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Tree In Progress

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主に屋外で描く植物のドローイングを軸にした、「線を引く」ことから制作を再考する試み。 ドローイングを元にした銅版画も制作。 ‘23 5/6〜23柳沢画廊(埼玉県)にて個展。 同年…
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#ドローイング

Tree In Progress_Iide 発表

Tree In Progress_Iide 発表

 滞在期間も終わりに近づき、発表の準備。

 飯豊の人ん家の古びた雪囲いの板は、和紙に擦ってみると、製材したばかりのものとは異なる品の良さを感じました。尖っていない雰囲気、丸みが滲み出るような柔らかさと言うか・・・。これはWSを開催したことでわずかな違いに気づいたような気がします。
 追加で送ってもらった深山紙の微妙な色味のお陰もあるかもしれません。

 道の駅に飾り付けました。絵の前に置かれてい

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草木、雪、人。

草木、雪、人。

 飯豊散策。
 色んな動物が近くにいます。猿や狸が道路を横切り、猛禽類が電柱に留まっている。車窓から顔を出し、熊に気を付けろと声を掛けられる。

 草木塔(そうもくとう)は、草木から得られる恩恵へ感謝するという全国的にも珍しい石碑。ほとんどがこの置賜地方に集中しているそうです。
 特に江戸時代からのものは、字も判別しづらくなり、ほとんど自然の石に近い雰囲気も醸しています。

 他にもあると聞き、宇

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コレクターさんからの写真/忘れな草と桜のドローイング

コレクターさんからの写真/忘れな草と桜のドローイング

 以前の個展で気に入っていただけたドローイング。桜と忘れな草、全て一点ものです。額装が完了&発送し、先日コレクターさんから、ご勤務先に飾っているお写真を頂きました。(SNS掲載許可頂いています。)
 全て同じ木のフレームの浮かし額装(紙の縁まで全て見せる額装)で、作品の雰囲気に合わせ色味を少しずつ変えています。

 この縦長の桜は、京都の東寺の枝垂れ桜です。そして、これを元に銅版画を制作しました。

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友人夫婦の手料理と短歌/鉢植えのユーカリを描く。

友人夫婦の手料理と短歌/鉢植えのユーカリを描く。

 数日間、奈良の友人夫婦のご自宅にお邪魔させてもらうことに。毎回関西で展覧会の度にお世話になっています。その間に家族も増えました。

 写真の米粉パンは、実は高校時代からの付き合いの友人が作っているもの。愛知に移住し、「米花」というパン屋さんを続けています。遠征の時には必ず注文しみんなの朝食にしています。

 早朝ドローイング。尋ねてきた時から気になっていた友人宅のユーカリの鉢植え。朝に描かせても

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個展、後日譚

個展、後日譚

 個展後は、購入してもらった作品たちの額装等、相談がある方に応える日々。

それぞれのこれからの持ち主に気に入ってもらえると嬉しいです。

個展、千秋楽。

個展、千秋楽。

 個展最終日は寒い雨でしたが、それでも来てくれるお客さんもいました。
 最後の月火は作家が多かったとのこと。月曜日に会えなかった方々も。やはり行っておけば・・・と思いましたが、ちょっと疲労が溜まっていたのでのんびりしました。「のんびりする」というのをきちんと決めてとる勇気もいる。

 そして本日2週間ちょっとの会期を無事に完走しました。
 あり難いことに福岡への巡回も決まっています。
 柳沢さんと

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様々な年代のコレクターさん。

様々な年代のコレクターさん。

 今日は、浦和の個展会場へ行く前に、メッセージ拝受。昨日会場で見た作品を、二点並べて飾りたいとのことで、額装を相談させて欲しいという嬉しいご依頼。後日配置や額の大きさを相談予定。

 会場へ到着すると、昨日に引き続き、ご来場のお客様が多めで賑わっていました。

 個展「Tree in Progress」は無事最後の土日を終えました。
 週明け火曜日までで完走です。

「その絵が良い」と思う無数の道筋。

「その絵が良い」と思う無数の道筋。

個展も終わりが近づいてきたので、朝から撮影をお願いしました。

 今日はこれまでと打って変わってお客さんが多く、午前中から閉廊するまでほぼ途切れずにずっとお話をしていました。銅版画を欲しいと申し出てくださるお客様が、ポツリポツリと現れました。そして、今回の樹木のドローイング(1点もの)の出品作の中でも最大の、ノカンゾウをテーマに描いたものを気に入ってくれる方とも出会えました。感謝です。

 お客様

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ジャズと植物のドローイングと

ジャズと植物のドローイングと

 浦和で開催中の個展、「Tree in Progress」
 オーナーの柳沢さんはジャズに造詣が深く、私のドローイングから浮かんだ曲をその時々に付け、インスタグラムに投稿してくれています。

林檎の樹と、デューク・エリントン「イン・ア・センチメンタルムード」

荒れ地のヒマワリと、クリスチャン・マクブライド「Little Sunflower」
これはぴったりのタイトルですね。

菖蒲の花と、Bil

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Exhibition in progress2/展覧会場が出来ていく過程

Exhibition in progress2/展覧会場が出来ていく過程

 例えば絵を飾る額や版画を刷る和紙を、作家は自分では作りません。
 作る人もいるけれど、その人も素材はお店に買いに行く。
 ゼロの地点というのは幻想ではなかろうか。
 どこからが自分の制作物かの明確な線引きは原理的に出来ない、そう私は考えています。
 そこには出会いや選択があり、様々な人や物事が糸のように、作品に織り込まれていきます。それを束ねるのが作者という人の役割。
 と考えると、やはり展示も

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Exhibition in progress/展覧会場が出来ていく過程

Exhibition in progress/展覧会場が出来ていく過程

前回の飾り方の相談中の現場も撮影。早速ショート動画が送られてきました。
柳沢画廊にて、飾り方の相談をオーナーの柳沢さんと共に。

 シンプルな箱額に、各地で行ってきた小さなドローイングを配置していく。

 なんでもその場で思ったことを遠慮なく伝えてそれを汲んでいただけてありがたい。

 もう少しだけ動画を観るにはこちら。

 展覧会が楽しみです。

続く。