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こよみ薬膳 -sole-

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からだとこころを季節のリズムに乗せてかろやかに。 東洋医学の主流、中国伝統医学と薬膳の知恵を元に ゆるやかに調子を上げていくメッセージを 二十四節気に合わせてお届けします。
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#こよみ薬膳

漢方薬、愛用しています

漢方薬、愛用しています

わたしの場合、漢方薬は体質改善のために中長期的に、というよりもわたしは一時的なお助け、頓服〜1,2週間で飲むことが多いです。
たとえばこんなとき↓

・いつものカゼのサインがではじめた
・対処が遅れてカゼが長引きはじめた
・カゼの後にノドの炎症だけ残っている
・頭を使う時期で焦燥感があり不眠がち
・根を詰めて作業する
・多忙で疲れているけれどあとひとがんばりしたい
・疲労がたまってからだを起こし

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こよみ薬膳 #大寒 1/20〜2/3頃

こよみ薬膳 #大寒 1/20〜2/3頃



一年でもっとも冷え込みが厳しくなる頃。空気や水が澄み、寒仕込みで美味しさが引き出される味噌や酒造りが盛んになる。3日前に冬土用入り。

いよいよ二十四節気の最後です。このショートコラムも無事一周!今年は「スローエイジング講座2019」でお顔を見てお話を伺いながらより細やかにお話ししていきます。

さて、節分を越えると立春。冬至から1か月過ぎて日が沈むのが遅くなってきたのを感じます。さしこむ

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こよみ薬膳 #小寒 1/6〜19頃

こよみ薬膳 #小寒 1/6〜19頃



寒の入り。節分までが寒の内、冬至を過ぎ陽の力が戻りはじめることでしばらくはそれを上回る寒さがやってくる。

冷え込みが厳しくなる時期はますます血行が鈍くなるとき。血液は栄養と温かさを全身に届けるため、血行を良くしてからだの隅々までめぐらせることで内臓のはたらきを助け体表のバリアを強めます。

習慣にしたいことの一つは湯舟に浸かること。外出から帰ったらすぐにお風呂で冷えたからだをじんわりと温

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2018 → 2019

2018 → 2019



帰省して一年ぶりに会った父がなんと若返っていました。髪に色艶コシハリが戻り、お肌の艶と声の張りも数年前の状態に。

前回念入りに中医健診+体調を崩した折に電話サポートしただけですが、心身の状態を見極めて整えることでエイジングまで変わるのを実感しています。

移ろう季節を愛でながら人生の四季をゆっくりと味わう。スローエイジングをキーワードに新年は立春の頃より講座をはじめます。

今年もたくさ

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こよみ薬膳 #冬至 12/22〜1/5頃

こよみ薬膳 #冬至 12/22〜1/5頃



夜が一番長くなり転じて光が増しはじめる頃。一陽来復。世界の他の地域でもこの日を祝う風習が多い。クリスマスとも関係あり。

ここから太陽の力が戻ってくるとはいえ、日の出の時刻はあと3週間ほどさらに遅くなり、神戸での日の出は一月末までは7時台。からだもこころも朝はエンジンがかかりにくい状態が続きます。

そこで取り入れたいのが柚子。冬至といえば柚子湯、湯船に浮かべるとからだを温め風邪をひか

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こよみ薬膳 #大雪 12/7〜21頃

こよみ薬膳 #大雪 12/7〜21頃



雪が地表をおおう頃。あらゆるものが閉じて、動物たちは穴蔵にこもって冬眠をはじめる。

暖かくて今年は過ごしやすい!と思いがちですが、実は暖冬の方が寒暖の差が大きくからだの調節機能がゆらぎやすくなります。もう一つ気をつけたいのは、活動的になりすぎて春の自分からの借り入れが増えてしまうこと。

暖冬になると動物たちが冬眠できず食べものを求めて田畑に降りてくるといいますが、人間も暖かいと家にこも

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こよみ薬膳 #小雪 11/22〜12/6頃

こよみ薬膳 #小雪 11/22〜12/6頃



大気が冷えて雨が雪に変わりはじめる頃。北国や山間部からちらほらと雪の便りが届く。

今回はむくみと冷えのおはなし。
寒いから温かいものを飲んであったまろう!と、のどは渇いていないのにやたらとホットドリンクを飲んでしまうこと、ありませんか?実はそれが冷えを呼ぶむくみの原因になっているかも。

