもっと詳しくなりたい方は👇
おわりに
最後まで見ていただきありがとうございました!
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