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古希の思い出〜祖父の残した足跡〜

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祖父の自伝(22)〜米作り その一

祖父の自伝(22)〜米作り その一

私の祖父
ぶどう狩りのマルタ園初代園主、
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

米作り その一

米作りの第一歩

昔の人はよく「恵田極楽」「丹坂地獄」「駒立火の車」と言った。
農業は立地条件の良し悪しから大きく左右するので、こんな表現が飛んだと思う。

駒立は真福寺川の上流七料(7キロ)に位置し

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祖父の自伝(21)〜農業丸出航

祖父の自伝(21)〜農業丸出航

私の祖父
ぶどう狩りのマルタ園初代園主、
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

農業丸出航

昭和の初期と言えば、今では到底考えられないような農村恐慌時代で、農家にとって苦しい日々であったことを聞かされ子供心に覚えている。

その後支那事変が一つの導火線となり、最後は大東亜戦争へと化し、遂には見る

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祖父の自伝(20)〜招集令状と空襲と敗戦(後編)

祖父の自伝(20)〜招集令状と空襲と敗戦(後編)

私の祖父
ぶどう狩りのマルタ園初代園主、
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

↑前回からの続きです

第三部 軍隊生活と青年学校

軍隊生活 その十
招集令状と空襲と敗戦(後編)

8月2日名古屋師管区 歩兵第三補充隊に応召 追撃第十四大隊第二隊に編入。
大隊本部は正木国民学校に、第二中隊は竹鼻

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祖父の自伝(19)〜召集令状と空襲と敗戦前編

祖父の自伝(19)〜召集令状と空襲と敗戦前編

私の祖父
ぶどう狩りのマルタ園初代園主、
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

本日は、79回目の終戦記念日です。

第三部 軍隊生活と青年学校

軍隊生活 その十
招集令状と空襲と敗戦(前編)

戦争もだんだんと悪化し
B29の空襲は日増しに多くなり日本の都市の大半が焼け野原と化して来た。

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祖父の自伝(18)〜助教論と三河大地震

祖父の自伝(18)〜助教論と三河大地震

私の祖父
ぶどう狩りのマルタ園初代園主、
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

第三部 軍隊生活と青年学校
青年学校 そのニ

助教論と三河大地震

戦争は日増しに厳しさを増し
国民皆兵の時が来た。
男子は補充兵から国民兵まで、
国民服の脚半巻きの姿で軍事教練を習う、又婦人会は白いエプロンに国防婦

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祖父の自伝(17)〜鍛錬馬と青年学校指導員

祖父の自伝(17)〜鍛錬馬と青年学校指導員

私の祖父
ぶどう狩りのマルタ園初代園主、中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

第三部 軍隊生活と青年学校青年学校 その一
鍛錬馬と青年学校指導員

昭和17年3月31日招集解除

さあ今から好きな農業を真剣に乗り組む覚悟である夢を見て帰って来た。

時は非常時で、若者はいつかは徴用(軍事工場)で行

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祖父の自伝(16)〜師団勤務と召集解除

祖父の自伝(16)〜師団勤務と召集解除

私の祖父
ぶどう狩りのマルタ園初代園主、中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

第三部 軍隊生活と青年学校軍隊生活 その九
師団勤務と招集解除

1月30日師団司令部の勤務を命ぜられた。第三師団管内の各測候所より飛行機の飛来状況が刻一刻と通報されてくる。それを図の上に時刻、場所、機種などを明細に記入

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祖父の自伝(15)〜衛戍衛兵と中島二等兵後編

祖父の自伝(15)〜衛戍衛兵と中島二等兵後編

私の祖父
ぶどう狩りのマルタ園初代園主、中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

第三部 軍隊生活と青年学校

その八
衛戍衛兵と中島二等兵
(後編)

一月、初年兵が入営した中で幹部候補生志願者が10名いた。
その中に中島信一という名古屋出身日本大学卒29歳がいた。
ある日曜日
「班長殿、親が面会に

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祖父の自伝(14)〜衛戍衛兵と中島二等兵前編

祖父の自伝(14)〜衛戍衛兵と中島二等兵前編

私の祖父、
ぶどう狩りのマルタ園初代園主 
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして
見たいと思います。

第三部 軍隊生活と青年学校

その八
衛戍衛兵と中島二等兵
(前編)

一難去って又一難

港から勤務も終わり帰って来ると早々に准尉より
「衛戍衛兵にA(仮名)と一緒であったがなにか覚えていないか」問われた。
「別

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祖父の自伝(13)〜班長代理と近藤一等兵

祖父の自伝(13)〜班長代理と近藤一等兵

私の祖父、
ぶどう狩りのマルタ園初代園主 
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして
見たいと思います。

第三部 軍隊生活と青年学校

その七
班長代理と近藤一等兵

豊橋高師ヶ原にて演習中の、
昭和16年9月9日現役兵満期除隊
予備役に編入。

9月10日命陸軍砲兵伍長。
同日臨時招集により、野砲兵第三連隊補充隊に応

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祖父の自伝(12)〜陸軍士官学校全国参加隊に参加

祖父の自伝(12)〜陸軍士官学校全国参加隊に参加

私の祖父、
ぶどう狩りのマルタ園初代園主 
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ
自分のルーツに思いをめぐらして
見たいと思います。

第二部 軍隊生活

その六
陸軍士官学校
全国参加隊に参加

昭和16年3月10日陸軍士官候補生の演習により全国砲兵隊が参加。
野砲兵第3連隊からも将校1、
下士官2、兵長1、兵13の計16名が
各中隊より選抜され

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祖父の自伝(11)秋季大演習参加

祖父の自伝(11)秋季大演習参加

私の祖父、
ぶどう狩りのマルタ園初代園主 
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ、自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

第二部 軍隊生活

その5
秋季大演習参加
昭和15年10月26日。
野砲兵第三連隊補充隊第二中隊三班に復帰する。古年兵は同年兵が多く補充兵初年兵の混成であった。
無理を言って退院したことが運のつきはじめ。
丁度11

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祖父の自伝(10)〜マラリアで入院内還となる

祖父の自伝(10)〜マラリアで入院内還となる

私の祖父、
ぶどう狩りのマルタ園初代園主 
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ、自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

第二部 軍隊生活

その四
マラリアで入院内還となる
三水の警備中7月15日「マラリア」で鈴木部隊に入院。診察の結果は急性肺炎と診断され広東福山部隊に転院。「マラリア」の熱の出る時は体温計の目盛以上に上がることがしば

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祖父の自伝(9)〜第一期検閲と出征

祖父の自伝(9)〜第一期検閲と出征

私の祖父、
ぶどう狩りのマルタ園初代園主 
中根武雄が生前書き残した自伝です。

時代の転換期である今。
改めて読み、時代のルーツ、自分のルーツに思いをめぐらして見たいと思います。

第二部 軍隊生活

その三
第一期検閲と出征
焼きつける太陽のもと小幡ヶ原、
本地ヶ原と実践訓練に耐え忍んだ後、第一期検閲の為豊橋高師ヶ原厩舎
(きゅうしゃ)に行軍途中岡崎市福岡小学校校庭に砲車、厩(うまや)の
設営

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