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原典を読みながら環境・農業問題について考えてみる

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聖書や日本書紀、平家物語などを読みながら、「日本」について外国人に説明するにはどうしたらいいかとか、農村部の論理と都会人の論理がどう違うかと言ったことについてのヒントを考えていま…
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#聖書

聖書やお経について学べば、キリスト教や仏教を理解したことになるか他

聖書やお経について学べば、キリスト教や仏教を理解したことになるか他

僕は、旧約聖書と新約聖書全部を4-5年掛けて音読しました。平家物語もしました。

日本書紀や萬葉集は音読はしませんでしたが、一応、全部読みました。史記とか老子・莊子のような漢籍も読んでいます。

数年前から仏教の勉強をしてみようと思い、仏典も読むようにしています。

ただ、ここで問題なのは、仏典(お経)を読んだら、仏教を理解したことになるのかと言う事です。

いや、読んだだけじゃダメだ、ちゃんと理

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そもそも「農業」、特に半農生活や環境問題とかを言う人は、「自分の世界」を自分で支配したい気持ちが強いかもしれない。

そもそも「農業」、特に半農生活や環境問題とかを言う人は、「自分の世界」を自分で支配したい気持ちが強いかもしれない。

「権力への意志」と言う言葉を聞くと、仮面ライダーのショッカーとか、ガッチャマンのギャラクターとか、実写版ヤッターマンで深田恭子さんが演じてたドロンジョとか、世界征服を目指すみたいな事を連想する人もいるかもしれません。

しかし、「世界」と言うのは、2つの意味があって、ひとつは「全世界」で、もうひとつは「自分の世界」です。

この「自分の世界」への「権力意志」、つまり、自分の世界は自分だけのものなん

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「同調圧力」的行動は世界的に見られるものですが、日本の場合、稲作受容以前の時代に遡る歴史的事情による「特徴」があるのかもしれません。

「同調圧力」的行動は世界的に見られるものですが、日本の場合、稲作受容以前の時代に遡る歴史的事情による「特徴」があるのかもしれません。

日本は同調圧力が高い社会だと言われる事が多いようです。

「みんな」と同じにしなくてはいけない、違うことをすると「出る杭は打たれる」と言う諺どおり、叩かれる・・・

果たして、「同調圧力」型の社会と言うのは、日本独自のものなのでしょうか?

ヨハネ福音書8章に「姦通の現場で捕らえられた女」について、イエス・キリストが「あなたがたのうちで罪を犯した事がない者が、まず、この女に石を投げなさい」と言う場

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都会の人と農村部の人の間のトラブルと「霊」のお返し

「物の霊、特に森の霊や森の獲物である『ハウ』について、エルスドン・ベストのマオリ族の優れたインフォーマント(情報提供者)」の一人、タマティ・ラナイピリが、全く偶然に、何の先入観もなしに、この問題を解く鍵を我々に与えている。

私は『ハウについてお話します。ハウは吹いている風ではありません。全く、そのようなものではないのです。

仮にあなたがある品物を(タオンガ)を所有していて、それを私にくれたとし

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「地」が出来て、人の食物が生まれる。

旧約聖書の天地創造物語では、第一日目に「光」が創造され、第ニ日目には大空の上と下に「第一物質=水」が分離される形で、「大空=天」が生じてきます。

第三日になると、神様は、

「天の下の水は一つ所に集まれ。乾いた所が現われよ」と仰られます。

そして「神は乾いた所を地と呼び、水の集まった所を海と呼ばれた。神はこれを見て、良しとされた。」とあり、

足掛け2日で、天・地・海が誕生した有様が描かれるの

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人の怨み、十七条憲法とかと、旧約聖書の天地創造物語についての取り留めのないお話

「か様に人の思ひ嘆きのつもりぬる平家のすゑこそおそろしけれ。(平家物語 巻三 有王島下り)」

平家物語では、平氏打倒の陰謀を企てたとして、俊寛僧都他3名が鬼界ヶ島に流されます。

2名は許されるのですが、俊寛僧都だけは許されず、ついに島で亡くなります。平家物語は、その顛末を語った後、人の思いや嘆きが平家に対し積もっていく事を「おそろしけれ」と表現しています。

実は、いわゆる十七条憲法は第十五条

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ちょっと寄り道して聖書と神皇正統記を比較してみる

第一物質である「水」から天地が作られている過程を聖書がどう描いているかを述べてきましたが、

今回はちょっと寄り道です。(シリーズ三回目で早くもと言う感じですが)

聖書の天地創造物語では、第一物質である水を前に、神様が「水の中に大空あれ、水と水を分けよ」と述べて、「大空」が出現し、その大空を神様が「天」と呼んだとあります。

しかし、これは第二日の事です。

では第一日は何をしていたのかと言うと

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「第一物質」としての水

「ユーラシアの創生神話(金光仁三郎 大修館書店)」は、

「メソポタミア神話では水が創造主と同時にマテリア・プリマを兼ねている」

と述べています。

マテリア・プリマは「第一物質」の事で、「すべての物質が創造される以前」に存在していたものなのだそうです。

同書では、聖書とメソポタミア神話の「違い」についても述べていますが、聖書の中でも水が第一物質であった事には違いがありません。

「初めに神は

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