人はドラマのような人生に憧れている
私は趣味で「トレイルランニング」をしています。
その中でもウルトラトレイルランニングという100km以上の距離を走るレースを自分の主戦場にしています。
100km以上走ると人に伝えると必ず聞かれる質問が
「なんでそんなことしてるの？」
「何を目指しているの？」
です。
人は自分の想像のつかないことをしている人を見ると、その理由を問いたくなるようです。
そのお気持ちよくわかります。
私もほんの数年前まで走ることほど嫌なものはない、くらい走ることが嫌いでした。そのころに100km走るレースに出ているなんて人とあったら、間違いなく上記の質問をしていたと思います。
トレイルランニングにハマっている理由は
「絶景をみることができるから」
「達成感を感じることができるから」
「楽しいから」
「精神力が鍛えられるから」
「痩せるから｜健康になるから」
「仲間と走るのが楽しいから」
「山の中を走るのが気持ちいいから」
といくつも走る理由はあるのですが、実は最近私の中でもっと本質的な理由が見つかりました。
それが「人は自分の人生にドラマを必要としている」という事です。
想像してみてほしいのですが、もしあなたの人生に何も起きず起伏のない人生だったら、人生楽しいでしょうか？
良いことも悪いことも何も起きない人生に、意味を見出せるでしょうか？
おそらくそういった人生を人は望んでいないと思います。
（もちろん中には「人生に何も望んでいない」という人もいると思いますが、それは過去に受けた大きな痛みが原因でそれ以上の痛みに耐えられなくなっている可能性があります）
多くの人は自分の人生にドラマティックな出来事（出来れば良いこと）が起こってほしいと思っているのではないでしょうか？
昨年流行ったものを見ても、
「半沢直樹」「鬼滅の刃」「パラサイト～半地下の家族」「愛の不時着」
などどれもドラマティックな展開の作品が殆どです。
これは人々がドラマティックなものを本能的に「面白い」と感じるからだと思います。
そしてこの「面白い」を最も込めて作られているのが「ゲーム」ではないでしょうか？
ゲームには「目的（ゴール）」「障壁」「自由」の3つがそろって初めて成立します。
それを満たしたときに初めて人はその行為を面白いと感じるのです。
そして「ウルトラトレイルランニング」はこのゲームの3つの要素を高いレベルで兼ね備えたスポーツなのだと私は感じています。
ウルトラトレイルランニングには明確な「ゴール」が存在します。
100km先、160km先にゴールが設定されています。
そしてそのゴールは平坦な道であっても厳しい距離ですが、さらに選手の「障壁」として、「山」という自然が立ちはだかっているのです。
その山はいつも選手を温かく見守ってくれているわけではありません。
時には選手を受け付けないほど厳しい「障壁」として立ちはだかることがあります。
そして私たち選手にはその障壁を乗り越えるための「自由度」があるのです。自分の肉体を鍛え、山と自分の肉体に対する知識を身に着け、装備を用意し、そして厳しい敵に打ち勝つための精神力が求められます。
それらすべてが備わっているからこそ、100km先のゴールを達成した時に、これまでの人生で味わったことがない興奮を味わうことが出来るのです。
それは、自分の人生おいて、他では味わうことが出来ないほどドラマティックな冒険なのです。
この味を知ってしまったために、ランナーたちはレースに参加しているのだと思います。
もしあなたが自分の人生をドラマティックにしたいのなら、トレイルランニングは最も手軽な手段の一つだと思います。
きっとあなたの人生が少し変わると思います。
※ただし山は厳しい側面がありますので、最初は正しい方法を教えてもらえる人について習うことをお勧めします。
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