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「異端宗教だが抵抗感なし」 韓国人が抱く統一教会のイメージ
安倍晋三元首相が参院選の遊説中に銃撃され、死亡した。山上徹也容疑者は、母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者になり家庭が崩壊した恨みから同連合と関わりの深い元首相を襲ったという。「異端キリスト教だと分かっているが、あまり抵抗感はない」。統一教会に対する世間一般のイメージを韓国の友人に尋ねると、意外な答えが返ってきた。
今から30年近く昔、僕が韓国高麗大に語学留学していた1995年ごろ
山田町と「新しい町」⑥(最終回)
歌の中盤にこんな一節がある。
<町の中心に 墓ができる 旧(ふる)い時代の 記憶を刻み 戒めと祈りが こめられた 誓いの墓ができる>
下田さんはこの「墓」に、広島の原爆ドームのイメージを重ねた。ドームは「壊れそうになったら補修して、いつでも一番悲惨な状態を保とうとする、まがまがしい」負の遺産だ。「人は忘れてしまうから、目に入ってくる形として残さねば。いずれ町が復興して繁栄しても、実は自分
山田町と「新しい町」⑤
「『新しい町』はまさに被災地山田の歌」と話す野田権右さん
町側のメンバーはカラオケボックスで2回ほど練習しただけ。当日は直前にタエちゃんがソロの順番を確認したぐらいで、ほとんどぶっつけ本番だった。地元バンドの一員でギターを担当した野田権右(けんゆう)さん(42)は「ギターをやってて、本当によかった。聴いてるみんなも一体になって、あれこそが音楽なんだなって」と振り返る。
トロンボーンを吹
山田町と「新しい町」④
沿岸部に「新しい町」を広めたいと話すマルさんこと佐藤澤一彦さん
T字路sが去った後、竹松やのマルさんは「新しい町」を山田町のみんなで演奏したら面白いんじゃないかと考えていた。震災の1年前、当時住んでいた盛岡市で初めて彼らのライブを観た。「頭で聴くというより、体ごと持って行かれる感じ」に衝撃を受けた。震災の翌年に盛岡を再訪したT字路sの「新しい町」の演奏に心を打たれ、「ぜひ沿岸の人たちに聴い
山田町と「新しい町」③
「新しい町」について語り合う下田卓さん(左)と伊東妙子さん<2015年12月、東京・浅草で>
その年の初演では、当時蔓延していた過剰な自粛ムードに疑問を感じる反面、「このタイミングで東京の人間がやるのは、ちょっとあざといかなとか、どうなのかなという気持ちもあった。何かメッセージを込めたというより、単にセットリストの中の一曲という感覚で歌いました」。
新曲「新しい町」は、そんな下田さんの
山田町と「新しい町」②
新しい町
作詞・作曲 下田卓
※町ができる 町ができる
新しい町ができる
傷つき息絶えた大地の上に
新しい町ができる
晴れた日には 瓦礫を片付け
雨降る夜には 酒で温まり
希望と絶望を 繰り返し
新しい暮らしが 始まる
東から来た男が 土を耕し
南から来た女が 苗を植える
西から来た男が 火を熾し
北から来た女が 飯を炊く
※繰り返し
やがて川には 橋が架かり
山田町と「新しい町」①
〽町ができる 町ができる 新しい町ができる 傷つき息絶えた大地の上に 新しい町ができる
2015年11月の夜、岩手県山田町の中心街に立つ居酒屋「竹松や」の仮設店舗に、震災復興を願う若者たちの歌声が響き渡った。東京在住のシンガー伊東妙子さんらのライブコンサート。アンコールで演奏する楽曲「新しい町」に、町の吹奏楽団のブラスやアマチュアバンドの生ギターが絡み、観客たちの合唱が重なる。
秋冷の外