サワケンイチロウ

39歳、男。 自分の趣味の野球(MLB、NPB)、音楽、映画、ポップカルチャーの事を中…

サワケンイチロウ

39歳、男。 自分の趣味の野球(MLB、NPB)、音楽、映画、ポップカルチャーの事を中心にただただ個人的な感想とレビューをつらつらと書く為の場所としてます。 #MLB #NPB #Buffaloes #Mariners #Dodgers #Music #Movie

記事一覧

【映画】「MEN 同じ顔の男たち」レビュー

予告などのキャッチーさとは裏腹に、暗喩が多く含まれているタイプの映画なので、それを込みで楽しめるかで評価が分かれる作品だなと思った。 女性が感じる男性への恐怖が…

【映画】「ほつれる」レビュー

とても生々しく、息苦しい。 良い映画、作品とは必ずしも良い物語ではないというのが分かるものだった。 ずっと綿子が映っているのに、彼女の気持ちに焦点が当たる事がな…

【映画】「アメリカン・フィクション」レビュー

近年、ポリコレやコンプラへの世間の意識が上がり、それ自体は責められるものではなく、昔よりも色々な声を上げやすくなったのは良い事だと思うが、特に表現においてはその…

【映画】「バービー」レビュー

グレタ・ガーウィグは前作の若草物語がかなり好きだったので、この作品も期待していたが、期待以上だった。 フェミニズムというものを作品で取り扱い、男女の立場を逆にす…

【映画】「IT/イット"それ"が見えたら、終わり。」レビュー

人気作品だけど、一度テレビでやってたのをチラ見して、「こえ〜」と思ってちゃんと観た事なかった。 ただのホラー作品という訳ではなく、子供達が協力してペニーワイズと…

【映画】「黄龍の村」レビュー

事前情報何も入れずに観た。 その方が良かったと思う。 前半の若者のノリや所作のリアルさと、途中からのいかにもセリフな所の棒さや村人の作りの荒さのギャップがいかに…

【映画】「コカイン・ベア」レビュー

タイトル通りコカインを食った熊の話。 んなアホなと思うが、コカインを食うところまでは実話ベースらしい。 この作品はその先の話で、コカインを食ってしまいラリった熊…

【映画】「リバー、流れないでよ」レビュー

タイムムープものっていう作品は世の中多く、考えて見れば同じシチュエーションで延々と撮れるので低予算な作品には相性がいいんだろうと思う。 今作も劇中ほとんどがルー…

【映画】「アステロイド・シティ」レビュー

個人的にウェス・アンダーソン自体は好きな監督なので、点数は低くはなりにくい。 作品を重ねていってもその絵造りに飽きる事なく、今作は特に色合いも明るくどの場面を切…

2023年の個人的映画ベスト10と映像作品について

昨年2022年は自分でも引くくらい映画を観た。 それまでは人生で多くとも月1本位で、映画館は年2回位行けばいい位だった。 数年前にマーベル、特にMCUにハマり、一気見した…

2023年の個人的音楽ベスト楽曲と感じた事など

毎年、その年にリリースされた楽曲から、自分がよく聴いたり、好きだったものを10個順番につけているのだけど、映画はそれがしやすいけど音楽は何かそれが難しいなぁと思う…

【音楽】藤井風『花』によせて

藤井風の『花』のMVが公開された。 彼の楽曲はMVと合わせて1つの作品という印象のものも多いが、今作も楽曲の持つ意味をより深く広げるものになってたと思う。 今回のMV…

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【映画】「after sun アフターサン」レビュー

▼あらすじ ▼感想 一見すると幸せな父娘のバカンスの記録。 父親、娘、父親と同じ歳になったら娘のどの視点から見るかによって物語の印象が随分と変わるが、所々に挿入…

【ゲーム】play station portal触ってみた話。

play station portalをゲットした。 僕はいわゆるゲーマーではあまりなく、どちらかというとガジェット好きというのもあったり、大きな入院が控えてるので暇つぶしなるかな…

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【映画】「ザ・キラー」レビュー

▼あらすじ ▼感想 いわゆるノワール映画という作品だが、暗さは感じずめちゃくちゃ面白い。2時間があっという間だった。 殺し屋である主人公の語りというかその時の心…

【映画】「マーベルズ」レビュー

▼あらすじ 以下、感想には多少のネタバレを含みます。 ▼感想 全体的にはテンポも良く、カマラがいる事でポップさも加わってポップコーンムービーとしては楽しめたし、…