熱湯も常温に戻れば体温より冷たい水。飲むときは熱々でからだを温めても体内に入ると体温以下まで下が

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こよみ薬膳 #立冬 11/7〜21頃

こよみ薬膳 #立冬 11/7〜21頃



冬の気配が立つ頃。木枯らしの便りが届き、近くの山々の頂も雪をかぶりはじめる。

木枯らしは冬の気圧配置で吹く風速8m/sの強い北寄りの風を指すのだそう。関東と関西ではその年初めて吹いたときに木枯らし1号と発表されますが、関東では平均するとこの立冬の頃に当たり、まさしく冬の到来を告げる風物詩です。

春に芽生え、夏は太陽の力を得て成長し、秋に実りを収穫し、冬はその恵みを以って次の春のため

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こよみ薬膳 #霜降 10/23〜11/6頃

こよみ薬膳 #霜降 10/23〜11/6頃



地に霜が降りる頃。地上で結ばれる雪、霜は冬の季語。次期は早くも立冬を迎えます。

霜が降りる条件は夜間に快晴で風は弱く、気温4℃以下、地表温度が0℃以下になった時が目安なのだそうです。大気よりも地面の方が冷えているから霜は地面に近い草花や窓の下に降るのですね。

手足やからだが冷える、寒がりと言われる方の足元を見るととっても無防備にさらされていることが多いです。頭寒足熱ともいいますが、

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#こよみ薬膳 #寒露 10/8〜22頃

#こよみ薬膳 #寒露 10/8〜22頃



天から降りる寒気が日に日に増して、草花が纏う朝露も冷えていく頃。次期は早くも「霜降」、露が霜に変わります。

これから迎える寒く乾燥する季節の対策、前回は身に付ける物、今回はお肌のケアについて。

秋は大気が乾燥しやすい季節。その影響を一番受けやすいのは乾燥によわい肺と大腸、皮膚です。空咳が出やすくなったり、腸の潤い不足でお通じが鈍ったり、皮膚がカサカサして外からの刺激に過敏になったり。肺

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こよみ薬膳 #秋分 9/23〜10/7頃

こよみ薬膳 #秋分 9/23〜10/7頃



昼と夜の長さが等しくなり、季節が深まっていく頃。彼岸と此岸が通じるお彼岸の中日。

寒さ暑さも彼岸まで。ここから夜の時間が長くなり、太陽から受け取れるあたためパワーが減っていきます。そろそろ冬支度、あったか計画をはじめませんか?特に冷え症の方、冬季うつ気味になりやすい方は早めの準備がおすすめです。

秋の長雨が過ぎると大気は乾燥し冷えてきます。日中はまだ気温が上がる日もあり汗腺はゆるん

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こよみ薬膳 #白露 9/8〜22頃

こよみ薬膳 #白露 9/8〜22頃



天から地へと冷気が降りて、草花に朝露が結ばれる頃。

9/9は五節句の5番目、重陽(ちょうよう)の節句。陰陽の考え方で陽となる奇数の最大値“9”が重なるため、節句の故郷、中国では重要な節句とされていました。

重陽の節句の花は菊。前日に菊の花に真綿をかぶせて、夜の間に菊の花におりる朝露を含ませてそれを飲んだり身を清めたりすることで不老長寿を願います。

今回のお菓子はその風習より「着せ綿(

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こよみ薬膳 #処暑 8/23〜9/7頃

こよみ薬膳 #処暑 8/23〜9/7頃



暑さが収まってくる頃。台風のシーズン。
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処暑とはいうものの、残暑がきびしい今夏です。この時期、蒸し暑さを運んでくるもののひとつが台風です。
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湿気を含んだぬるい風はからだにまとわりついて汗腺をふさぎ、からだの内側に不要な水分と熱をこもらせます。これは夏疲れの食欲不振や消化不良、からだや頭の重だるさ、皮膚の湿疹を悪化させる原因のひとつになります。
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その上に冷房の乾いた風に当たりつづける

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こよみ薬膳 #立秋 8/7〜22頃

こよみ薬膳 #立秋 8/7〜22頃



秋の気が立ちはじめる頃。蝉の鳴き声が変わり、お盆の頃には熱風の中にも涼しいものが混じるようになります。

冷房なしには凌げない暑さが続いていますが、外気の暑さに油断していると案外からだの芯が冷えていることに気づくことも。クーラーだけでなく、立秋を過ぎるとそろそろ外気も変わりはじめます。

夏バテの原因のひとつになるのがからだの内側と外側の温度差。冷たいものを取って体内が冷えると、からだ

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