選挙候補者の話術
いつも記事を読んでいただきありがとうございます。
今回は「感情に訴えかける話し方」について解説します。
選挙候補者の話し方
2022年の衆議院選挙が始まり、各候補者の演説を聞く機会が増えてきました。
実は私は以前から選挙戦が行われている際の候補者の話しに違和感を感じていました。
それは「国政を担う人たちなのに、理屈がよく分からない話しばかりしている」ということです。
「国民の皆さんのために・・・」
「子供たちの未来のために・・・」
「皆さんの年金を守るために・・・」
「皆さんの・・・・・・」
とこういった枕詞を使って、国民の代弁者として話している印象を与えてきます。
しかし、その中身を聞いてみると、
「みんな苦しんでいるんです」
「皆さんのお金が搾取されているのです」
「皆さん、おかしいと思いませんか」
のように「国民はどれぐらい苦しいのか」「どのくらいの金額が搾取されているのか」「おかしなことがどのくらい起こっているのか」と言った「数字」が全く示されておらず、候補者が感じている「主張」だけを訴えかけてきているのです。
つまり、話している内容の殆どは、候補者個人の「感想」だけなのです。
「twitter式」の主張
これはどういうことかというと、実は選挙の候補者たちは、聞いている有権者の「情動」に訴えかけてきているのです。
つまり「論理」を排除して「恐い」「辛い」「大変」「悲しい」と言ったネガティブな感情を揺さぶるような言葉を使って、私たちの「情動」に訴えかける話し方をしているのです。
これはマスコミがよく使う手で、人は情動に働きかけられると「論理的な思考力」が弱まり、理性的に判断をすることが出来なくなってしまうのです。
これは「twitter」でインフルエンサーがつぶやくと、それが瞬く間に広まっていくのと同じ現象です。
140文字という短い文章の中に「論理」を入れて書くことは至難の業です。そのため、twitterでは基本的に人の情動を刺激する言葉がたくさん並んでいます。
実は選挙の候補者たちが話している内容も基本的にはこれと同じです。
彼らは論理を度外視して、私たちの情動に訴えかけ有権者に「この人は私と同じことを考えてくれている人だ」と思わせることが出来たら勝ちなのです。
そのため有権者にはむしろ「理性的」になられたら困るのです。
本当の主張とは
では私たちは選挙候補者の話しを聞くときに、どこに注意すればいいのでしょうか?
それは「主張の根拠となるデータ」を持っているかどうかを意識して聞くことです。
単に「困っているお年寄りのために」と候補者が言っているときには、根拠となるデータを示していません。
世の中的に何となく「困っているお年寄りってたくさんいるよな~」と思うかもしれませんが、その人たちがどれくらいいるのかを候補者が語っていなければ、それは「情動に働きかけてきているだけ」と思わなければなりません。
ちなみに、年代別の平均貯金額を見てみると、明らかに年齢が高い人たちの方がお金を持っていることが分かります。
このデータも使い方が難しいデータではありますが、ざっくりと世の中の状況を把握するには分かりやすいと思います。これを見れば明らかに高齢者世帯よりも、20代~30代の方がお金には困っているであろうことが分かります。(さらに母子家庭や障害者、難病者、外国人労働者の方がさらに厳しい状況に置かれている可能性があります)
であれば、高齢者ではなく若者世代の収入が増える施策の方が世の中のためになるはずです。
それなのに「困っているお年寄りのために」と言っているのは、お年寄りの情動に働きかけて、投票を促そうとしていることになります。
そのため私たち有権者は候補者の話しを聞いたときに、どんな「データ」を元に話しているのかを確認しないといけません。
そしてもし候補者と会話できるのであればデータの出どころや、そのデータについてどれだけ知っているのかを聞いてみてください。
もしあやふやな答えしか出来ないのであれば、その候補者は「情動」に訴えかけるためだけに、その「主張」をしているのかもしれません。
ぜひ選挙候補者の話しを聞き、理性的に判断して投票を行うようにしてみてください。
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