【映画】「MEN 同じ顔の男たち」レビュー

【映画】「MEN 同じ顔の男たち」レビュー

予告などのキャッチーさとは裏腹に、暗喩が多く含まれているタイプの映画なので、それを込みで楽しめるかで評価が分かれる作品だなと思った。

女性が感じる男性への恐怖が、表面的なものもあれば、内面、男性性によるものもあり、特に女性に取っては嫌悪を抱くようなシーンが多いと思う。
もしかしたら全然怖くない、と感じる男性もいるかもしれないが、それこそがこの作品で描かれてる恐怖と繋がるのかなと感じた。

「プロ

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【映画】「ほつれる」レビュー

【映画】「ほつれる」レビュー

とても生々しく、息苦しい。
良い映画、作品とは必ずしも良い物語ではないというのが分かるものだった。

ずっと綿子が映っているのに、彼女の気持ちに焦点が当たる事がなく、淡々と、客観的に外側から見てるような感じで様々な出来事を写しているのが印象的だった。
誰かの人生を切り取って見てる。そのリアルさがある作品だった。

よくある不倫のドラマや映画などにある修羅場、みたいなものはなく、ゆっくりと首を絞めら

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【映画】「アメリカン・フィクション」レビュー

【映画】「アメリカン・フィクション」レビュー

近年、ポリコレやコンプラへの世間の意識が上がり、それ自体は責められるものではなく、昔よりも色々な声を上げやすくなったのは良い事だと思うが、特に表現においてはその塩梅がとても大事で、映画、ドラマの映像作品にしてもゲームにしても過剰に意識し過ぎるが余り、それに対してのバックラッシュが起きてる。
そういったものが特に海外のディズニー作品離れに繋がったり、日本においても「ふてほど」みたいな作品が支持を得る

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【映画】「バービー」レビュー

【映画】「バービー」レビュー

グレタ・ガーウィグは前作の若草物語がかなり好きだったので、この作品も期待していたが、期待以上だった。

フェミニズムというものを作品で取り扱い、男女の立場を逆にするという作品は他にもあると思うが、バービーというものを最大に活かしながらしているので嫌味がない。バービーだからこそと言えそう。
バービーワールドでのケンの扱い悪過ぎるだろと言うのがそのままカウンターになるという。

中に含まれている細やか

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【映画】「IT/イット"それ"が見えたら、終わり。」レビュー

【映画】「IT/イット"それ"が見えたら、終わり。」レビュー

人気作品だけど、一度テレビでやってたのをチラ見して、「こえ〜」と思ってちゃんと観た事なかった。

ただのホラー作品という訳ではなく、子供達が協力してペニーワイズという怪物と対峙していく、というストーリーは非常に良かった。
ホラー作品があんまり、という人にも観やすく、いいバランスだった様に思う。

ペニーワイズの作り込みは絶妙に気持ち悪く、クウォリティが高かった。

ストレンジャーシングスが好きな自

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【映画】「黄龍の村」レビュー

【映画】「黄龍の村」レビュー

事前情報何も入れずに観た。
その方が良かったと思う。

前半の若者のノリや所作のリアルさと、途中からのいかにもセリフな所の棒さや村人の作りの荒さのギャップがいかにもB級映画感かなぁという感じ。
古くからの慣習を若者がぶち壊していくというのを社会の中によくある構造に置き換えて観ると非常にスカッと楽しめる。
好き嫌いははっきり分かれるだろうし、何か特別残るものはないが、自分は何も考えずに観て楽しめた。

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【映画】「コカイン・ベア」レビュー

【映画】「コカイン・ベア」レビュー

タイトル通りコカインを食った熊の話。
んなアホなと思うが、コカインを食うところまでは実話ベースらしい。

この作品はその先の話で、コカインを食ってしまいラリった熊がガンガン人を襲うという何とも分かり易い映画。
ガンガン人が襲われていき、まぁまぁグロいやられ方のとこもあるのだが、スリラーとコメディが絶妙のバランスで成立している。
最初から終わりまで割とベタな展開で、古き良きアメリカのB級映画のそれな

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【映画】「リバー、流れないでよ」レビュー

【映画】「リバー、流れないでよ」レビュー

タイムムープものっていう作品は世の中多く、考えて見れば同じシチュエーションで延々と撮れるので低予算な作品には相性がいいんだろうと思う。

今作も劇中ほとんどがループ場面で終わるのだが、ループする2分間は全てワンカットで撮られているので、見やすくもなっているが、セットや室内ではなく、外でもロケというのも含めて制作大変やったやろうなぁと思った。

