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「人たらし」の極意 ~第三話~

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いまから振り返ると私も若かったなと思うところがある。
彼女のファンであるクライアント同様、私も社長に初めて会ったときには会社のビジョンや考え方に共感していた。しかし会社の中を知るようになり社員の声を聴くうちに、社長自身が変わらないとこの会社がさらに成長することは無いと考えてしまったのだ。
つまり私は社長を変えようとしていたのである。

実はここに大きな問題があった。
人を変えようとする行動はかなり慎重に行わないと人間関係を壊す、とてもリスクの高い行為なのである。

現在私はコーチとして仕事もしているが、人間関係が上手くいっていない人の多くが昔の私と同じような罠にはまっているのだ。

例えばあなた子供のころ親から「早くご飯を食べなさい」「早くお風呂に入りなさい」「宿題はやったの? ちゃんと勉強しなさい」と言われたことはないだろうか。これを聞いてあなたはすぐに「はい分かりました」と気持ちよく親のいう事を聞けただろうか?

おそらく多くの人は「何だよ、うるさいな」「いまゲームしてるんだよ」「放っておいてくれよ」と思ったのではないだろうか?

このやり取りの本質が何かというと「人は自分の考えを無視して、自分をコントロールしてくる相手を『敵』とみなす」という事だ。

母親は自分が早く用事を片付けたいから、子供に食事やお風呂を済ませるように要求してきた可能性が高い。もしくは、いま勉強しないと将来困ったことになるとか、子供が成績悪いと自分が恥をかくからという理由で子供に勉強するように言ってきたのかもしれない。

実はこの母親の思考の中には「子供がいま何を考えているか?」という視点が入っていないのだ。だから子供は自分の考えを無視されて、コントロールされることを嫌だと感じ、親を敵だとみなし反発心が芽生えたのである。

じつはこれと同じことが職場の人間関係でも起こっている。
私の例でいれば、私は社長の本心を理解せず、社長が望んでいないことを行ってしまったのだ。社長が社員に対して本心で望んでいたのは「主体性を発揮して自分のやりたいことを実行する社員」ではなく「社長の意見を汲み取って、社長の理想を実現してくれる社員」が欲しかったのだ。

それを私は社長に対して、社員の意見を聞き、彼らの考えを理解するように変わってほしいと考えていたのだが、社長は自分が変わることなど本心では望んでいなかったのである。
つまり私は、子供に口うるさく指示を出し、子供をコントロールしようとするお母さんと構造的には同じことをしていたのだ。

そして人間関係のトラブルの多くがこの構図になっている。

例えばあなたが仕事をしているときに、同僚の仕事が遅くて自分に迷惑が掛かっていたとする。その時にあなたは同僚に対して「もっと早くしてくれないかな」と考え、仕事を手際よく行うように暗に指示を出してしまった。すると相手はあなたが「自分の考えを無視してコントロールしようとしてきた」と感じ、あなたを敵とみなすようになるのだ。
こうなると人間関係はどんどん悪化していく。

ではどうしたらいいのだろうか?

実は人間関係が上手くいくためのコツがある。
それが「手助けによるコミュニケーション」という方法だ。

最終話に続く

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また今年自分を変えたと思う方はコーチを付けてみることをお勧めします。一人ではなかなか身に着けられない目標達成能力を身に着けることが可能です。もし一対一のコーチングをご希望される方は下記フォームから「コーチング希望」とお書きいただきお問合せください。折り返しご連絡させていただきます。

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