マガジンのカバー画像

324
運営しているクリエイター

2022年11月の記事一覧

障害物 《詩》

障害物 《詩》

「障害物」

貴方の目に映る僕は 
ただの障害物ですか
それとも化け物ですか

白く細い杖で路面を探る

「俺の前に立つんじゃねー」
そう言われた

「邪魔だ退けよ その車椅子 
通れねーじゃねーか」
そう言われた

「ごめんなさい ごめんなさい」
僕が居るからいけないんだよね

いったいいつから
僕はこんな世界に居るんだろう

それでも
頑張らないといけないのですか
何を頑張れば良いのですか

もっとみる
同じ友を想いながら 《詩》

同じ友を想いながら 《詩》

「同じ友を想いながら」

哀しみが壊した昨日 

風は今も吹いている 
心地良く 優しく 撫でる様に

きっと君だね 

温もり 心 魂
感じ取れるから

僕等は生まれ

この広い世界の中
狭い街角で出逢った

夜の川を渡り 
夜明けに手を伸ばす
君を想いながら

Photo : Free Pic

黒い星 《詩》

黒い星 《詩》

「黒い星」

背徳のナイフ 幻影 
語られざる真実

未来 栄光 時の扉

神様がなすり付けた黒い星
境界線の先 

悪夢 傭兵 鉄条網

今 消えゆく 
手に入れた嘘と共に

崩れ落ちる 沈みゆく光と影

星屑のあとさき

Photo : Seiji Arita

あの日の桜 《詩》

あの日の桜 《詩》

「あの日の桜」

たまに見せる優しい笑顔

進むべき道へ行け
時が止まった気がした

あの日
空を仰ぎ見た川沿いの桜

誤ちも失敗も全部未来に繋がってる

貴方と見たい未来の桜

五橋掛かるこの場所で

Photo : Seiji Arita

代弁者 《詩》

代弁者 《詩》

「代弁者」

度重ね掻き集めたガラクタな言葉

盗まれた時間の中
前後する曖昧な記憶

お前に見えてるのは
ただの残像

火を放て氷塊の城へ

静かに弧を描き枯れ落ちる
儚き供花

届きそうな月を見上げ
吐き捨てた言葉

嘘には嘘を 
偽物には偽物を

背徳の中で踊れ

光の当たらない
はぐれ者の代弁者

Photo : Seiji Arita

SELFISH 《詩》

SELFISH 《詩》

「SELFISH」

綺麗な言葉と優しい言葉
素敵な言葉と癒しの言葉

愛しい気持ちと
切ない感情

その中に身を委ねる
とても心地良い感覚

だけど 皆んなそうなんだろうか

誰もが同じ色してる

掃いて捨てるほど増えるPLAYER
その中 頭飛び抜けた奴

利己主義で我が儘で構わない

誰の言う事も聞くな
それがお前の価値でありお前の色だ

Photo : Free Pic

東京ニート 《詩》

東京ニート 《詩》

「東京ニート」

グレッチをラットで歪ませるヤバイ奴

お前はギターリスト
だけどギターじゃ食ってけない

しょうがないから日銭稼ぎのバイト
稼いだはした金は
飯に煙草に酒に
あっと言う間に消える

あちこちで借金して買い漁る
純度低いケミカル
半透明の結晶と白い粉

もう後の無いジャンキー

奴は言う
今は たまたまニートなだけだ
世間の奴等は俺の才能に気が付いてないだけさ…そう 偉そうに

もっとみる
侘び寂びもクソもねえから読みな 《詩》

侘び寂びもクソもねえから読みな 《詩》

「侘び寂びもクソもねえから読みな」

犯した罪ですら
文字に起こす

わかってるさ
アンダーグラウンド

結局 お前も俺も
同じ穴のムジナか尻の穴のムジナ

煙草咥えてペン握る
書いては破り捨て
繰り返す

別に何も変わりゃしない
人間なんてとっくに失格

クソな言葉掻き集め
書き上げた傑作

価値じゃ無いもん見てる今

侘び寂びもクソもねえから読みな

Photo : Free Pic

匿名希望 《詩》

匿名希望 《詩》

「匿名希望」

そこにあるのは
責任の無さか 自信の無さか

別にどうでもいい事

喜んで持って帰りな参加賞

御託を並べて大層ご立派
誹謗中傷
お気に召すまでご勝手に

野良犬にでもくれてやれ

で. . . お前 誰?

Photo : Free Pic

存在 《詩》

存在 《詩》

「存在」

富たる者は卑しく
思われ

貧しき者は美しく
思われる

仕事を探し彷徨う男
生活保護で食い繋ぐ女

反社の請け負いで
汚れた金をつかむ男と
金の為に肌をカサカサにした女

移り行く景色は
いと哀れなり

国旗はためく下に
愚民の腐乱した死屍の山

墓標に刻み込め

存在したと

Photo : Free Pic

メリージェーン 《詩》

メリージェーン 《詩》

「メリージェーン」

死ぬほど深い夜の闇

ジョイントの山
煙と共に吐き出す言葉

フードを被ったポン人が
諭吉の束を鷲づかみ 
もっと上へ もっと上へと
そう叫ぶ

それはFワードだらけの聖書

増える刺青は悲しみの数 

静かに赤落ちを癒やす
あいつは独り
メリージェーンと夢を見る

Photo : Free Pic

金のメデューサ 《詩》

金のメデューサ 《詩》

「金のメデューサ」

金のメデューサ胸に光らせたクソ野郎

クジラみたいにデカイ
ベンツでぶっ飛ばす

コンビニ駐車場
タントの前に横付けさ
エンジンかけたまま
店に入ってった

酔っ払った米兵
クジラベンツ盗んで
走り去る

どうやら途中で事故ったらしい

バンダナ巻いたカラーギャング
キャップ被ったB.BOY
裾が擦れて破れた
Dickiesのパンツ

そういやあ ベースの前にあった
水煙草の

もっとみる
裏通り 《詩》

裏通り 《詩》

「裏通り」

ゲットー出身のボンクラ

純正サスぶち切った
シャコタン転がして
クラクション鳴らす

腹擦りながら走り去る

ベース周りのクラブにたむろする
外人目当てのねぇーちゃんに
声かけて振られてる

狭い階段 2階のフロア
現金賭けたヤミスロ

酔っ払ってダーツの矢投げてるアメ公

香水付けたビッチ
臭い匂いが鼻に付く

車買い替えたって?
反社じゃローンも通らねぇだろう

車屋泣かして引

もっとみる
安全な場所 《詩》

安全な場所 《詩》

「安全な場所」

満足出来る事なんて何も起きやしない

準備してんだろう手のひら返し

さあどうする 黙って流れに任せるか
それもいい 

用意しとけよつまらん言い訳

上を見て下を見る 
右を見て左を見る

いつもと何か変わったか
どうせ振り向いたって何もありゃしない

そこはぬるま湯つかる安全な場所

お前の意志を示すのは今

Photo : Free Pic