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ジャズと植物のドローイングと

 浦和で開催中の個展、「Tree in Progress」
 オーナーの柳沢さんはジャズに造詣が深く、私のドローイングから浮かんだ曲をその時々に付け、インスタグラムに投稿してくれています。

林檎の樹と、デューク・エリントン「イン・ア・センチメンタルムード」

荒れ地のヒマワリと、クリスチャン・マクブライド「Little Sunflower」
これはぴったりのタイトルですね。

菖蒲の花と、Bill Evans「Her’s That Rainy Day」
今日のような静かな雨の日にぴったり。

紫陽花と、ブライアン・ウィルソン「神のみぞ知る」
元ビーチボーイズのリーダーがその曲をピアノでしっとり。

ジム・ホール「5月のある朝」

 全くジャズに詳しくない自分も、柳沢さんからジャズのお話を聞くと、一期一会の曲を愛する素直な感覚になれます。一曲ずつのエピソードもとても興味深い。
 そして、ドローイングとジャズは、スタンダードと即興性の混交具合に近いものがあると感じるようになりました。誰にもわかりやすいポップな道から、少し「遊び」のステップを踏むような。草書体や英語の筆記体に近いかもしれません。

 SNSにアップしていた私のドローイングを見かけた柳沢さんが、ドイツの港町ハンブルグの素描家ホルスト・ヤンセンを感じたということがきっかけになり、実現した個展が今回の「Tree in Progress」です。
 そのヤンセンは、私が高校生の時、彼の銅版画に感動し彼と同じ銅版画や素描に興味を抱くきっかけになった画家です。彼の「作家としての血」のようなものが自分にも流れていることを、他人が感じることを嬉しく思います。そしてそのヤンセンもまた日本の北斎に憧れていました。
 ジャズとドローイングから少しマニアックな話になりました・・・。
 また今週末は在廊予定です。作品についてのお問い合わせは柳沢画廊まで。

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