齋藤悠紀

多層ガラス絵、和紙に刷った銅版画などを制作&発表。 銀座三越、伊勢丹新宿店、伊勢丹浦和…

齋藤悠紀

多層ガラス絵、和紙に刷った銅版画などを制作&発表。 銀座三越、伊勢丹新宿店、伊勢丹浦和店、福屋八丁堀本店、阪神梅田、他全国の画廊などで毎年展覧会開催中。 yuki-pc.wixsite.com/mysite

マガジン

  • Tree In Progress

    主に屋外で描く植物のドローイングを軸にした、「線を引く」ことから制作を再考する試み。 ドローイングを元にした銅版画も制作。 ‘23 5/6〜23柳沢画廊(埼玉県)にて個展。 同年6/14〜7/2あまねや工藝店(福岡県)にて巡回展。 同年10/25〜11/3山形県西置賜郡飯豊町にて滞在制作とワークショプ。 #齋藤悠紀個展_TreeInProgress

  • 個展’24「山際」/福屋八丁堀本店

    会場:福屋八丁堀本店 7階 ギャラリー101 日時:2024年8月1日(木)〜7日(水) 最終日16時閉場

  • 作品(多層ガラス絵)

    オリジナルな技法「多層ガラス絵」を作りました。ガラスの裏側から絵を描いて重ねて一つの作品にします。一点ものです。派生作品「リバースドローイング」は薄い1枚のアクリル板の裏側から描いた作品です。

  • 銅版画技法/間接法(腐食液を使用)

    オープンバイト/ディープエッチング/リフトグランド

  • AIR’24長浜

    2024年5/5〜/9 長浜での滞在制作、アーティストインレジデンスを行いました。

最近の記事

残暑のひまわり

 まだまだ暑い日が続きますが、わずかに秋の気配も漂う残暑になりました。 主にひまわりのドローイングと銅版画をウェブ上にまとめました。作品は全て、昨年の柳沢画廊の個展で発表済みのものをピックアップしています。  ドローイングは、自分で染めた洋紙に、万年筆で描いた一点もの。  銅版画は、ドライポイントで主にロクタ紙(チベットの手漉き紙)に刷った作品です。 この銅版画のエディション(8枚限定)を、各々掲載しているのは以下の理由からです。  ドライポイントは、銅版画の技法の一種で

    • 広島の古い町をふらつく/糸崎、白市

       昨日から続いて、今日は因島から向島へ自転車で渡る事にしました。  二年前訪れた際には、生口島から向島フェリー乗り場(本土の尾道港へ渡る乗り場)まで全行程を自転車にしましたが、当日の飛行機がタイトなスケジュールになり、気になる場所にも気軽に寄れませんでした。  というわけで今回は、まず当日に無理に飛行機での帰宅は諦め、広島本土で一泊延ばし、余裕を持ち古い町を見てみる事にしました。更に生口島から因島へはフェリーに乗り近道し、冒頭の道のりに落ち着きました。フェリーは途中で降りる旨

      • 広島での個展完了。からの島旅。

         個展中、前回の個展で私の大作をコレクションしていただいた方のお宅へご招待されました。  そのまま少し足を伸ばします。地方の展覧会の際には会期後延泊し、どこかに出掛けてみる事にしています。今回は尾道から島へと渡りました。雰囲気で立ち止まり、そこで気が済むまで過ごします。ここはウバメガシの森でした。  この森の木陰は風が通り抜け、とても涼しく感じました。のんびり万年筆を走らせます。 続く。

        • 8月の広島でサイレンの音を聴く

           引き続き個展で滞在中の広島。午前中はTIPシリーズの樹巡り。  広島で巨木、古木を探して歩けば自ずと被爆樹木という事になります。環境や人と樹木の関係、その歴史の一つです。  経口補水液を携え、緑陰から緑陰へ。  今朝8月6日は、サイレンを聴きながら朝食。宿泊場所のすぐ近くは現総理のお宅とのこと。 個展は明日7日が最終日です。

        残暑のひまわり

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        • Tree In Progress
          47本
        • 個展’24「山際」/福屋八丁堀本店
          14本
        • 作品(多層ガラス絵)
          95本
        • 銅版画技法/間接法(腐食液を使用)
          50本
        • AIR’24長浜
          8本
        • 制作’24「火焔・黄不動」
          7本

        記事

          「多層の龍」(multilayered dragon)/個展「山際」出品作#8

           前回に引き続き龍の作品です。この作品では龍の身体を各層に分けて描き、それらの層が集まって全体が見えてくるという構図を試みました。要はこの作品で初めて作品としてやれたことを、今作では龍でやってみようということです。  フレームはヨーロッパのアンティーク額。真っ黒ではなく深いグリーンがかった古いもの。  出品作品は随時更新していきます。本作は現在、福屋八丁堀本店ギャラリー101にて開催中の個展に出品しています。  作品のお問い合わせは福屋まで。電話:(082)246-6111

          「多層の龍」(multilayered dragon)/個展「山際」出品作#8

          「天地」(universe)/個展「山際」出品作#7

           イタリア製の楕円の額を入手してから、これに合わせた絵の構想を以前から温めていました。天と地、といういわば区分けをする意識を、再びつなぎ合わせる”気”のような存在としての龍です。  ”龍”というテーマをガラス絵や多層ガラス絵でここしばらく取り組んでいます。自分なりに描くきっかけとなったのは、様々な動物の混成体という龍自体のルーツでした。これは、自身が特にコラージュ作品を制作する際などに強く感じる、別世界同士の並置(バランス)、ぶつかり合い、混じり合い。それを異なる形で体現させ