同じ場面を繰り返すというのは、一歩間違えると同じものを

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【映画】「アステロイド・シティ」レビュー

【映画】「アステロイド・シティ」レビュー

個人的にウェス・アンダーソン自体は好きな監督なので、点数は低くはなりにくい。
作品を重ねていってもその絵造りに飽きる事なく、今作は特に色合いも明るくどの場面を切り取っても美しい。

しかし今作は絵造りの鮮やかさとは対照的に物語はなかなか難解なもの。
劇中劇という入れ子構造の造りも手伝ってか、登場人物に対する愛着がこれまでの作品に比べて湧きにくく、全体的なストーリーの流れより、細かなジョークの方が面

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2023年の個人的映画ベスト10と映像作品について

2023年の個人的映画ベスト10と映像作品について

昨年2022年は自分でも引くくらい映画を観た。
それまでは人生で多くとも月1本位で、映画館は年2回位行けばいい位だった。
数年前にマーベル、特にMCUにハマり、一気見したあたりから、数時間の映画を観る癖みたいなものがついた。
元々音楽を軸にポップカルチャー好きなので、音楽からその時代性だったり、色んな繋がりを深掘りして知っていったり聴いたりするのが好きだったが、それが映画まで飛び火した感じ。そして

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2023年の個人的音楽ベスト楽曲と感じた事など

2023年の個人的音楽ベスト楽曲と感じた事など

毎年、その年にリリースされた楽曲から、自分がよく聴いたり、好きだったものを10個順番につけているのだけど、映画はそれがしやすいけど音楽は何かそれが難しいなぁと思う。
音楽はその時のマインドよって大きく印象が変わったりする。ちょっと料理とかと似てるのかも。
ロックを聴きたい気分の時にダンスミュージックを聴いてもピンと来なかったり、その逆もあったり。中華の気分の時に和食を食べてもあんまり、みたいな感覚

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【音楽】藤井風『花』によせて

【音楽】藤井風『花』によせて

藤井風の『花』のMVが公開された。
彼の楽曲はMVと合わせて1つの作品という印象のものも多いが、今作も楽曲の持つ意味をより深く広げるものになってたと思う。

今回のMVはモチーフが葬式だというものが見るだけで伝わるが、今作は「死」の匂いというものがそこかしこにある。
最初のフレーズの「枯れていく」という言葉も彼自身が英訳して載せている歌詞だと「It's dying」となっている。
藤井風の楽曲では

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【映画】「after sun アフターサン」レビュー

【映画】「after sun アフターサン」レビュー

▼あらすじ

▼感想

一見すると幸せな父娘のバカンスの記録。
父親、娘、父親と同じ歳になったら娘のどの視点から見るかによって物語の印象が随分と変わるが、所々に挿入されるクラブのシーンなどから成長した娘の視点としても見やすくなっている。

自分の幼少期を思い出すと、あの時の親が今の自分と同じ位の年齢かと思ったら、あの時、完璧に見えていた親も、今の自分と同じ様に色んな事を考えたり悩んでいたのかなと思

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【ゲーム】play station portal触ってみた話。

【ゲーム】play station portal触ってみた話。

play station portalをゲットした。
僕はいわゆるゲーマーではあまりなく、どちらかというとガジェット好きというのもあったり、大きな入院が控えてるので暇つぶしなるかなと興味が湧いた。
昔からほぼやるゲームは野球ゲーム。pspやpsvitaもプロスピ をやる為に持ってたし、それしかしてない。Switchでもプロスピ をやっていたが、最新版が一向に出ないのと、MLBにどハマりした事もあり

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【映画】「ザ・キラー」レビュー

【映画】「ザ・キラー」レビュー

▼あらすじ

▼感想

いわゆるノワール映画という作品だが、暗さは感じずめちゃくちゃ面白い。2時間があっという間だった。

殺し屋である主人公の語りというかその時の心の声みたいなものがセリフのほとんどを占めている。
殺し屋が自分の仕事における自分のルールを語るのだが、殺し屋を扱う作品で、殺すシーンよりもその準備や裏側みたいなところにフォーカスしたものを余り観た事がなかったのでとても新鮮だった。殺し

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【映画】「マーベルズ」レビュー

【映画】「マーベルズ」レビュー

▼あらすじ

以下、感想には多少のネタバレを含みます。

▼感想

全体的にはテンポも良く、カマラがいる事でポップさも加わってポップコーンムービーとしては楽しめたし、全体的なトーンが暗く上映時間が長い作品が多くなってたマルチバースサーガの中ではとても良い軽さだった様に思う。これ位の感じで良いんだよと。
中盤のミュージカル調になる星のくだりはディズニーをいじってるのかなとも思った。
書類上とは言え、

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