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「由伸の穴を埋めろ!」オリックスの育成出身、才木投手がプロ初先発。プロ2年目が5回1失点の好投。24歳右腕のボールには希望がびっしり詰まっている

今季下位に低迷しているオリックスに希望の星が出現した。育成出身の才木海翔(かいと)投手だ。プロ2年目の右腕は初先発で5回1失点と好投。24歳の投げ込むボールは希望がびっしり詰まっている。昨季いっぱいで日本のエースともいえる山本由伸投手がメジャーに移籍した。「由伸の穴を埋めろ!」。才木投手のさらなる成長が楽しみだ。

16日にホームの大阪で行われた日本ハム戦。オリックスは先発マウンドに才木投手を送り込んだ。ストレートの最速は156キロを誇る本格派。育成選手だったが、今年5月に支配下登録選手となった。

大阪出身の才木投手。高校は北海道栄高校に進み、3年時には南北海道大会でベスト4入りを果たした。甲子園出場とはならなかったが、地元の大阪経済大学に進学し、2022年のドラフト会議でオリックスから育成2位の指名を受けて入団した。

ルーキーイヤーの昨年は、2軍戦で経験を積み、台湾で行われたアジアウインターベースボールリーグにも派遣された。

そして今季、オープン戦で最速156キロをマークして、アピールに成功。一時、実戦から離れていたが、5月に支配下登録された。

初登板は5月26日。リリーフ登板で1イニングを三者凡退で無失点に抑えた。以後もリリーフ登板で実績を積んでいった。

そして1軍登板14試合目。ついに先発初マウンドのチャンスを与えられた。相手は今季好調の日本ハム。初回に3番打者から空振り三振を奪うなど三者凡退の上々の立ち上がりを見せた。

二回も打たせて取る投球で三者凡退に。三回に1死二塁から適時打を許して1点を奪われるが、最少失点で切り抜けた。

四回にはヒット1本を打たれたが、外野フライ3つで無失点。そして五回には2死から8番打者をストンと落ちるえぐいフォークで空振り三振を奪った。

5回1失点。3安打、2奪三振。わずか57球で無四球と安定感が漂っていた。オリックスは5-1で勝利。五回終了時に1-1の同点だったため、才木投手に白星はつかなかったが、しっかり試合を作って、勝利に貢献した。見事な初先発マウンドとなった。

今季オリックスは5位と低迷中だ。様々な原因がある中で、最大の理由は日本のエースと言える山本投手のメジャー移籍だろう。

オリックスがパリーグ3連覇を果たした3年間で山本投手が手にした白星は49。1年平均で約16だ。「由伸の穴」を埋めきれなかったのが、今季の低迷につながっている。

しかし才木投手の出現で、オリックスに希望の灯がともった。首位ソフトバンクとは22ゲームを離されて、リーグ4連覇は赤信号。しかし、ポストシーズン出場権のかかる3位ロッテとのゲーム差は9。残り37試合もあるだけに、逆転圏内に踏みとどまっている。

才木投手が初勝利を挙げて、オリックスに勢いが出れば、4年連続のAクラス入りは可能だ。

オリックスに希望の灯をともした才木投手。今後の登板に注目だ。「由伸の穴を埋めろ!」

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