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フィンランドに学ぶ時間の尊さ【読書感想】

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国連が毎年発表する
幸福度の高い国ランキングにおいて
トップクラスの常連
となっている国があります。

サウナ文化で有名なフィンランドです。

このランキングは
国のGDPや社会的支援、
健康寿命、選択肢など、
数ある評価項目を
審査し決定されています。

 

日本は質の高い教育体制や、
健康寿命の点では
評価が高いのですが、
選択肢の自由度や
社会的寛容さの評価項目で
大きく順位を下げ
毎年50~60位の順位に
つけているそうです。

 

例えば日本の評価が低い項目の
「選択肢の自由度」について
フィンランドでは、
就職、結婚、出産等、
人生の転機において、
年齢や性別、経済状況は
ほぼ障壁とならない社会になっています。

 

国民が自分らしく
生きていける
フィンランドという国。

その生活や職場の実態を
事細やかに綴られている
一冊となっています。

 

フィンランドで尊重される
ウェルビーイング(well being)
という概念とは?

これは、個人が
身体的、精神的、社会的に
良好であることをさす。

そして、
これを本人も周りも
本人の為に気を配ることができるのが
フィンランドという国のようです。

本人だけではなく
「周り」もというのが
温かく感じますね。

仕事においても、
勉学についてもそう。

ウェルビーイングを維持することで、
不調による欠員を減らし、
効率良く物事を進める
という国民性が
フィンランドにはあるのだ。

とにかく効率を求めます。

例えば会議。

日本の会議と言えば、
何分も前から会議室に集まり、
名刺交換をしながら
雑談を交えて、交流を図る。

このこと自体、
次の仕事に繋げる大切な時間
という認識を持つ方も
多いかと思います。

しかし、
フィンランドの場合は
省けるものは省くそうです。
命という有限な時間
という認識を持てば、
人の時間は尊く貴重ですからね。
会議開始直後の
自己紹介もなければ
資料の読み上げもない。

そして、
何を決定したいのかを明確にし、
会議の中でいかに有意義な答えが
導き出せるか、
ここに集中をしているようです。

コロナが猛威を振るい、
各業界へ大きな損害を
与えたことは否めませんが、
このことにより、
リモートという概念が一気に
普及したことは
数少ない発展と
呼べるのではないでしょうか。

ほんの数年前までは、
会議に出席させる為に、
社員に高い旅費を払い、
発言をすることもなく
資料だけ持ち帰るような事案が
当たり前の時代でした。

会議が例に出されていましたが、

本当に必要な会議?

リモートで可能?

省ける議題はない?

これくらいのフィルターを
持った仕事をすべきだなと
考えさせられました。

 

効率よく仕事を進める
フィンランドでは残業しない人こそ
仕事ができる証拠というイメージが
あるようです。

日本においては
今でこそ働き方改革などと
職場環境は改善されつつありますが、
未だに「残業が正義」と考える
管理職が存在するのも事実です。

雇用時の契約にもよるかと思いますが、
働き手の健康状態、
家族との時間を
もっと守られるべきです。

勤務時間を怠惰に過ごす社員は
守るに値しませんが、
勤務時間終了後は
社員がすぐに退勤できるように
尽くすことが管理という仕事ではないのか。

少なくともフィンランドでは
社員のウェルビーイングを
保つために法律の中で、
会社の中で、色んな工夫がされている。

詳細については割愛しますが、
この違いには驚きました。

 

それは家の中でも同じ。
より時間の無駄や体力の無駄、
ありとあらゆるストレスを
省くために
余計なもののない
シンプルな生活をしている。
ここに書かれている工夫は
真似したいものばかりです。

 
誰もが平等に1日24時間
と言うことを前提にして
本書を読むことで感じたのは
 
①人の時間も自分事のように大切に扱うこと。

②省けるものは省くこと。

③今あるものだけで最大限の幸せを求めること。


フィンランドにおける
会社、家での工夫については
一読の価値あり。
是非に。

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