盆栽をUKロックに例えたら。 Part 1
盆栽の魅力は色々ありますが、まずは長寿であること。
大観展や芳春院の盆栽庭園に行けば、樹齢100年を超える盆栽というのは、そう珍しいものではありません。
ということで今回は盆栽をUKロック、特に1960年代に誕生した伝説のアーティストになぞらえて、ご紹介したいと思います。
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■ The Rolling Stones ~衰えることない不滅のロック~
例えば上の盆栽は、なんと戦国武将の上杉謙信が山中で見つけたという伝説をもち、推定樹齢は800年。
800年?!いやどんな歴史よ?!
上杉謙信は16世紀の人ですから、400年にわたって山で自生し、そのあと400年にわたって誰かがこの木に水やりしてきたことになります。一日も欠かすことなくね。
UKロックに例えていうならば、1960年代の結成から現在に至るまで、一度たりとも解散していないThe Rolling Stonesでしょう。
伝統的なリズム・アンド・ブルースとソウル・ミュージックに根差した彼らの音楽性は、ロックンロールのキングとして、今なおその存在感を放っています。
盆栽を鑑賞しながらの脳内BGMをThe Rolling Stonesから選ぶならば、、、そうですね。。。
『Satisfation』
などいかがでしょう?
■ The Beatles ~変化しつづけるがゆえに美しい~
盆栽と言えば『松』をイメージする方が多いと思いますが、本当はいろいろあるんですよ。
例えばカエデ。
春から夏にかけては緑が美しく、秋には赤く色づき、冬にはその葉を落として枝ぶりを楽しむことができます。
まるで、アルバムをリリースするごとに新たな音楽性にチャレンジしファンを驚かせ続けた、The Beatlesのようです。
画像は、2021年9月に撮影したカエデの寄せ植えの盆栽です。
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じーーーっと見つめてください。
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…。
聞こえてきません?
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そう。
…。
The Beatlesの名曲、『ノルウェイの森』が!
(まぁノルウェイの森に生えてる木は、カエデじゃないでしょうけどね。)
■ The Who ~スパークする破壊と創造の衝突~
ごらんください、こちらの真柏。
岸壁で、荒波にもまれ、嵐に巻き上げられながらも、力強く一本立ちしている大木のようです。じっさいの樹高は1メートル程度なんですけど。
上の写真の盆栽の幹の白い部分、ジンとかシャリとかって呼ばれます。実はこれ、樹木としては既に枯れている部分なんです。
木の成長とともに自然と枯れてしまった部分もありますが、盆栽家によって、わざと傷つけ枯れさせることも。
破壊と創造、生と死が共存する、凄まじい表現ですね。
まるで、The Whoのライブに参加しているようです(したことないけど)。
The Whoは、暴力的なパフォーマンスと、文学性豊かな歌詞世界で、モッズ(当時のUKの若者文化)たちから絶大な支持を得ました。
とくに、演奏後にドラムをぶっ壊すキースムーンのパフォーマンスは、荒れ狂う若者たちのフラストレーションを具象化し、後のパンクロックの胎動になったと言われています。
見事なジンやシャリを持った盆栽に出逢ったら、脳内BGMはずばり、『My Generation』で決まりでしょう。
嵐のようなキースムーンのドラムプレイを脳内再生しつつ、盆栽鑑賞をお楽しみください。
(でも、間違っても盆栽をぶっ壊したりしないでね。)
■ Special Thanks
大徳寺芳春院盆栽庭園
(HPなし)
京都は大徳寺の芳春院内にオープンした常設の盆栽庭園です。
盆栽が、禅の精神とともに庭園内に展示されており、盆栽の質の高さ、ロケーションの良さは別次元です。公営植物園にありがちな盆栽コーナーなんて、比べ物になりません。
しかも展示内容は季節によって変わります。毎シーズン行きたい(+o+)
大観展
京都で開催される、盆栽の祭典。全国から集まった盆栽の銘品が、一堂に会します。
毎年、11月の半ばに3日間ほど。平安神宮や南禅寺も近く、私たちも可能な限り毎年行ってます(今年は行けなかった涙)。
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いかがでしたでしょうか?
お正月や成人式になれば、盆栽を見かけることもあると思います。そんな時、『あ、盆栽!ロックだなぁ笑』みたいに楽しんでいただきたく、書いてみました。
僕は盆栽家でもないし、ロックミュージシャンでもありません。しかし盆栽もロックも好きなので、その面白みの共通項を探してみました。
Part 2 や 3 の構想もあります。
相変わらず口八丁、手八丁な記事なので、もし気分を害した人がいらっしゃったらあらかじめお詫びいたします。ごめんなさいね。
盆栽もロックも、もっとファン(楽しむ人)のすそ野が広がればいいなと願っています。
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