          「天地」(universe)/個展「山際」出品作#7

          8月の広島

           展覧会でどこに遠征する時でも、朝はその町でテキトーなカフェを見つけ、モーニング目当てで一度は入ってみる事にしています。今回は外装と内装のギャップのズレが大きめなお店でした。  もうすぐ式典の時期ですね。  個展会場では、オブジェ作家の作品をご覧になった帰り道に偶然齋藤の会場にも寄って頂いたアート好きの方との出会いがありました。多層ガラス絵、銅版画共に気に入って頂けました、嬉しいです。  週末も多くの方のご来場お待ちしてます。 個展の情報はこちら

          広島での3度目の個展、始まりました。

           昨日二年ぶりに広島入り。個展の飾り付け。地元在住の先輩作家に手伝って頂き、スムーズ。

          広島での3度目の個展、始まりました。

          「空間のエオストレ」(Eostre of space)/個展「山際」出品作#6

           これまでの作りと少し異なる作品。スペーサーと最奥層をスモーキーなアクリル板で設えています。ドローイングと多層ガラス絵、二つのあいのこみたいな作品です。  出品作品は随時更新していきます。個展も本日から始まりました。  作品のお問い合わせは福屋まで。電話:(082)246-6111(代)

          「空間のエオストレ」(Eostre of space)/個展「山際」出品作#6

          「空鏡」(Sky mirror)/個展「山際」出品作#5

           “空鏡”は澄んだ月の異名。その言葉の響きから連想した作品です。数年来、ガラス絵の他、銅版画でも取り組んでいるテーマです。  僅かに茶味がかったシルバーの広いフレーム。最奥層の箔は錫です。  互いに響き合う領域をテーマとしているので、元々平面としてそういう構図をとっています。  今作では立体的、物理的にも層を増やしました。反射の色で各層を超える表現をするのが「空鏡」には合うと以前から感じていたからです。それをダイレクトに表現出来た涼しげな一点だと思います。  出品作品は随

          「空鏡」(Sky mirror)/個展「山際」出品作#5

          「残響」(reverberation)/個展「山際」出品作#4

           イタリアの職人が製作したアンティークゴールドのフレームに、2枚のガラス絵を嵌め込んだ組作品です。写真では伝わりにくいですが、フレームはのっぺりした金色ではなく、なんとも言えない味わいのある凹凸があり、一目惚れしてコレクションしていました。  絵の内容は、自身が山に囲まれ過ごした体験がベースになっています。  昼間の山肌に射す光線の移り変わり、流れる雲。日が暮れ、自分の足も見えない闇の濃度。明け方の静けさ、逢魔時(おうまがどき)に怪しく立ち込める霧など。  出品作品は随時更

          「残響」(reverberation)/個展「山際」出品作#4

          「山際・みはらし」(yamagiwa・view)/個展「山際」出品作#3

          制作風景 箔を押しては乾かし、絵の具で留め、再度箔押しを繰り返して山を描いています。  出品作品は随時更新していきます。会期前のご予約も承ります。  作品のお問い合わせは福屋まで。電話:(082)246-6111(代)

          「山際・みはらし」(yamagiwa・view)/個展「山際」出品作#3

          「山際歩き」(yamagiwa walking)/個展「山際」出品作#2

           二種類の箔を使って制作した作品です。山の尾根のラインを金箔で描いています。山の形は天香山から。 この作品は個人蔵となりました。

          「山際歩き」(yamagiwa walking)/個展「山際」出品作#2

          「汽笛」(steam whistle)/個展「山際」出品作#1

           「中略)動いている汽車と停まっている汽車とは丸で別物だと云う事です。その別々のものを一つの汽車で間に合わせると云う点が六ずかしい。」『阿房列車』内田百閒  長浜での滞在中に訪れた旧長浜駅には、日本最古の駅舎が残っていました。そこで見た動かない巨大な鉄の塊としてのD51と、それが疾走していたという過去の姿が自分にはどうにも結びつかず、それは不思議な乖離感覚でした。  動かないストップモーションとしての絵画形式と、多層ガラス絵の時間感覚のズレを思いました。  出品作品は随時

          「汽笛」(steam whistle)/個展「山際」出品作#1

          個展「山際」/会場のこと

           8月1日から1週間、福屋八丁堀本店ギャラリー101にて個展を開催します。  同会場の個展は、2年ぶり3回目です。誰も知り合いのいない広島へ、30代の頃からグループ展でほぼ毎年訪れるようになりました。そして2020年からは個展として1人で会場を任せていただけるようになり、今回40代を無事に作家として迎えられました。広島で個展を開催できることを大変光栄に思っています。 前回2022年夏の広島の様子まとめ↓ その前の2020年夏、アマビエなど怪しいものたちの行列を描いた中から

          個展「山際」/会場のこと

          版画の時空

           現在、日本橋にて開催中の「門坂流へのオマージュⅢ」は本日6/29(土)が展覧会最終日です。本日も在廊しています。  会場の作品に囲まれ、逝去されてから10年の月日が経っても変わらず愛され続ける門坂さんの版画を会期中ずっと拝見していました。  エディション(複数性)という特性がある版画。それは、刷られた直後の新作発表展だけでなく、時空を超え様々な出会いがあるという特徴をはじめから含んだものです。  オマージュ企画に合わせ、私自身の出品も銅版画を中心にチョイスしました。 近

          版画の時空