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コラム 創造 (帝国ニュース北陸版)

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帝国ニュース北陸版に寄稿している”コラム 創造”です。自社ブランドの自社製品を持つメーカーを作るための概略を書いています。メーカーになり付加価値を稼ぐ業態に変化しましょう。
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コラム 創造_”絶対値の目標”

コラム 創造_”絶対値の目標”

 目標には2種類あると思います。一つは、誰か(何か)と比較して上か下かという相対的な目標。もう一つは、数値や言葉で表すことができる絶対値の目標です。
 起業するとき絶対値の目標設定をする人が多いと思います。こんな会社をつくろうとか、これを開発しようとか、分かりやすい絶対値の目標を持つ人が多い気がします。経営者の中でも、特に創業者に多いと思います。また、目標を持つから起業するのだと思います。
 逆に

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コラム 創造_”見えないものとこと”

コラム 創造_”見えないものとこと”

 世の中には、目で見えない”もの”と”こと”があります。

見えないもの:目的、目標、作戦、技術、権利、ノウハウなど
見えないこと:関係性(因果関係)
見えるもの:製品、サービス、現象など

 見えるものと見えない”もの”のどちらが大事かというと、源流である見えないものだと私は思います。川下である見えるものは、いつでも、どこでも、誰でもつくることができます。企業は商品がたくさん売れると大きくなりま

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コラム 創造_”人格の種類”

コラム 創造_”人格の種類”

 今回は、人格の種類について書いてみたいと思います。人の性格ではありません。普通に考えると自然人格(自然人)、法人格(法人)などが思いつきます。その他には、人工人格などが考えられます。
 ウィキペディアによると、【法人は、自然人以外で、法律によって「人」とされているもので、「人」は、権利義務の主体となることができる資格(権利能力)を認められたものである。】と書かれています。私は、法人格とは、株主(

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コラム 創造_”当たり前を権利化”

コラム 創造_”当たり前を権利化”

 私は、起業当初、売れる製品を開発し特許を取得すれば、特許を貸してほしいとか、売ってほしいという問い合わせが来るものだと思っていました。しかし、現実はそうではありませんでした。理由はいくつか考えられます。
1.その特許を使わなくても同様の製品を作ることができる
2.その製品を製造販売する必要がない
などです。
 まず1.の対策としては、逃げ道のない特許を取得するしかないと思います。具体的には、請求

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コラム 創造_”終わりを決める”

コラム 創造_”終わりを決める”

 始まったものは必ず終わります。始めることを自分で決め、終わりも自分で決めることができればハッピーエンドになると思います。しかし、始めることを決められても、終わりを決められない人が多いのではないでしょうか。昭和の時代は、人の寿命よりビジネスプランの寿命が長かったので、それでも良かったのですが、今は色々なものの動きが早いので、ビジネスプランや商品の寿命も短くなっています。世の中の動きより早く考え行動

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コラム 創造_”自分のステージ”

コラム 創造_”自分のステージ”

 誰でも自分に合ったステージで働く方が良いと思います。数の大きい順に図を描いてみました。なお、このコラムでは製造業の話はしないので、ご了承ください。
 誰でも起業するときは、”こんな仕事をしよう”と考えます。それがその人のステージだと思います。例えば、***のメーカーをやってみようとか、士業をやってみようとか、投資家をやってみようとかです。それを考える理由は、”これならできそうだ”という根拠のない

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コラム 創造_”宣伝方法”

コラム 創造_”宣伝方法”


 中小企業が素晴らしものを開発したとき、どのように宣伝すればよいのでしょうか。新聞、テレビ、ブログ、SNS、ネット広告など、いろいろ考えられると思います。しかし、素晴らしいものであればあるほど、信用されるまでに時間がかかると思います。分からない人に知らないものを説明するのは面倒なものです。1994年に起業したときから、分かる人だけに説明したいと思っていました。それでも、インターネットが普及してい

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コラム 創造_”先手と後手”

コラム 創造_”先手と後手”

 ”次どうしよう”と思ったときは、次の手を考えていないときではないでしょうか。私はこんなとき、後手に回ってしまったと思うようにしています。将棋でいう先手とは少し意味は違いますが、自分が主導権を持って有利な状態を先手と思っています。
世の中が変化したとき、現在販売している商品が価値を持たなくなることがあります。そのとき、次これを出そうと準備ができているときは先手に回っていると思います。先手に回るとは

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コラム 創造_”もがく”

コラム 創造_”もがく”

 今回は、精神論を書いてみたいと思います。前回、「ぼんやりした商品のイメージができたとき、それを実現する方法を考え、現在から半歩先の未来へジャンプする」と書きました。しかし、どうやって半歩先の未来へジャンプしてハッキリした商品イメージをつくるのでしょうか。これは、どの本にも書いてありません。また、知識を増やしても実現しません。私の場合、もがきながら考えます。他に方法が思いつかなのです。
 その実例

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コラム 創造_”何をつくる”

コラム 創造_”何をつくる”

 何をつくればよいのでしょうか。以前(本誌2021年9月17日号「仕様の決め方」参照)にも少し書きましたが、売れる商品を計算する方法をもう少し詳しく説明してみたいと思います。

 まず、2つの条件を確認します。
条件①
 自社または取引先のノウハウや技術で、実現可能な範囲で商品を考える必要があります。できないことを商品にはできないからです。リソースをリストアップするということです。
条件②
 世の

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コラム 創造_”波に乗る”

コラム 創造_”波に乗る”

 同じものを作り続けていると売れなくなります。製品を立ち上げて、売り上げが上昇し、水平飛行に入り、その後、徐々に売り上げが落ちていきます。そして、採算がとれなくなりその製品が廃版になります。ここで会社まで終了してしまうと一発屋と呼ばれます。一発屋で終わらないためには次々に製品を立ち上げなければなりません。そして先に立ち上げた製品が売れているうちに次の製品を立ち上げ複数の製品を立ち上げていきます。合

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コラム 創造_”基礎研究”

コラム 創造_”基礎研究”

 今回は、基礎研究の重要性について話したいと思います。
 そろそろ暑くなってきたので、冷やす話からしましょう。物を冷やすには4つの方法があります。放射冷却、電子冷却、気化熱を奪う、化学的に冷やすの4種類です。
 放射冷却とは、雲が無いときに地表から宇宙空間に赤外線を放射し冷える現象です。電子冷却とは、ペルチェ素子などを使い電流を流すと、発熱する部分と冷える部分ができる現象です。気化熱を奪う方法は、

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コラム 創造_”知財経営”

コラム 創造_”知財経営”

 経験から得た強い特許の取り方を説明してみたいと思います。
 昔はたくさん特許を出願し登録になっても、売ったり貸したりできませんでした。それどころか全く同じ製品を大企業から販売されてしまうこともありました。なぜだろうと考えたところ、全て弁理士に任せっきりしていたからだと分かりました。この「全て」というところが問題だったのです。新技術や新製品を開発した際に特許出願を検討しますが、何も考えずに「この製

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コラム 創造_”売れる商品企画”

コラム 創造_”売れる商品企画”

 売れる商品を企画する方法を説明します。後半は実例をあげて、どのように考え何をしたら売れたのかを説明いたします。
 同じ努力をするのなら市場が大きい方が有利なので、まずは大きな市場を狙います。次に、用途を考えます。誰もが必要とする用途です。その次は、機能を考えます。これまでにない画期的な機能です。パッと見て誰もが欲しいと思う機能です。ここまでは、誰でも分かると思います。具体的に大きな市場を決め、そ

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