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感覚のおぼえがき

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最近のSNSと今年の抱負

最近のSNSと今年の抱負

最近はSNSを見ていると、ビジネスに似た空気を感じることが多くなったように感じる。だからか、私自身も見たり呟いたりする機会が以前より大幅に減った。

多分私は、SNSにパフォーマンスやバリューのようなものを求めていなくて、どちらかといえば生活を求めている。使い古された表現だけれど、夕方散歩していて感じるお風呂の匂いや夕飯の賑わいのようなもの。

ドーナツが美味しかった。友だちと駄弁って楽しかった。

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はたらく

はたらく

最近、働きたくないからか働くことについてばかり考えてしまうといったあべこべな状態になっている。
この、広く言えば自分のキャリアについて考え直すことが多くなるのは二十代後半でよくあることらしい(友人談。nはきっと少ない)。

とにかく大変そうに働いていた設計士の父を見て育った私は、働くことに対してとてもマイナスだった。生きるために、お金を得るために苦役を強いられる。そんな理解だった。

そんな私だっ

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可哀想についてのメモ

可哀想についてのメモ

こんにちは。
昔に考えたことを、ひょんな機会から考え直すことがあったので、そのメモになります。

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 よく、誰かに対して「可哀想」という言葉を使う人を見かけます。
 例えば、「〇〇さん、自分のことしか見えなくて可哀想な人だな」とか「〇〇さん、ひどい目にあったみたい。可哀想」などといったものでしょうか。
 この場合、可哀想は一見その人の状況を表す言葉のように見えますが、私はそれが疑問

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Well-beingにモヤモヤする

Well-beingにモヤモヤする

モヤモヤする

 最近至るところでWell-being(ウェルビーイング)という言葉を聞きます。学術的な記事ではないので言葉の説明はパーソルの記事に丸投げしますが、この広がりに私はすごくモヤモヤしています。
 誤解を恐れる人間なので少し補足すると、Well-beingという考え方にはモヤモヤしていないです。むしろとても肯定したい考え方なのですが、そういった言葉が巷にライトに広がっていることにモヤモ

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備忘録『聞く技術 聞いてもらう技術』(ちくま新書)

備忘録『聞く技術 聞いてもらう技術』(ちくま新書)

 最近、私の周りで話題になっている『聞く技術 聞いてもらう技術』(ちくま新書)を読んだので、その中で印象に残ったことを備忘録に残そうと思います。

 実際にこういったお仕事に従事されていたり、社会的処方やコミュニティヘルスなどに関係している人からすると当たり前かもしれません。
 それでも、「コミュニティデザイン」という言葉が市民権を得て、「社会的処方」やという言葉にも耳馴染みがある人が増えてきた今

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備忘録『ケアとアートの教室』(左右社)

備忘録『ケアとアートの教室』(左右社)

 最近、『ケアとアートの教室』(左右社)を読んだので、その中で印象に残ったいくつかのことについての備忘録です。

 この話を読んで、たしかにそうだと思いました。仮に十三年間お風呂に入っていない人が目の前に現れたとして、私はきっと「お風呂に入ることができなかったのかも。入れる機会をつくれないだろうか」とかバックグラウンドを自分勝手につくって押し付けてしまうかもしれない。もしそんなこともなく、「彼(彼

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常夜燈を手放すこと

常夜燈を手放すこと

 2022年に聴いて衝撃を受けた曲がありました。PEOPLE1というアーティストが歌う「常夜燈」という曲です。この曲については私とパートナーの間でもちょっとした話題になりました。

 このフレーズです。
 私はこのフレーズを聴いた時に泣きそうになったことを覚えています。この世の中には、未来がキラキラとみえる人もいるのかと衝撃を受けました。私には、この世の中が本当に生きにくくて仕方がないので笑

 

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その発言の裏にカラフルな背景を想像すること

その発言の裏にカラフルな背景を想像すること

 日々色々なことを考え悩むのですが、ちゃんと書こうとしたり、社会の関心の上に載せようとすると上手く書けないので、練習がてら下の2つを意識して書いてみようと思います。

・色々考えていることをとりあえず書き出してみる
・いつかまとめ直すくらいの気持ちで書いてみる

 そのため、たどたどしい部分もあると思いますが、温かい目で見ていただけると嬉しいです。また、色々感想をいただきながら、みんなで考えられた

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わかりあえない私たちのための教養

わかりあえない私たちのための教養

前に、別のところに「教養」というテーマをもらって書かせていただいたものになります。生意気な書きぶりかもしれませんが、ご容赦いただければと思います。また、ご指摘や感想等あれば優しくいただけると飛んで喜びます。

 コミュニティをテーマに学んだり研究したりしていると、コミュニティという概念の変容とそもそもの曖昧さに触れることがある。例えば、地域コミュニティがコミュニティと同義だった時分は「地域性と共同

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落ち着いて座れる居場所であってほしい話

落ち着いて座れる居場所であってほしい話

前の記事から、場所に入らない/入れないことについて書いています。
前の記事を読んでない方はこちら↓

 この記事では、前の記事に書いたものを「空間の種類」と「心理的安全性」の視点から書き直してみようと思います。

共空間と縁空間の間

 空間の種類についてでいえば、同志社大学の谷亮治先生が「相互の言語コミュニケーションが期待されるか」「物理的集会を伴うか」の2軸で人間の集まる場を共・縁・電・孤の4

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そこに自分の座る場所があってほしい話

そこに自分の座る場所があってほしい話

 この前、用事があって出かけたついでに本をテーマにした場づくりみたいなところをいくつか見てきました。その時に色々と感じたことをちょっとメモ代わりに書いてみます。(長くなりそうなので何個かに分けて)

 きっかけはだいかい文庫の守本さんから聞いた「入ってきてくれる方が少ない」という話。
 たしかに、おやまちでお店番をしてても他の場を見てても「ここはなんだろ?」と覗く人はいてもそのまま中に入る人は少な

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