顧客づくり・再来店への促し上手なお店
2週間ほど前、
プライベートな旅行に使っていた鞄を修理に出しました。
修理箇所は、入れすぎて無理やり閉めた際に起きたファスナーの破損と、ファスナーの取っ手についていた装飾が外れている2点です。
何年もギューギューに入れていたのに、非常に丈夫で頼れる鞄にも関わらず、1年以上そっと部屋の片隅に置き去りにしておりました。
イギリス発祥のメーカーで、私は20年ほど前から何点か購入しているものの
ここ数年は時々ネット購入しているだけでした。
=店舗の顧客ではない
&実店舗が減ったこともあり、なんとなく立ち寄る店舗が近所にない
ということで、古びた鞄を修理できるか否か。店舗に直接持ち込む方が良いのか?本社の問い合わせをしてからが良いのか?
小売業の皆さんとお仕事していると、人員体制が厳しいのも承知の上なので、色々手間をかけるのが申し訳ない・・・と恐る恐る古びた鞄を実店舗に持ち込みました。
平日ならまだしも、その日は日曜日。
店舗によっては入店規制もしているような百貨店ですので、インバウンドのお客様も購入意欲高めの様子。
活気のある売り場に辿り着いて、遠慮しがちに2名いらっしゃるスタッフの、お一人にこちらからお声かけしました。
こちらの出した古い鞄について、修理箇所をじっくり確認すると「こんなに綺麗に使っていただいて・・・」と何ともブランド愛溢れるコメント。
もう1名のスタッフからも「私はこちらの商品を見たことが無かったのですが、このモチーフが・・・」と興味を持って、さり気なく会話があります。
これだけで、スタッフお二人が自社の商品を大切に思い、ブランド愛溢れていることが伝わります。
だいぶ昔の商品(おそらくスタッフの方が入社される前)であるからこそ、こちら(今回は顧客)の方が商品や使い勝手の良さを語りたくなる状況です。
修理伝票を記入し終えると、スタッフから「〇日から催事があるのですが、長くご愛用いただいているお客様に、ぜひお越しいただきたい・・・」と修理期間に行われるイベントの案内をされました。単に再来店を促すのではなく、パーソナルな催事への促しトークが絶妙です。
これぞ小売業のエキスパート!と心躍る接客サービスを受けることができました。
もちろん、スケジュールアプリに催事スケジュールも入力済みです。
後日
見積のご連絡があり、予定よりも1か月ほど早い修理の仕上がり報告もいただきました。
会社内での迅速なサポートもあるのでしょう。
気に入ったものを大事に使うこと。と同時に、アフターケアまで安心して購入できると、ちょっと背伸びして購入することへの後押しになりますね。
新規顧客の開拓だけではなく、少し期間が空いたお客様にお使いいただいている商品の感想や使用状況などをヒアリングし、社内で対応できるメンテナンスなどは、来店頻度アップにも繋がるなと身をもって体感しました。
小売業のエキスパートになるぞ!という方を応援しています。