#毎日note
約束の記憶 第三章 15話
この物語はフィクションです。
ここまでのお話はマガジンからどうぞ↓
https://note.com/saorin11/m/me6fc5f2a8b10
【Rプロジェクト本部】
「完了ですよね?室長」
微動だにしない空気に耐えられず、小坂が室長の中島に問いかけた。
一葉と連絡がつかず、最後はハラハラドキドキの連続だったが、なんとかミッションを終えることができた。
しかし‥。
下を見つめ
約束の記憶 第三章 12話
この物語はフィクションです。
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目が覚めると、ズキンズキンする頭痛と、のどに痛みがあった。
あれ・・ベッドにいるけど、どうやってここにきたのか思い出せない…。
有沢恵は体を起こして、しばらくぼーとしていた。
「そういえば、ふわっと体が浮いてここまできたような。でも誰かが
約束の記憶 第三章 11話
この物語はフィクションです。
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【Rプロジェクト本部】
静かに見守っていた空気が破られた。
ガタッ
「室長!!ヤバいです!」
小坂桃子が立ち上がって叫んだ。
「何を騒いでいるの」
別の部屋にいた中島室長が入ってきた。
「あれ‥」
桃子がモニターを指さした。
有
約束の記憶 第三章 10話
更新時間が遅れてすみません。
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恵が目を覚ますと美味しそうないい香りがした。
ベッドサイドテーブルに、お粥が置いてあった。
いつのまに、部屋に入ったのか、全く記憶にない。
飲まずに置きっぱなしにしていた薬は、おかゆのそばにあった。
夫が料
約束の記憶 第三章 9話
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「そっか‥そういうことか‥」
恵は目が覚めた瞬間、涙が溢れた。
衝撃的な出来事を、人ごとのように思い出していた。
そして、ショックのあまりなくしていた記憶も戻ってきた。
怒りとか、悲しみとか、恥ずかしさも超えて、ただ、そうだったんだと事実
約束の記憶 第三章 8話
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恵は頭痛が治らず、仮眠室で横になっていた。
カーテンの向こう側から近づいてくる足音で目が覚めた。
「せんぱーい、大丈夫ですか?」
後輩看護師の双葉が囁き声でベッドのそばにやってきた。
「うーん、まだ痛い」
「あとは私たちに任せて帰ったほ
約束の記憶 第三章 7話
前回は更新できず、本日は遅れて申し訳ありません(>人<;)
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病院内ではワクチンを打った人と打たない人で別れたが、打たなかった人は感染防止のためという名目で雑用に回され、結局打つことにしたり、辞めていったりした。
恵は強い風当たりを覚悟してい
約束の記憶 第三章 6話
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【一葉との出会い】
「すみません!ワクチンの接種場所はどこですか?」
有沢恵は声をかけられ振り向くと、イエローグリーンのニットを着た女性が立っていた。
どこかでみたことがあるような。
「ご案内しますね」
「ありがとうございます。広くて迷
約束の記憶 第三章 5話
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『有沢恵の新たな罪1』
恵がワクチンを受けていないことは、瞬く間にナースの間で広まった。
受けるべきだと、諭す者もいれば
受けないことを、称賛する者もいる。
自分の立場を考えると、受けないことはありえない。
でも、子どもは絶対。
危険分子
約束の記憶 第三章 4話
火曜と土曜に更新している小説ですが、明日が1日なので6月のメッセージをお伝えします。そのかわり小説を今日更新しました。
この物語はフィクションです。
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『有沢恵が犯した罪』
あの日のことは1日たりとも忘れたことはない。
有沢恵は11年前、都内の総合病院で看護師をしていた
約束の記憶 第三章 3話
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『有沢恵のシナリオ』
・11年前の再現
ーー本部ーー
「いきなりトラウマをがつんと体験させるんですね、室長」
長丁場の時に欠かせないキュービック型の食事。
ブロッコリー味のグリーンキューブを口にほおりこむ小坂桃子が中島に聞いた。
「短
約束の記憶 第三章 2話
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Rプロジェクト本部
午前0時
有沢恵のミッションが開始され、彼女の様子と心の様子が映像化されて、モニターに映っている。
「有沢恵 就寝しました」
行動を監視する役目の小坂桃子が言った。
ミッション中は24時間体制になり、本部内に寝泊まりし
約束の記憶 第三章 1話
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「はぁ、また朝が来た」
カーテンの隙間から光が溢れて、窓際に吊るしているサンキャッチャーが、部屋中に虹の光を注いでいた。
なんて気持ちのいい朝!と思えたのは、もう何十年前のことだろう。
朝が来るたびに、ため息が出る
どうしてまだ生きてい
約束の記憶 第二章 16話
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「今回のターゲットは、有沢恵50歳女性。10年前看護師を辞めている。子どもはいない。家事を終えると一日ただぼーと座って過ごしていることが多く、更年期かうつの疑いがあったが、病院の診断ではどちらでもなかった。そのほかの詳しい資料はよく目を通して」